レポート ビューア Web パーツのカスタマイズ
新規 : 2006 年 12 月 12 日
レポート ビューア Web パーツを使用すると、SQL Server 2005 Reporting Services レポート サーバーで実行されるレポートを表示できます。表示できるレポートは、レポート定義 (.rdl) ファイルやレポート ビルダのレポートなどです。レポートは自動的に新しいページのレポート ビューア Web パーツに表示されますが、既存の Web ページや Web サイトにレポート ビューア Web パーツを追加することで、そのページで特定のレポートが常に表示されるようにすることもできます。
次の方法でレポート ビューア Web パーツをカスタマイズできます。
- プロパティを設定して Web パーツの外観を変更する。
- レポート ツール バーで使用できる対話型レポート機能を選択する。
- 使用できる表示領域を指定する。レポート ビューア Web パーツには、レポート表示領域、パラメータ領域、および資格情報領域が含まれます。
他の種類のファイルがサポートされるようにレポート ビューア Web パーツを拡張することはできません。また、レポート ツール バーをカスタム ツール バーに置き換えたり、既存のツール バーに新しい機能を追加することはできません。標準の機能をカスタマイズする必要がある場合には、カスタムの Web パーツを作成してください。
Web パーツのプロパティの設定
Web パーツには、特定の機能の設定に使用されるカスタム プロパティが用意されています。また、すべての Web パーツに標準で用意されている共通プロパティもあります。
既定のプロパティの変更
レポート ビューア Web パーツには、ライブラリまたはフォルダからの要求に応じてレポートを開く場合に適している既定のプロパティがあります。既定では、使用可能なコントロールがすべてツール バーに表示され、Web ページ上の使用可能な領域をすべて使用する高さと幅に設定されます。既定のプロパティを変更する場合は、[サイトの設定] で Web パーツをカスタマイズできます。
- [サイトの操作] メニューの [サイトの設定] をクリックします。
- [ギャラリー] の [Web パーツ] をクリックします。
- ReportViewer.dwp をクリックします。
- ツール ペインを開き、使用するプロパティを設定します。
Web ページ上の埋め込みレポート ビューアのカスタマイズ
プロパティを設定することで、Web ページ内のレポート ビューアを調整することができます。レポート ビューアが含まれているページと同じスタイルと色をレポート ビューアにも使用できます。ツール バー、見出しマップ、およびパラメータ領域の一部または全体を非表示にすることで、割り当てられた領域内でレポートの表示領域を最大限に広げることができます。レポートでは、作成時に定義したスタイルが常に使用されます。SharePoint ライブラリにパブリッシュした後でレポートの外観をカスタマイズすることはできません。
Web ページにレポート ビューア Web パーツを埋め込む場合は、[レポート URL] プロパティに特定のレポートを設定する必要があります。この操作を行わないと、レポートへのリンクを求めるメッセージがレポート ビューアに表示されます。このメッセージのカスタマイズや削除はできません。
レポート ビューア Web パーツのカスタム プロパティ
カスタム プロパティを設定する際には、ページにレポート ビューア Web パーツが埋め込まれている場合にのみ使用されるプロパティもあることに注意してください。[タイトル]、[高さ]、[幅]、[枠の種類]、[領域] などがその例です。その他のツール バーやパラメータの設定などのプロパティは、レポート ビューアがページ内に表示される場合にも、ページ全体にレポートが表示される場合にも使用されます。
次に、レポート ビューア Web パーツのカスタム プロパティを示します。
| プロパティ | 説明 |
|---|---|
[レポート] |
現在の SharePoint サイト上のレポート、あるいは同じ Web アプリケーションまたは Web ファーム内のサイト上のレポートへの完全修飾パスを表す URL です。追加プロパティの設定で最良の結果を得るには、レポート URL を指定した後で [適用] をクリックしてください。 |
[ハイパーリンク ターゲット] |
現在のドキュメント内のリンク対象コンテンツを表示するためのターゲット フレームを指定する標準 HTML です。ドリルスルー レポート、および外部 Web サイトへのハイパーリンクを含むレポートについて、現在のウィンドウ内の既存のレポートを対象ドキュメントに置き換えるか、対象ドキュメントを新しいブラウザ ウィンドウで開くかを指定できます。有効値は、_Top、_Blank、および _Self です。_Top を指定すると現在のウィンドウが使用され、_Blank を指定すると新しいブラウザ ウィンドウにドキュメントが読み込まれ、_Self を指定すると現在のフレーム内にドキュメントが開きます。HTML の Target 属性では _Parent も有効な値ですが、ページに埋め込むレポート ビューア Web パーツでは使用しないでください。 |
[Web パーツ タイトルの自動生成] |
レポート ビューア Web パーツの名前とレポートの名前をダッシュでつないで、タイトルを自動生成します。レポートにタイトルがない場合は、レポート ファイルの名前が使用されます。ページに Web パーツを追加すると、このタイトルが表示されます。このチェック ボックスがオンの場合、ページが更新されるたびにタイトルが生成されます。 |
[Web パーツ タイトルの詳細リンクの自動生成] |
Web パーツの上に表示されるハイパーリンクを生成します。このリンクをクリックすると、新しいページ全体にレポートが表示されます。 |
[ツール バー] |
