Remove-CsPinPolicy
トピックの最終更新日: 2012-03-27
指定された暗証番号 (PIN) ポリシーを削除します。PIN 認証と PIN ポリシーを使用することにより、ユーザーは、ユーザー名とパスワードの代わりに PIN を入力することによって Lync Server にアクセスすることができます。UNRESOLVED_TOKEN_VAL(ps-intro-in-LS2010)
構文
Remove-CsPinPolicy -Identity <XdsIdentity> [-Confirm [<SwitchParameter>]] [-Force <SwitchParameter>] [-Tenant <Guid>] [-WhatIf [<SwitchParameter>]]
例
例 1
例 1 では、Identity が RedmondUsersPinPolicy であるユーザーごとの PIN ポリシーを削除します。
Remove-CsPinPolicy -Identity RedmondUsersPinPolicy
例 2
例 2 に示すコマンドは、サイト スコープで構成されていたすべての PIN ポリシーを削除します。これを実行するには、まず Filter パラメーターを指定して Get-CsPinPolicy コマンドレットを使用し、Identity が文字列 "site:" で始まるすべてのポリシーのコレクションを戻します。次に、このコレクションは Remove-CsPinPolicy コマンドレットにパイプ処理され、コレクション内の各ポリシーが削除されます。
Get-CsPinPolicy -Filter "site:*" | Remove-CsPinPolicy
例 3
例 3 では、Get-CsPinPolicy、Where-Object、および Remove-CsPinPolicy の各コマンドレットを使用して、AllowCommonPatterns プロパティが True になっているすべての PIN ポリシーを削除します。これを実行するには、まず Get-CsPinPolicy コマンドレットを使用し、組織内で使用するように構成されたすべての PIN ポリシーのコレクションを戻します。次に、このコレクションは Where-Object コマンドレットにパイプ処理され、AllowCommonPatterns プロパティが True に等しいポリシーのみが選択されます。最後に、そのフィルター処理されたコレクションは Remove-CsPinPolicy コマンドレットにパイプ処理され、コレクション内の各ポリシーが削除されます。
Get-CsPinPolicy | Where-Object {$_.AllowCommonPatterns -eq $True} | Remove-CsPinPolicy
例 4
例 4 に示すコマンドは、ユーザーごとのスコープおよびサイト スコープで構成されたすべての PIN ポリシーを削除します。この処理を実行するには、Get-CsPinPolicy コマンドレットを使用して、組織内で使用するように構成されたすべての PIN ポリシーのコレクションを戻し、次に、そのコレクション全体を Remove-CsPinPolicy コマンドレットにパイプ処理します。グローバル ポリシーもこのコレクションに含まれる点に留意してください。ただし、グローバル ポリシーは削除されません。代わりに、グローバル ポリシーのすべてのプロパティが既定値にリセットされます。
Get-CsPinPolicy | Remove-CsPinPolicy
解説
Lync Server では、ユーザーは電話を使用して、システムに接続したり、公衆交換電話網 (PSTN) 会議に参加したりできます。一般的に、システムにログオンしたり会議に参加したりするには、ユーザーがユーザー名とパスワードを入力する必要があります。英数字キーパッドがない電話を使用している場合には、ユーザー名とパスワードの入力が問題になる可能性があります。そのため、Lync Server では、数値のみの PIN をユーザーに提供できるようにしています。入力が求められた場合、ユーザーは、ユーザー名とパスワードの代わりに PIN を入力することで、システムにログオンしたり会議に参加したりできます。
Lync Server では、PIN ポリシーを使用して PIN 認証のプロパティを管理できます。たとえば、PIN の最小桁数を指定したり、連続する数字などの "よくあるパターン" を使った PIN (たとえば、123456 のような PIN) を許可するかどうかを指定したりできます。Lync Server のインストール時に作成されるグローバル PIN ポリシーのほかに、サイト スコープまたはユーザーごとのスコープに適用されるカスタム PIN ポリシーを作成できます。
