Web アプリケーションの設定を構成する (SharePoint Server 2010)
適用先: SharePoint Server 2010
トピックの最終更新日: 2010-04-12
Web アプリケーションを作成した後、サーバーの全体管理、Windows PowerShell 2.0 コマンドレット、または Stsadm コマンドライン ツールを使用して、Web アプリケーションの設定を構成できます。Web アプリケーションの設定は、Web アプリケーション内のすべてのサイト コレクションに反映されます。
ここでは、Web アプリケーションに対して構成できる全般設定について説明し、Web アプリケーションの追加的な設定を説明するその他の記事を紹介します。
Web アプリケーションの全般設定
通常、Web アプリケーションの全般設定は、新しい Web アプリケーションを作成するときに構成します。サーバーの全体管理で全般設定にアクセスするには、[アプリケーション構成の管理] セクションの [Web アプリケーションの管理] をクリックし、構成する Web アプリケーションをクリックして、リボンの [全般設定] をクリックします。
注意
サーバーの全体管理を使用するには、Farm Administrators SharePoint グループのメンバーである必要があります。
これらの設定の多くは Windows PowerShell 2.0 コマンドレットでも構成できます。Windows PowerShell 2.0 コマンドレットを Microsoft SharePoint Server 2010 の管理タスクに使用する方法の詳細については、「SharePoint Server 2010 向けの Windows PowerShell」を参照してください。また、この記事の中で個々の設定を説明するときに紹介する個別の記事も参照してください。
以下のリストは、Web アプリケーションの全般設定の説明です。
リソースの調整
リソースの調整の設定では、Web アプリケーションを調整してパフォーマンスを向上できます。既定値の調整は、サーバー構成のテストを行い、その調整を行うことで確実にパフォーマンスが向上すると確認できた場合にのみ実行することをお勧めします。
ワークフロー
SharePoint Server 2010 には、ドキュメントのレビュー、承認など、一般的なタスクを進行および追跡するために使用できる一連の事前定義ワークフローが用意されています。事前定義ワークフローを使用するだけでなく、Microsoft Office SharePoint Designer 2007 を使用して独自のワークフローを定義することも、Visual Studio を使用してコードベースのカスタム ワークフローを作成することもできます。Web アプリケーションのすべてのサイトに適用するワークフロー設定を構成できます。ワークフローの使用と構成の詳細については、「ワークフローの管理 (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
送信電子メール
特定の Web アプリケーションの送信メールを構成することで、ユーザーが個々のサイト コレクションの変更および更新を追跡できるようになります。詳細については、「送信メールを構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
モバイル アカウント
ショート メッセージ サービス (SMS) を使用して送信される通知をユーザーが受信できるように、モバイル アカウントを構成および管理できます。SharePoint の一覧またはアイテムが変更されると、ユーザーの携帯電話に通知が送信されます。詳細については、「モバイル アカウントを構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
SharePoint Designer
Microsoft SharePoint Designer 2010 でユーザーがサイトを編集できるようにするかどうかを指定できます。既定では、この設定は [オン] です。SharePoint Designer 2010 の追加的な設定は次のとおりです。
[サイト コレクションの管理者がページへのサイト テンプレートの適用を解除できるようにする]
SharePoint Designer 2010 を使用してサイト コレクションの管理者が元のサイト定義からページを切断できるようにするかどうかを指定できます。既定では、この設定は [オン] です。
[サイト コレクションの管理者がマスター ページおよびレイアウト ページをカスタマイズできるようにする]
SharePoint Designer 2010 を使用してサイト コレクションの管理者がマスター ページおよびレイアウト ページをカスタマイズできるようにするかどうかを指定できます。既定では、この設定は [オン] です。
[サイト コレクションの管理者が管理対象の Web サイトの URL 構造を確認できるようにする]
SharePoint Designer 2010 を使用してサイト コレクションの管理者が Web サイトの URL 構造を管理できるようにするかどうかを指定できます。既定では、この設定は [オン] です。
全般設定
[全般設定] ドロップダウン メニューの [全般設定] オプションでは、Web アプリケーションの以下の設定を表示および変更できます。
既定のタイム ゾーン
Web アプリケーション内のすべてのサイトで使用する既定のタイム ゾーンを定義できます。
既定のクォータ テンプレート
クォータ テンプレートは、記憶域と記憶域サイズの制限値で構成されています。記憶域の制限値では、サイト コレクションに格納できるデータ量を指定します。記憶域サイズの制限値では、サイト コレクションの管理者に電子メールで通知するサイズを指定します。この設定を使用して、Web アプリケーションのすべてのサイト コレクションの既定のクォータ テンプレートを選択します。詳細については、「クォータ管理を計画する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
個人情報アクションとプレゼンスの設定
個人情報アクションとオンライン状態が有効になっていると、オンライン プレゼンス情報がメンバー名の横に表示されます。また、Web サイト上のどこでも、メンバー名の上にポインターを移動すると個人情報アクションが表示されます。この設定は、既定で有効になっています。
通知