有効な値は、[完全]、[なし]、および [ナビゲーション] です。[完全] を指定すると、ツール バーがすべて表示されます。[なし] を指定すると、ツール バーが非表示になります。[ナビゲーション] を指定すると、拡大、縮小、更新、または [アクション] メニューを含まないページ ナビゲーション コントロールのみが表示されます。 |
[パラメータ] |
有効な値は、[表示]、[折りたたみ済み]、および [非表示] です。[表示] を指定すると、パラメータ化された値が含まれ実行前にユーザー入力を必要とするレポートの場合に、パラメータ領域が表示されます。すべてのレポート パラメータが指定されており、パラメータ領域をユーザーに対して表示しない場合には、[非表示] を使用します。 |
[パラメータ領域の幅] |
測定単位と値を選択できます。既定では 200 ピクセルです。このプロパティの要件は、0 よりも大きい値を指定することのみです。 |
[見出しマップ] |
レポート内で定義され、レポートの特定のセクションに 1 クリックでアクセスするために使用されるレポート ナビゲーション コントロールです。HTML レポートで使用できます。見出しマップは、レポート表示領域の横にある折りたたみ可能な領域に表示されます。有効値は、[表示]、[折りたたみ済み]、および [非表示] です。レポートに見出しマップが定義されている場合、Web パーツのプロパティで [非表示] または [折りたたみ済み] が指定されていない限り、この領域は既定で展開されます。見出しマップが折りたたまれている場合、矢印アイコンをクリックすることで展開できます。 |
[見出しマップ領域の幅] |
測定単位と値を選択できます。既定では 200 ピクセルです。このプロパティの要件は、0 よりも大きい値を指定することのみです。 |
[パラメータの読み込み] |
このボタンをクリックすると、レポートのパラメータ プロパティが読み込まれます。レポートにはパラメータがない場合もあります。レポートにパラメータがない場合は、値が返されません。アップロードしたばかりのレポートにプロパティを設定しようとすると、データ ソース接続が削除されたというエラーが表示されることがあります。その場合、接続をリセットし、接続を指定した後でパラメータ プロパティを設定してください。接続の設定方法については、「共有データ ソースを作成および管理する方法 (SharePoint 統合モード)」を参照してください。 最良の結果を得るには、[適用] をクリックした後で [パラメータを読み込み] をクリックしてください。 パラメータ プロパティを読み込んだ後、レポートのパラメータのプロパティ ページで設定する場合と同じ方法でプロパティを設定できます。パラメータの設定方法については、「パブリッシュ済みレポートのパラメータを設定する方法 (SharePoint 統合モード)」を参照してください。 |
ツール バーのカスタマイズ
ツール バーはタイトルの下、レポート最上部の横方向に表示されます。ツール バーには、[アクション] メニュー、ページ割り当て済みレポートのページ ナビゲーション、更新や拡大/縮小のコントロールが表示されます。見出しマップを含むレポート用の見出しマップ コントロールも含まれます。[アクション] メニューには、レポートのエクスポート、レポート内のテキストまたは数値の検索、レポートの印刷などのコマンドが含まれます。さらに、モデルベースのレポートをレポート ビルダで開くコマンドもあります。
[アクション] メニューをカスタマイズしたり、新しいコマンドを追加することはできませんが、ツール バーのプロパティを設定することで、非表示にすることはできます。また、[印刷] コマンドや特定のエクスポート形式をレポート サーバーで使用できないように設定することで、このような機能を削除することもできます。ページ ナビゲーション コントロールは、改ページが含まれているレポートで使用できます (改ページがない場合、レポートは可変長の単一ページになります)。[更新] を実行すると、レポートの現在のパラメータを使用してレポートが再処理されます。すべてのコントロールを 1 行で表示するには、Web パーツ全体の幅を 400 ピクセル以上に設定します。
表示領域のカスタマイズ
表示領域はレポートの表示に使用されます。レポートの表示領域の一部は、パラメータ領域と資格情報領域 (使用される場合) としても利用されます。資格情報が必要な場合、空のレポート表示領域の横に資格情報領域が表示されます。ユーザーが資格情報を入力してレポートを実行すると、資格情報領域は閉じます。ユーザーに資格情報の設定を求めるテキストをカスタマイズするには、データ ソース接続のプロパティを変更します。詳細については、「共有データ ソースを作成および管理する方法 (SharePoint 統合モード)」を参照してください。
パラメータ領域には、レポートの実行前に値を入力するためのフィールドが用意されています。この領域は、レポート定義にパラメータが含まれている場合にのみ使用されます。パラメータ領域または資格情報領域が表示されるときには、Web パーツの残りの幅に収まるようにレポート表示が調整されます。Web パーツのプロパティを設定して、パラメータの幅をカスタマイズできます。ページ上で個々のパラメータの横に表示されるラベルも定義できます。パラメータ ラベルの変更方法については、「パブリッシュ済みレポートのパラメータを設定する方法 (SharePoint 統合モード)」を参照してください。
参照
処理手順
レポート ビューア Web パーツを Web ページに追加する方法 (SharePoint 統合モード)
概念
SharePoint サイトでのレポート ビューア Web パーツの使用
SharePoint 3.0 統合用の Reporting Services の構成
Reporting Services と SharePoint テクノロジの統合
SharePoint サイトからのレポート サーバー アイテムの表示と管理