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Web コンテンツ管理の情報アーキテクチャを計画する (SharePoint Server 2010)

 

適用先: SharePoint Server 2010

トピックの最終更新日: 2011-02-03

Web サイトの情報アーキテクチャは、どのようにサイトで情報 (その Web ページ、ドキュメント、リスト、およびデータ) をまとめ、どのようにサイトのユーザーに情報を表示するかを決定します。多くの場合、情報アーキテクチャは、サイト コンテンツ、検索キーワード、データ型、メタデータ、およびその他の概念の階層リストとして記録されています。

インターネットまたはイントラネットの Web サイトに掲載する情報を分析することは、サイト計画プロセスで重要な初期手順の 1 つです。この手順は、次の項目を計画するときの基礎となります。

  • サイトの構造とサブサイトへの分割方法

  • サイトでのデータの表示方法

  • サイト ユーザーがサイト内を移動する方法

  • 情報を特定の対象ユーザー向けにする方法

  • コンテンツにタグを付ける方法とメタデータを管理する方法

  • 用語の信頼できるソース

  • 検索の構成と最適化の方法

この記事には、SharePoint インターネットまたはイントラネット サイトの情報アーキテクチャ要件を分析する方法に関するガイダンスが記載されていますが、情報アーキテクトまたは情報アナリストをサイトの計画設計チームに加えることによって、Web サイトの計画で、組織の情報アーキテクチャ要件を十分に検討できるようになります。

この記事の内容

  • 計画の一般的な推奨事項

  • サイトの構造を計画する

  • ソーシャル コンピューティングとグループ作業を計画する

  • 管理されたメタデータを計画する

  • ビジネス インテリジェンスとビジネス データを計画する

  • 検索を計画する

計画の一般的な推奨事項

Web サイトを計画するときに情報分析を次の段階に分けることをお勧めします。

  • 既存のコンテンツと Web サイトの構造を調査する。   現在のインターネットまたはイントラネット サイトは、その現在の情報アーキテクチャを表しています。現在のサイトとサブサイトに情報とコンテンツがどのように配分されているかを分析し、記録します。ログやその他の分析ツールを使用して、アクセス頻度の最も高いコンテンツと最も低いコンテンツを特定します。

  • ユーザー要件を調査する。   現在のサイト ユーザーと対象とするサイト ユーザーを調査し、そのユーザーが作成または使用している情報の種類を記録します。日常の業務に必要な情報、その情報を簡単に見つけることができているかどうか、現在の Web サイトの構造はサイトに含まれるさまざまな情報の関係を理解しやすくする構造かどうか、不足している情報はないかについて調査します。サイトの現在のアーキテクチャで情報を検索または使用するときにユーザーに生じている問題を書き留めます。

  • 業務要件を調査する。   計画している Web サイトの対象となる部署または組織の管理者を調査します。サイトの業務要件は何か、部署はサイトの情報アーキテクチャに反映されるべきか、部署間でどのように情報を共有するのか、または 1 つの部署内でどのように情報を分離するのかについて調査します。サイトの対象ユーザーが顧客の場合、顧客が最初に目にする情報、製品やサービスに関する情報をどのように探すのかについて調査します。

分析を使用して、組織のコンテンツ要件の詳しい概要を作成します。

サイトの構造を計画する

情報アーキテクチャによって、インターネットまたはイントラネット サイトの構造が決まります。情報アーキテクチャをビジネス プロセス、プロジェクト、または大きいコンテンツ グループに分割し、この分割したものを使用して、サイト階層および各サイトに含まれるコンテンツの階層の略図を描くと、その階層内で情報を配置する場所を計画できます。Microsoft SharePoint Server 2010 をベースとするサイトの構造を計画する方法については、「サイトとサイト コレクションを計画する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

ソーシャル コンピューティングとグループ作業を計画する

Microsoft SharePoint Server 2010 のソーシャル コンピューティングとグループ作業の機能は、多様なビジネス アプリケーションとディレクトリ サービスから取得したユーザーに関する情報を統合した、プロパティのデータベースを基に構築されます。情報アーキテクチャの調査では、ユーザーに関する情報を収集する必要があります。この情報は、Microsoft Exchange Server、Active Directory ディレクトリ サービス、Microsoft SQL Server などの Microsoft 製品とテクノロジから取得できます。また、ライトウェイト ディレクトリ アクセス プロトコル (LDAP) など、業界標準の形式でユーザーを追跡するためのディレクトリ、SAP などの基幹業務アプリケーションから取得できます。