Web アプリケーションの通知の設定を指定できます。既定では、通知は有効で、各ユーザーの通知は 500 に制限されています。詳細については、「Web アプリケーションの通知設定を構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
RSS 設定
RSS (Really Simple Syndication) フィードを有効にして、ブログ、ニュース ソース、およびその他の発信元からの RSS フィードを表示できます。既定では、RSS フィードは有効になっています。
ブログ API の設定
Web アプリケーションで MetaWeblog API を有効にするかどうかを選択できます。既定では、MetaWebLog API は有効で、API からユーザー名とパスワードを受け取る設定は [いいえ] に設定されています。
ブラウザーでのファイル処理
Web ブラウザーに対して提供するドキュメントに追加的なセキュリティ ヘッダーを付加するかどうかを指定できます。これらのセキュリティ ヘッダーでは、特定の種類のファイル (たとえば .html) にはダウンロードのダイアログを表示し、その他の種類のファイルにはサーバーが指定した Multipurpose Internet Mail Extensions (MIME) タイプを使用するようブラウザーに指定します。
[制限しない] に設定した場合、ヘッダーは追加されません。[制限する] に設定した場合、特定の種類のファイルはダウンロードさせるようブラウザーに指示するヘッダーが追加されます。ダウンロードさせることで、Web コンテンツの自動実行が許可されず、サーバーのセキュリティが向上します。既定では、この設定は [制限する] です。
Web ページのセキュリティ検証
[Web ページのセキュリティ検証] の設定では、ユーザーが最後の操作を再試行するまでに必要な待機時間を定めます。既定では、セキュリティ検証は [オン] に設定され、有効時間は 30 分です。
電子メールでのユーザー名とパスワードの送信
このオプションは、ユーザーがユーザー名とパスワードを電子メールで取得できるようにします。このオプションをオフにすると、新しいユーザーは、管理者がユーザーのアカウントのパスワードを変更して、新しいパスワードをユーザーに通知するまで、サイトにアクセスできません。既定では、この設定は [オン] です。
アプリケーション _Layouts のページのマスター ページ設定
_Layouts フォルダー内のページからサイト マスター ページへの参照を許可できます。[アプリケーション _Layouts] フォルダー内のページは、ファーム内のすべてのサイトから使用できます。この設定が [はい] の場合、_Layouts フォルダー内のほとんどのページでサイト マスター ページが参照され、そのマスター ページに施されたカスタマイズが反映されます。既定では、この設定は [はい] です。
ごみ箱
Web アプリケーションのごみ箱をオンにするかどうかを指定できます。詳細については、「ごみ箱の設定を構成する (SharePoint Server 2010)」を参照してください。
アップロードの最大サイズ
いずれかのサイトに対する 1 回のアップロードで許可する最大サイズを指定できます。既定では、最大アップロード サイズは 50 MB に設定されています。
カスタマー エクスペリエンス向上プログラム
Web アプリケーションの Web ページ閲覧状況についての Web サイト分析の結果を収集できます。既定では、この設定は [はい] です。
このセクションの内容
次のリストは、Web アプリケーションの設定の構成方法について説明した追加的な記事の一覧です。
Web アプリケーションのアクセス許可ポリシーを管理する (SharePoint Server 2010)
管理者は、さまざまなユーザーに対し、Web アプリケーション内のサイト アクセスの複数のレベルを確立するためのポリシーを定義できます。ここでは、権限のポリシーを作成および管理する方法について説明します。
Web アプリケーションの権限を管理する (SharePoint Server 2010)
管理者は、Web アプリケーションで関連付けられている権限を有効または無効にすることで、ユーザー操作を制御できます。ここでは、Web アプリケーションでの権限を確立する方法について説明します。
セルフサービス サイト作成をオン/オフする (SharePoint Server 2010)
セルフサービス サイト作成では、定められた URL 名前空間で所定のユーザーがサイトを作成できます。ここでは、Web アプリケーションに対してこの機能を構成する方法について説明します。
ごみ箱の設定を構成する (SharePoint Server 2010)
ごみ箱は、ユーザーやサイト コレクション管理者がデータを復旧するうえで役立ちます。ここでは、Web アプリケーションにごみ箱を構成する方法について説明します。
Web アプリケーションの通知設定を構成する (SharePoint Server 2010)
通知機能は、Web サイトに加えられた変更をユーザーが追跡するうえで役立ちます。この機能は、電子メールの通知サービスによってこれを実現します。ここでは、通知を構成する方法について説明します。
管理パスを定義する (SharePoint Server 2010)
管理対象パスを定義することにより、Web アプリケーションの URL 名前空間のどのパスを、サイト コレクションに使用するかを指定できます。ここでは、Web アプリケーションの管理対象パスの構成方法を説明します。
Web アプリケーションに対してサービス アプリケーション接続の追加または削除を行う (SharePoint Server 2010)
サービス アプリケーション接続は、サービス アプリケーションと Web アプリケーションを、サービス アプリケーション接続グループ (アプリケーション プロキシ グループともいいます) のメンバーシップによって関連付けます。ここでは、サービス アプリケーション接続をサービス アプリケーション接続グループに追加したり、サービス アプリケーション接続グループから削除したりする方法について説明します。
See Also
Concepts
Web アプリケーション内のサイト コレクションを表示する (SharePoint Server 2010)
Web アプリケーションを作成する (SharePoint Server 2010)
Web アプリケーションを拡張する (SharePoint Server 2010)
Web アプリケーションに対してサービス アプリケーション接続の追加または削除を行う (SharePoint Server 2010)