SQL Native Client によるアプリケーションの配置
SQL Native Client に依存するアプリケーションを配置するときは、アプリケーションと共に SQL Native Client を再配布する必要があります。MDAC (Microsoft Data Access Components) は現在ではオペレーティング システムのコンポーネントになっていますが、SQL Native Client は SQL Server 2005 のコンポーネントです。したがって、SQL Native Client を開発環境にインストールし、アプリケーションと共に再配布することが重要です。
SQL Native Client を SQL Server の一部としてインストールする以外に、sqlncli.msi という再配布可能なインストール プログラムもあります。このファイルは、SQL Server 2005 インストール メディアの次の場所にあります。
%disk%\Setup\
WOW64 (64-bit Windows on Windows) をインストールしている場合、32 ビットのインストール ディスクには 64 ビット版の SQL Native Client パッケージ sqlncli_x64.msi を、64 ビットのインストールディスクには sqlncli.msi を使用する必要があります。
このインストール ファイルを使用すると、SQL Native Client を SQL Server 2005 インストール メディアから直接インストールすること、およびカスタム アプリケーションと共に自由に配布することができます。
カスタム アプリケーションが SQL Native Client を使用して構築されている場合は、SQL Native Client に依存していることを APPGUID インストール オプションによって示すことをお勧めします。このオプションによって、SQL Native Client コンポーネントを削除するとアプリケーションが破損する可能性があることをアンインストール前にユーザーに警告できます。SQL Native Client に依存するシステムに複数のアプリケーションがインストールされている場合、インストール オプション APPGUID を使用したときに有効になる警告を利用すると、SQL Native Client を無条件にアンインストールして、残りのアプリケーションが機能しなくなることを防ぐことができます。
SQL Native Client に依存していることを示すには、SQL Native Client のサイレント インストールを実行するときに APPGUID コマンド ライン パラメータを製品コードに設定する必要があります。次に例を示します。
msiexec /i sqlncli.msi APPGUID={0CC618CE-F36A-415E-84B4-FB1BFF6967E1}
上記のとおり、APPGUID を特定の製品コードに設定します。Microsoft Installer を使用してアプリケーションのセットアップ プログラムをバンドルするときは、製品コードを作成する必要があります。
SQL Native Client インストーラを SQL Server 2005 と別にインストールした場合は、既定でクライアント コンポーネントのみがインストールされます。すべてのコンポーネント (クライアント コンポーネントと SDK コンポーネント) をインストールするには、コマンド ラインで ADDLOCAL=All を指定します。次に例を示します。
msiexec /i sqlncli.msi ADDLOCAL=ALL APPGUID={0CC618CE-F36A-415E-84B4-FB1BFF6967E1}