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全般プロパティ

Analysis Services では、次の表に示すサーバー プロパティがサポートされています。 このトピックでは、Security、Network、ThreadPool など、個別のセクションで取り上げることのできなかった、msmdsrv.ini ファイル内のサーバー プロパティについて説明しています。 その他のサーバー プロパティとその設定方法の詳細については、「 Configure Server Properties in Analysis Services」を参照してください。

適用対象: 特に記載のない限り、多次元サーバー モードおよびテーブル サーバー モードが対象となります。

不特定カテゴリ

AdminTimeout
管理者のタイムアウトを秒単位で定義する、符号付き 32 ビット整数のプロパティです。 これは、Microsoft サポートのガイダンスに基づく場合を除き、変更してはならない高度なプロパティです。

このプロパティの既定値は 0 であり、タイムアウトがないことを示します。

AllowedBrowsingFolders
Analysis Services のダイアログ ボックスでファイルを保存、開く、および検索するときに参照できるフォルダーを区切り記号で区切った一覧で指定する文字列プロパティです。 Analysis Services のサービス アカウントには、リストに追加するすべてのフォルダーの読み取り権限と書き込み権限が必要です。

BackupDir
Backup コマンドの一部としてパスが指定されていない場合に、バックアップ ファイルが既定で格納されるディレクトリの名前を識別する文字列プロパティ。

CollationName
サーバーの照合順序を指定する文字列プロパティです。 詳細については、「 言語と照合順序 (Analysis Services)」を参照してください。

CommitTimeout
サーバーがトランザクションをコミットする目的で書き込みロックの取得を待機する時間 (ミリ秒単位) を指定する整数のプロパティです。 サーバーはトランザクションをコミットする書き込みロックを取得する前に他のロックが解放されるのを待機する必要があるため、待機期間が必要になることがあります。

このプロパティの既定値は 0 であり、サーバーで無限に待機することを示します。 ロックに関連したプロパティの詳細については、「 SQL Server 2008 R2 Analysis Services 操作ガイド」を参照してください。

CoordinatorBuildMaxThreads
パーティション インデックスの作成に割り当てられるスレッドの最大数を定義する、符号付き 32 ビット整数のプロパティです。 パーティション インデックスの作成時間を短縮するには、この値を大きくしてください。ただし、メモリの使用量は増えます。 このプロパティの詳細については、「 SQL Server 2008 R2 Analysis Services 操作ガイド」を参照してください。

CoordinatorCancelCount
キャンセル イベントが発生したかどうかを内部反復カウントに基づいてサーバーがチェックする頻度を定義する、符号付き 32 ビット整数のプロパティです。 キャンセルのチェック頻度を多くするには、この値を小さくしてください。ただし、全体的なパフォーマンスは低下します。

表形式サーバー モードでは、CoordinatorCancelCount は無視されます。

CoordinatorExecutionMode
処理操作やクエリ操作など、サーバーによって試行される並列操作の最大数を定義する、符号付き 32 ビット整数のプロパティです。 0 を指定すると、サーバーの内部アルゴリズムに基づいて決定されます。 正の数値は、操作の最大総数を示します。 負の数値 (反対の符号) は、プロセッサあたりの操作の最大数を示します。

表形式サーバー モードでは、CoordinatorExecutionMode は無視されます。

このプロパティの既定値は -4 であり、サーバーのプロセッサあたりの並列操作が 4 に制限されることを示します。 このプロパティの詳細については、「 SQL Server 2008 R2 Analysis Services 操作ガイド」を参照してください。

CoordinatorQueryMaxThreads
クエリ解決時のパーティション セグメントあたりの最大スレッド数を定義する、符号付き 32 ビット整数のプロパティです。 同時ユーザーの数が少なくなるほど大きい値を設定できますが、値を大きくするとメモリの使用量が増えます。 逆に、同時ユーザーが多い場合は、この値を小さくする必要があります。

CoordinatorShutdownMode
コーディネーターのシャットダウン モードを定義するブール型プロパティです。 これは、Microsoft サポートのガイダンスに基づく場合を除き、変更してはならない高度なプロパティです。

DataDir
データを保存するディレクトリの名前を指定する文字列プロパティです。

DeploymentMode
Analysis Services サーバー インスタンスの操作コンテキストを指定します。 このプロパティは、ダイアログ ボックス、メッセージ、ドキュメントでは "サーバー モード" と呼ばれます。 このプロパティは、Analysis Services のインストール時に選択したサーバー モードに基づいて、SQL Server セットアップによって構成されます。 このプロパティは内部使用のみと見なしてください。常にセットアップによって指定された値が使用されます。

このプロパティの有効値を以下に示します。

説明
0 これが既定値です。 MOLAP、HOLAP、ROLAP の各ストレージ、およびデータ マイニング モデルを使用する多次元データベースの処理に使用される多次元モードを指定します。
1 PowerPivot for SharePoint 配置の一部としてインストールされた Analysis Services インスタンスを指定します。 PowerPivot for SharePoint インストールの一部である Analysis Services インスタンスの配置モード プロパティは変更しないでください。 モードを変更すると、PowerPivot データがサーバー上で実行されなくなります。
2 インメモリ ストレージまたは DirectQuery ストレージを使用するテーブル モデル データベースをホストするために使用するテーブル モードを指定します。

