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カスタム アセンブリおよび拡張機能をアップグレードする方法

新規 : 2007 年 9 月 15 日

SQL Server Reporting Services には、開発者がカスタム データ処理、配信、表示、およびセキュリティ拡張機能用の共有アセンブリを作成できる拡張可能なアーキテクチャが用意されています。また、レポート アイテムの値、スタイル、および書式設定用のカスタム アセンブリの使用もサポートされています。

SQL Server 2000 Reporting Services インストールにカスタム拡張機能またはアセンブリを配置している場合、セットアップはインストールの自動アップグレードをブロックして、"このレポート サーバーにはカスタム アセンブリが配置されています" エラーを表示します。アップグレードの対象として複数のコンポーネントを選択している場合は、他の SQL Server 2005 コンポーネントのアップグレードを続行できます。ただし、Reporting Services をアップグレードするには、セットアップを終了し、次の手順を実行する必要があります。

  1. rsreportserver.config ファイル内のカスタム設定を削除します。カスタム インストールをアップグレードするには、rsreportserver.config ファイルからカスタム アセンブリまたは拡張機能の構成設定を一時的に削除します。カスタム設定を削除することでインストールは既定のインストールと見なされるため、セットアップによるカスタム アセンブリのアップグレード チェックが行われなくなります。
  2. セットアップを実行して Reporting Services をアップグレードします。
  3. 必要に応じてカスタム アセンブリまたは拡張機能を再コンパイルします。
    • カスタム セキュリティ拡張機能は必ず再コンパイルする必要があります。モデルまたはモデル アイテム セキュリティを使用する予定がない場合でも、レポート サーバー上のすべてのセキュリティ拡張機能に、レポート モデルおよびモデル アイテム セキュリティの参照を含める必要があります。
    • 他の拡張機能およびアセンブリを再コンパイルする必要があるのは、古いインストールのファイルまたはファイル パス情報に依存関係を持つ場合だけです。アップグレード後のインストールでは、プログラム フォルダの名前にインスタンス情報が含められます (たとえば、データベース エンジンの既定インスタンスの場合は MSSQL.1)。既に存在しないパスを拡張機能またはアセンブリが参照している場合は、実行時にエラーが出力されます。たとえば、アップグレード後に発生する "レポートの処理中にエラーが発生しました。このレポート サーバーに登録されていないデータ処理拡張機能 <name> を使用しようとしました。" エラーは、データ処理拡張機能を再コンパイルする必要があるかどうかを示しています。
      再コンパイルする必要がある場合は、Visual Studio 2005 を使用するか、または Visual Studio 2005 Express Edition コンポーネントをダウンロードする必要があります。SQL Server 2005 Reporting Services プログラム ファイルは、Microsoft .NET Framework 2.0 で構築されたマネージ アセンブリです。プロジェクトで SQL Server 2005 バージョンの Microsoft.ReportingServices.Interfaces.dll を参照するには、.NET Framework 2.0 アプリケーションを構築するのに使用した Visual Studio 2005 開発環境を使用してプロジェクトをコンパイルする必要があります。
  4. アップグレードしたインストールの適切なフォルダにカスタム アセンブリまたは拡張機能を移動します。Reporting Services プログラム ファイルが格納されているフォルダを見つけ、カスタム アプリケーション ファイルを新しい場所にコピーします。通常、データベース エンジンの既定のインスタンスと Reporting Services のみをインストールしている場合、Reporting Services プログラム ファイルは MSSQL.2 に格納されています。
  5. rsreportserver.config ファイルにカスタム設定を追加します。

カスタム設定を削除し、Reporting Services をアップグレードするには

  1. rsreportserver.config ファイルをバックアップします。

  2. rsreportserver.config ファイル内のカスタム拡張機能設定を削除します。他の構成ファイルやセキュリティ ポリシー ファイルからこれらのエントリを削除する必要はありません。これらのファイルは、アップグレード時に更新および移動されます。カスタム設定は保持されます。

  3. セットアップを実行してレポート サーバー インストールをアップグレードします。

Bb839481.note(ja-jp,SQL.90).gif重要 :
SQL Server 2005 のセットアップで新しい SQL Server 2005 サンプルを選択した場合、アップグレード プロセスによって古いサンプルが新しいバージョンに入れ替えられます。サンプルの拡張機能またはアプリケーションを利用している場合は、アップグレードを開始する前にソース ファイルを別の場所にコピーしておいてください。
  1. カスタム アセンブリを新しいディレクトリ構造にコピーします。\Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.x\Reporting Services\ReportServer\Bin フォルダにファイルを保存します。
  2. rsreportserver.config を編集して、カスタム拡張機能の設定を追加し直します。

カスタム アセンブリを再コンパイルするには

  1. レポート サーバー ディレクトリ構造内のファイルに依存するカスタム セキュリティ拡張機能またはカスタム アセンブリを再コンパイルします。

    1. Visual Studio 2005 を起動します。
    2. ソリューションを開きます。ファイルの変換を求めるメッセージが表示されます。
    3. ソリューション エクスプローラで、[参照] を右クリックし、[参照の追加] をクリックします。
    4. [参照] をクリックします。
    5. Program Files\Microsoft SQL Server\MSSQL.x\Reporting Services\ReportServer\Bin フォルダを参照し、Microsoft.ReportingServices.Interfaces.dll を選択します。
    6. プロジェクトまたはソリューションを構築します。
  2. カスタム拡張機能またはカスタム アセンブリを \ReportServer\Bin フォルダにコピーします。

  3. エントリが存在しない場合は、カスタム拡張機能またはカスタム アセンブリの設定を rsreportserver.config ファイルに追加します。

  4. rsreportdesigner.config、rswebapplication.config、およびセキュリティ ポリシー構成ファイルをチェックして、カスタム設定が引き続き有効であることを確認します。Reporting Services フォルダへのパスがカスタム設定に含まれている場合は、新しいフォルダ パスを使用するように値を編集します。

  5. アプリケーションとレポートをテストします。

参照

概念

Reporting Services のアップグレード

その他の技術情報

レポートでのカスタム アセンブリの使用
Reporting Services の拡張機能

ヘルプおよび情報

SQL Server 2005 の参考資料の入手