Remove-CsPinPolicy コマンドレットを使用すると、サイト スコープまたはユーザーごとのスコープのいずれかで構成された PIN ポリシーを削除できます。サイト スコープのポリシーまたはユーザーごとのポリシーを削除すると、これらは使用できなくなります。また、これらのポリシーが割り当てられたユーザーは、ポリシー階層内 (グローバル、サイト、サービス、ユーザーごと) の次のポリシーを自動的に継承します。たとえば、サイト ポリシーを削除すると、そのポリシーによって影響を受けていたすべてのユーザーの PIN 設定は、グローバル ポリシーで管理されることになります。
また、Remove-CsPinPolicy コマンドレットは、グローバル ポリシーに対しても実行できます。ただし、その場合、ポリシーは削除されません。それは、グローバル ポリシーは削除できないという理由によります。代わりに、グローバル ポリシーのすべてのプロパティが既定値にリセットされます。たとえば、PIN の最小桁数として 11 桁を使用するようにグローバル ポリシーを構成していたとします。そのグローバル ポリシーを削除すると、PIN の最小桁数が既定の 5 桁の長さにリセットされます。
このコマンドレットを実行できるユーザー: 既定では、次のグループのメンバーが Remove-CsPinPolicy コマンドレットをローカルで実行することを承認されています。RTCUniversalServerAdmins。このコマンドレットが割り当てられているすべての役割ベースのアクセス制御 (RBAC) の役割の一覧 (自身が作成したカスタムの RBAC の役割を含む) を戻すには、Windows PowerShell プロンプトから次のコマンドを実行します。
Get-CsAdminRole | Where-Object {$_.Cmdlets –match "Remove-CsPinPolicy"}
パラメーター
パラメーター | 必須かどうか | 型 | 説明 |
---|---|---|---|
Identity |
必須 |
Microsoft.Rtc.Management.Xds.XdsIdentity |
ポリシーを作成するときに割り当てられた一意の識別子。PIN ポリシーは、グローバル、サイト、またはユーザーごとのスコープで割り当てることができます。グローバル インスタンスを参照するには、次の構文を使用します。-Identity global。サイト スコープでポリシーを参照するには、次の構文を使用します。-Identity site:Redmond。ユーザーごとのスコープでポリシーを参照する場合は、次のような構文を使用します。-Identity RedmondPINPolicy。 |
Confirm |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンドの実行前に確認メッセージを表示します。 |
Force |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
コマンド実行中に発生する可能性のある、致命的ではないすべてのエラー メッセージを表示しないようにします。 |
Tenant |
省略可能 |
System.Guid |
削除する PIN ポリシーの Office 365 テナント アカウントのグローバル一意識別子 (GUID) です。次に例を示します。 -Tenant "38aad667-af54-4397-aaa7-e94c79ec2308" 次のコマンドを実行することにより、テナントの各々についてテナント ID を返すことができます。 Get-CsTenant | Select-Object DisplayName, TenantID Windows PowerShell のリモート セッションを使用していて、Lync Online 15 のみに接続している場合、Tenant パラメーターを含める必要はありません。代わりに、接続情報に基づいてテナント ID が自動的に入力されます。Tenant パラメーターはハイブリッド展開で主に使用されます。 |
WhatIf |
省略可能 |
System.Management.Automation.SwitchParameter |
実際にコマンドを実行せずに、コマンドの実行結果がわかります。 |
入力の種類
Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.UserPin.UserPolicy オブジェクト。Remove-CsPinPolicy コマンドレットは、パイプライン処理された PIN ポリシー オブジェクトの入力を受け入れます。
戻り値の種類
Remove-CsPinPolicy コマンドレットは、値またはオブジェクトを戻しません。代わりに、このコマンドレットは、Microsoft.Rtc.Management.WritableConfig.Policy.UserPin.UserPolicy オブジェクトのインスタンスを 1 つ以上削除します。