ユーザー情報を収集することで、組織全体で統一された一貫性のあるユーザー プロファイルを作成できます。これは、個人用サイトを計画するときに役立ちます。このサイトは、ユーザーごとに個人用設定が行われ、ソーシャル ネットワーキングとグループ作業に関する豊富な機能が用意されている特別な SharePoint サイトです。セルフサービス サイト作成では、ユーザーは自分の個人用サイトを作成できます。個人用サイトなどのグループ作業機能を計画するときには、セルフサービス サイト作成を有効にするかどうかを検討します。サイトを作成するためのアクセス許可を割り当てるユーザー、個人用サイトを作成するための専用の Web アプリケーションが必要かどうか、必要なクォータの種類について検討します。個人用サイトのの詳細については、「個人用サイトを計画する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

情報アーキテクチャと共にユーザー関連の概念を記録しておくと、サイト ユーザーのグループを作成するときの基準 (ユーザーが関与するビジネス プロセス、ユーザーが属する配布リストとソーシャル ネットワーク、ユーザーが作成または表示する可能性が高いコンテンツ、またはユーザーが働く組織構造) を決定するときに役立ちます。ソーシャル コンピューティングとグループ作業を計画する方法については、「ソーシャル コンピューティングとグループ作業を計画する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

管理されたメタデータを計画する

管理されたメタデータは、階層構造を備えた集中管理型の用語のコレクションであり、用語を管理者が定義できます。管理されたメタデータは、SharePoint Server 2010 のアイテム属性として使用できます。情報アーキテクチャを計画するときには、ドキュメントとリストに関連付けられるカスタム列、既存の SharePoint Server サイトにある "選択肢" 列、"参照" 列など、SharePoint アイテムを分類するときに必要な用語セットについて考えます。用語セットと管理されたメタデータの詳細については、「用語および用語セットを計画する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。メタデータ ナビゲーションを使用して、リスト ビュー ナビゲーションを向上できます。メタデータ ナビゲーションでは、リスト ビューの機能が拡張され、キー フィルター コントロールと統合されています。ユーザーは、1 つまたは複数のナビゲーション フィルターに基づいてドキュメントのビューをサブセットにフィルターすることで、コンテンツをより簡単に検索できます。情報アーキテクチャを計画するときには、ユーザーがライブラリ リスト ビューに表示されたデータをさらにフィルターするために使用するフィルターに加えて、ドキュメント ライブラリを移動するときにユーザーがどのようにサイト階層を使用する可能性があるかを考慮します。メタデータ ナビゲーションの詳細については、「メタデータ ナビゲーションの概要 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

ビジネス インテリジェンスとビジネス データを計画する

情報アーキテクチャには、社内で使用しているビジネス インテリジェンスとビジネス データを入れます。ビジネス インテリジェンス アプリケーションとツールを使用すると、ビジネス インテリジェンス アプリケーションとツールを使用すると、組織に求められる目標、プロセス、業績の見通しを使いやすい形式にまとめて、そのデータを役に立つ情報として提示できます。SharePoint Server 2010 を使用すれば、データを必要としている対象ユーザーがそのデータを利用できるようにサイト構造のコンテキストでビジネス データを提供できます。たとえば、ある企業のイントラネット サイトで、その企業の部門の境界線を越えて利用できる必要がある従業員の給与データは、企業のセントラル サイトに配置して、従業員が自分のデータを表示できるようにします。 

限られた対象ユーザーが使用するデータは、その特定の対象ユーザーが使用するサイトに配置できます。たとえば、顧客サポート チームは、そのチームだけが使用するサイトで顧客サポート インシデントを表示および処理できます。販売チームは、顧客関係を管理するための専用のサイトで顧客データを表示できます。その他に、企業の技術サポート チームは、ビジネス インテリジェンス機能を使用して、各サポート担当者に割り当てられているチケットの数、未解決のチケットの数と解決したチケットの数、顧客の満足度など、技術サポート チケットに関する指標を表示できます。

情報アーキテクチャを計画するときには、企業に必要なビジネス インテリジェンス ツール、必要としているユーザーが利用できるように既存のビジネス アプリケーションのデータを配置する企業のインターネット サイトとイントラネット サイト内の場所について検討します。ビジネス インテリジェンスの計画の詳細については、「ビジネス インテリジェンスの計画」を参照してください。ビジネス データの計画の詳細については、「ビジネス データおよびビジネス プロセスの計画 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。

検索を計画する

情報アーキテクチャを計画するときには、情報アーキテクチャの調査で、サイトのユーザーがサイト上の情報を検索するときに使用する概念、検索用語、およびプロパティを把握します。このデータは、サイトの検索スキーマを作成するときに使用できます。

ユーザーは、範囲の広い概念的な用語を使用して必要としている情報を表すことによって、コンテンツを検索する可能性があります。情報アーキテクチャの調査は、ユーザーの用語と概念をユーザーが探している潜在的な情報とマッピングするときに役に立ちます。

See Also

Concepts

基本サイトの計画 (SharePoint Server 2010)
Web コンテンツ管理を計画する (SharePoint Server 2010)
サイトの作成およびメンテナンスを計画する (SharePoint Server 2010)