各モードは、他のモードと相互に排他的です。 テーブル モード用に構成されたサーバーでは、キューブおよびディメンションを含む Analysis Services データベースを実行できません。 基になるコンピューターのハードウェアでサポートできる場合は、Analysis Services の複数のインスタンスを同じコンピューターにインストールし、さまざまな配置モードを使用するように各インスタンスを構成できます。 Analysis Services はリソースを大量に消費するアプリケーションであることに注意してください。 同じシステム上に複数のインスタンスを配置する構成は、ハイエンド サーバーの場合のみお勧めします。

EnableFast1033Locale
高度なプロパティであるため、マイクロソフトのサポート下でのみ変更してください。

ExternalCommandTimeout
リレーショナル データ ソースや外部 Analysis Services サーバーなど、外部サーバーに発行されるコマンドのタイムアウトを秒単位で定義する整数プロパティ。

このプロパティの既定値は 3600 (秒) です。

ExternalConnectionTimeout
リレーショナル データ ソースや外部 Analysis Services サーバーなど、外部サーバーへの接続を作成するためのタイムアウトを秒単位で定義する整数プロパティ。 このプロパティは、接続のタイムアウトが接続文字列に指定されている場合に無視されます。

このプロパティの既定値は 60 (秒) です。

ForceCommitTimeout
処理中のクエリなど、現在のコマンドに先行する他のコマンドを取り消す前に書き込みコミット操作が待機する必要のある時間をミリ秒単位で指定する整数のプロパティです。 これにより、クエリなどの優先順位の低い操作を取り消すことでコミット トランザクションを続行できます。

このプロパティの既定値は 30 秒 (30,000 ミリ秒) であり、コミット トランザクションが 30 秒間待機するまで他のコマンドはタイムアウトにならないことを示します。

注意

このイベントによってクエリやプロセスが取り消されると、"Server: The operation has been cancelled" というエラー メッセージが報告されます。

このプロパティの詳細については、「 SQL Server 2008 R2 Analysis Services 操作ガイド」を参照してください。

重要

ForceCommitTimeout は、キューブ処理コマンドと書き戻し操作に適用されます。

IdleConnectionTimeout
アクティブでない接続のタイムアウトを秒単位で指定する整数のプロパティです。

このプロパティの既定値は 0 であり、アイドル状態の接続がタイムアウトにならないことを示します。

IdleOrphanSessionTimeout
孤立したセッションをサーバー メモリに保持しておく時間を秒単位で定義する整数のプロパティです。 孤立セッションとは、関連付けられている接続がなくなったセッションです。 既定値は 120 秒です。

InstanceVisible
SQL Server Browser サービスからのインスタンス要求を検出するためにサーバー インスタンスを表示するかどうかを指定するブール型プロパティです。 既定値は True です。 false に設定した場合、インスタンスは SQL Server Browser に表示されません。

Language
エラー メッセージや数値書式などの言語を定義する文字列プロパティです。 このプロパティは CollationName プロパティをオーバーライドします。

このプロパティの既定値は空白であり、CollationName プロパティによって言語が定義されることを示します。

LogDir
サーバー ログを保存するディレクトリの名前を指定する文字列プロパティです。 このプロパティは、データベース テーブル (既定の動作) ではなく、ディスク ファイルがログ記録に使用される場合にのみ適用されます。

MaxIdleSessionTimeout
アイドル状態のセッションの最大タイムアウトを秒単位で定義する整数のプロパティです。 既定値はゼロ (0) で、セッションがタイムアウトになることはないことを示します。ただし、サーバーがリソースの制約を受けている場合、アイドル状態のセッションは引き続き削除されます。

MinIdleSessionTimeout
アイドル状態のセッションがタイムアウトになるまでの最短時間を秒単位で定義する整数のプロパティです。 既定値は 2700 秒です。 この時間を経過すると、メモリが必要な場合に限り、アイドル状態のセッションがサーバーによって終了されます。

Port
サーバーがクライアント接続をリッスンするポート番号を定義する整数のプロパティです。 このプロパティを設定しない場合、サーバーは最初の未使用ポートを動的に検出します。

このプロパティの既定値は 0 であり、ポート 2383 が既定により使用されます。 ポートの構成の詳細については、「 Configure the Windows Firewall to Allow Analysis Services Access」をご覧ください。

ServerTimeout
クエリのタイムアウトを秒単位で定義する整数です。 既定値は 3600 秒 (60 分) です。 ゼロ (0) はクエリがタイムアウトにならないことを指定します。

TempDir
処理、復元、その他の操作時に使用する一時ファイルの格納場所を指定する文字列プロパティです。 このプロパティの既定値は、セットアップによって指定されます。 このプロパティを指定しない場合、既定値は Data ディレクトリです。

要求の優先順位付けカテゴリ

Enabled
高度なプロパティであるため、マイクロソフトのサポート下でのみ変更してください。

StatisticsStoreSize
高度なプロパティであるため、マイクロソフトのサポート下でのみ変更してください。

参照

Analysis Services のサーバーのプロパティの構成
Analysis Services インスタンスのサーバー モードの決定