[アーティクル]
01/08/2015

グループチャットサーバーの移行

トピックの最終更新日: 2013-10-04

Microsoft Lync Server 2010、グループチャットは、Microsoft Lync Server 2010 インフラストラクチャの拡張機能です。トポロジに応じて、Lync Server 2010、グループチャットを 1 台または複数のサーバーに移行できます。使用できるトポロジと、グループチャットサーバーの移行に関する技術的要件およびソフトウェア要件の詳細については、計画のドキュメントの「グループチャットサーバーの計画」を参照してください。

注:
ここでは、Lync Server 2010 が Microsoft Office Communications Server 2007 R2 と共存する形で既にインストールされていることを前提としています。

組織でコンプライアンスのサポートが必要な場合は、グループチャットサーバーのインストールと構成を完了した後で、コンプライアンスサービスを別のコンピューターにインストールできます。詳細については、展開のドキュメントの「グループチャットサーバーのコンプライアンスサポートの展開」を参照してください。

各トポロジでは、Lync Server を実行しているサーバーと、Microsoft SQL Server 2008 データベースソフトウェアがインストールされたサーバーが、少なくとも 1 台ずつ必要です。

重要:
ファイルシステムのセキュリティを強化するには、グループチャットサーバーを NTFS ファイルシステムにインストールする必要があります。 FAT32 は、グループチャットサーバー向けにサポートされたファイルシステムではありません。

サポートされるサーバーとクライアントの共存

サーバーおよびクライアントバージョンの特定の組み合わせは、Office Communications Server 2007 R2 のグループチャットから Lync Server 2010、グループチャットへの移行時に共存できます。次の表は、サポートされる組み合わせをまとめたものです。最新のクライアントである Microsoft Lync 2010 グループチャットは、以前のサーバーバージョンである Office Communications Server 2007 R2 に接続できないことに注意してください。

グループチャットサーバーは、最新バージョンでも以前のバージョンでも、複数のグループチャットサーバープールをサポートしています。すべてのクライアントがどのプール内のチャネルにもアクセスできるように、展開内の 1 つのバージョンのみを使用してすることを強くお勧めします。ただし、Communications Server 2007 R2グループチャットプールと Lync Server 2010、グループチャットプールの共存もサポートされています。次の表に、この設計の制限を示します。以前のクライアントである Microsoft Office Communicator 2007 R2 グループチャットは双方のプール内のチャネルに接続できますが、Lync 2010 グループチャットは Lync Server 2010、グループチャットプール内のチャネルにしか参加できません。

サポートされるサーバーとクライアントの共存の組み合わせ

	Communications Server 2007 R2 グループチャットを備えた Communications Server 2007 R2	Lync Server 2010、グループチャットを備えた Communications Server 2007 R2	Communications Server 2007 R2 グループチャットを備えた Lync Server 2010	Lync Server 2010、グループチャットを備えた Lync Server 2010
Communicator 2007 R2 グループチャットを備えた Communicator 2007 R2	はい	はい	はい	はい
Lync 2010 グループチャットを備えた Communicator 2007 R2	いいえ	いいえ	いいえ	はい
Communicator 2007 R2 グループチャットを備えた Lync 2010	いいえ	いいえ	はい	はい
Lync 2010 グループチャットを備えた Lync 2010	いいえ	いいえ	いいえ	はい

移行を始める前に

Lync Server 2010、グループチャットは、単一のグループチャットデータベース使用時にCommunications Server 2007 R2グループチャットとの共存をサポートしていません。

前のセクションで共存の詳細を確認したうえで以下の手順を実行してください。

重要:
この手順は、レプリケーションの時間を確保できるように移行のかなり前に完了する必要があります。

Lync Server で、Lync 2010 グループチャット (クライアントソフトウェア) のインストール先となる信頼済みアプリケーションプールを作成します。信頼済みアプリケーションプールは、Lync Server 管理シェルがインストールされている任意のコンピューターで、New-CSTrustedApplicationPool コマンドレットを使用して作成できます。

移行方法

以前のバージョンのグループチャットサーバーからの移行を行うには、次の 2 つの方法のどちらかを使用します。

スワップサーバーアップグレード (推奨アップグレードパス)。 既存のグループチャットサーバーをスタンバイ状態にしたまま、Lync Server 2010、グループチャットを別のサーバーにインストールします。グループチャットサーバーのインストールと構成については、展開のドキュメントの「グループチャットサーバーのインストールおよび構成」を参照してください。
**静的 (インプレース) サーバーアップグレード。**Microsoft Office Communications Server 2007 R2グループチャットをアンインストールした後、同じコンピューターに Lync Server 2010、グループチャットをインストールします。別のサーバーに Lync Server 2010、グループチャットをインストールするのに必要なハードウェアがない場合は、この方法を選択します。この方法では、最初に既存の信頼済みサービスエントリ (TSE) を削除してレプリケーションを有効にする必要があります。Lync Server 2010、グループチャットをインストールする前に、レプリケーション実行時のダウンタイムを予期しておきます。

重要:
Lync Server プールにサービスを提供する参照サービスアカウントをグループチャットサーバープールに移動することをお勧めします。

移行のプロセス

スワップサーバーアップグレード (推奨) を実行する場合は、次の手順を実行して Communications Server 2007 R2 グループチャットから Lync Server 2010、グループチャットに移行します。

既存のサーバーで既存のチャネルサービスと参照サービスを停止します。
既存のグループチャットデータベースをバックアップします。
Lync Server 2010、グループチャットを別のサーバーにインストールします。
既存の Lync Server 2010、グループチャットデータベースを指定します。
アップグレードが正常に完了した場合は、元の (古い) グループチャットサーバーをアンインストールします。
アップグレード (ServerSetup.exe の実行) に失敗した場合は、新しいグループチャットサーバーをアンインストールし、グループチャットデータベースをバックアップから復元して、元の Communications Server 2007 R2グループチャットサービスを再起動します。この場合は、何に失敗したのか (新しいグループチャットサーバーが完全にはレプリケーションされなかった、インストールの外部で問題が発生した、など) を検証してください。

静的 (インプレース) サーバーアップグレードを実行する場合は、次の手順を実行して Communications Server 2007 R2 グループチャットから Lync Server 2010、グループチャットに移行します。

既存のチャネルサービスと参照サービスを停止します。
既存のグループチャットデータベースをバックアップします。
Office Communications Server 2007 R2 を実行しているサーバーを Microsoft Lync Server 2010 グループチャット構成ツールによって Lync Server プールに移動することで、Lync Server プールを参照するようにグループチャットデータベースを更新します。ここでは、サービスを再起動しないでください。
Communications Server 2007 R2グループチャットをアンインストールします。データベースを残しておくオプションを選択します。

Microsoft SQL Server クエリを実行して、tblConfig で最大の構成シーケンス ID を持つプール行で、Communications Server 2007 R2 プールを Lync Server 2010 プールに変更します。

次のサンプル SQL Server クエリは、Lync Server プールの変更方法を示しています。

重要:
このサンプルクエリでは、組織の情報で置き換える必要があるプレースホルダーテキストを使用しています。プレースホルダーテキストは斜体で記されています。

UPDATE [tblConfig]
   SET [configContent] = '<configuration label="pool">
  <pool>
    <serveredition>PE</serveredition>
    <serverlogin>
      <type>AUTH_MA7_OCS_MTLS</type>
      <port>0</port>
      <server>serverName.domainName.com</server>
    </serverlogin>
    <channelserver>
      <ADConnect>
        <GlobalCatalog>
          <findgc>True</findgc>
          <host>
          </host>
          <allownonssl>False</allownonssl>
          <usecreds>False</usecreds>
          <username>
          </username>
          <adsynchfreq>10</adsynchfreq>
        </GlobalCatalog>
      </ADConnect>
      <adupdate>
        <querysize>1</querysize>
        <batchsize>20</batchsize>
        <sleeptime_ms>10000</sleeptime_ms>
        <accesspoll_ms>604800000</accesspoll_ms>
        <accesspoll_size>50</accesspoll_size>
        <accesspoll_enabled>False</accesspoll_enabled>
      </adupdate>
      <chat>
        <messagesizelimit>512</messagesizelimit>
        <storysizelimit>4096</storysizelimit>
      </chat>
      <serverbackchat>
        <querylimit>500</querylimit>
        <cache_size_limit>2500000</cache_size_limit>
      </serverbackchat>
      <watermarks>
        <batch_message_count_max>20</batch_message_count_max>
        <async_send_max>100</async_send_max>
        <async_send_max_lo>90</async_send_max_lo>
        <outbound_queue_max>100000</outbound_queue_max>
        <outbound_queue_max_lo>90000</outbound_queue_max_lo>
        <low_priority_queue_max>500</low_priority_queue_max>
        <inbound_queue_size_max>10000</inbound_queue_size_max>
        <channelinvitemax>50</channelinvitemax>
        <participantlist_high>75</participantlist_high>
        <participantlist_low>60</participantlist_low>
      </watermarks>
      <compliance>False</compliance>
    </channelserver>
    <lookupserver>
      <serverlogin>
        <username>domainName\userName</userName>
        <uri>sip: username@domainname.com</uri>
      </serverlogin>
    </lookupserver>
    <compliance>
      <filerepository>
      </filerepository>
    </compliance>
  </pool>
</configuration>'
WHERE configLabel = 'pool' AND configSeqID = highest sequence ID

注:
このサンプル内の configLabel と configSeqID は、テーブルの列名です。

ServerSetup.exe を実行し、Lync Server 2010、グループチャットをインストールする手順に従います。詳細については、展開のドキュメントの「グループチャットサーバーの展開」を参照してください。

注:
この手順の実行に失敗した場合は、既に修正プログラムが適用されたデータベースに対して Communications Server 2007 R2グループチャットをインストールする手順 (「グループチャットシステムの保守と運用 (英語)」に記載) に従います。詳しくは、「グループチャットシステムの保守と運用 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=224491) をご覧ください。

この手順の実行に失敗した場合は、既に修正プログラムが適用されたデータベースに対して Communications Server 2007 R2グループチャットをインストールする手順 (「グループチャットシステムの保守と運用 (英語)」に記載) に従います。詳しくは、「グループチャットシステムの保守と運用 (英語)」(https://go.microsoft.com/fwlink/p/?LinkId=224491) をご覧ください。

コンプライアンスサービスを使用する場合は、次の操作を実行します。
1. コンプライアンスサービスによってすべてのメッセージが処理されていることを確認します。具体的には、最後の対応間隔内に作成された新しい出力ファイルが存在しないことを確認します。
2. Communications Server 2007 R2 グループチャットサービスを停止します。
3. Communications Server 2007 R2 グループチャット Compliance Server をアンインストールします。
4. 新しい Lync Server 2010、グループチャット Compliance Server をインストールします。
5. Lync Server 2010、グループチャットサービスを開始します。

次の方法で共有

グループチャットサーバーの移行

サポートされるサーバーとクライアントの共存

サポートされるサーバーとクライアントの共存の組み合わせ

移行を始める前に

移行方法

移行のプロセス

その他のリソース

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グループ チャット サーバーの移行

サポートされるサーバーとクライアントの共存

サポートされるサーバーとクライアントの共存の組み合わせ

移行を始める前に

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