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ブラウザ サポートを計画する (Office SharePoint Server)

Microsoft Office SharePoint Server 2007 は、一般的に使用されているブラウザーと互換性があります。ただし、サポートされる機能はブラウザーによって異なります。

この記事の内容 :

  • ブラウザ サポートについて

  • ブラウザ サポートのレベル

  • 機能固有の互換性の一覧 (ブラウザ別)

  • ActiveX コントロールをクライアントで有効にする

ブラウザ サポートについて

Microsoft Office SharePoint Server 2007 は、一般的に使用されている複数の Web ブラウザをサポートしています。ただし、ブラウザの中には、Office SharePoint Server 2007 の一部の機能が低下したり、制限されたり、代替ステップを通じてしか利用できなかったりするものがあります。場合によっては、それほど重要ではない管理タスクが利用できないこともあります。

Office SharePoint Server 2007 展開の計画の一環として、組織内で使用されるブラウザを確認して、Office SharePoint Server 2007 での最適なパフォーマンスを確保するようにすることをお勧めします。

ブラウザ サポートのレベル

Web ブラウザ サポートは、レベル 1 とレベル 2 の 2 つのレベルに分けられます。SharePoint サイトでの管理タスクはレベル 1 のブラウザ用に最適化されていますが、Office SharePoint Server 2007 では一般的に使用されている他のブラウザに対しても表示サポートを提供しています。すべての機能に確実にアクセスできるようにするには、管理タスクでレベル 1 のブラウザを使用することをお勧めします。

レベル 1 の Web ブラウザ

レベル 1 の Web ブラウザは、ActiveX コントロールによって提供される高度な機能を利用して、最適なユーザー エクスペリエンスを提供します。レベル 1 のブラウザは、SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトも含めて、すべての SharePoint サイトに全機能を提供します。

Office SharePoint Server 2007 SP2 用のレベル 1 のブラウザを以下に示します。

  • Windows Internet Explorer 6.x (32-bit)

  • Windows Internet Explorer 7.x (32 ビット)

  • Windows Internet Explorer 8.x (32 ビット) (互換モードでの実行にも対応)

  • Windows Internet Explorer 9.x (32 ビット) (互換モードでの実行にも対応)

Office SharePoint Server 2007 オリジナル リリースおよび Service Pack 1 (SP1) 用のレベル 1 の Web ブラウザを以下に示します。

  • Internet Explorer 6.x (32 ビット)

  • Internet Explorer 7.x (32 ビット)

注意

レベル 1 のブラウザのサポートは、Windows オペレーティング システムを実行しているコンピュータでのみ利用できます。

レベル 2 の Web ブラウザ

レベル 2 の Web ブラウザは、ユーザーが SharePoint サイトに対して読み取り、書き込み、およびサイトの管理を行うための基本的な機能を提供します。ただし、ActiveX コントロールは、レベル 1 のブラウザでのみサポートされます。さらに、ブラウザごとに機能は異なります。結果として、レベル 1 のブラウザとはユーザー エクスペリエンスが異なる可能性があります。

Office SharePoint Server 2007 SP2 用のレベル 2 の Web ブラウザを以下の表に示します。

ブラウザ Windows Linux/Unix Macintosh OSX Leopard

Internet Explorer 7.*x* (64 ビット)

X

Internet Explorer 8.*x* (64 ビット)

X

Internet Explorer 9.*x* (64 ビット)

X

Firefox 3.*x*

X

X

X

Safari 3.*x*

X

Office SharePoint Server 2007 のオリジナル リリースおよび Service Pack 1 (SP1) 用のレベル 2 の Web ブラウザを以下の表に示します。

ブラウザ Windows Linux/Unix Macintosh OS X

Firefox 1.5

X

X

X

Mozilla 1.7

X

Netscape Navigator 7.2

X

Netscape Navigator 8.1

X

Safari 2.0

X

レベル 1 にもレベル 2 にも挙げられていないブラウザは、サポートされません。たとえば、Internet Explorer 5.01、Internet Explorer 5.5x、Internet Explorer for Macintosh など、古いバージョンのブラウザや、レベル 2 の表にあるサード パーティのブラウザのうち、表に記載されているバージョンよりも古いものはサポートされません。

機能固有の互換性の一覧 (Web ブラウザ別)

次の表に、特定の機能に関する互換性を Microsoft Office SharePoint Server 2007 Service Pack 2 (SP2) で使用されるブラウザごとに示します。「Y」(完全に互換性あり) または「N」(互換性なし) のどちらかで表します。いくつかの項目については、表に続いて詳細な注が示されます。

機能 Internet Explorer 7.*x* (64 ビット) Internet Explorer 8.*x* (64 ビット) Firefox 3.*x* Safari 3.*x*

日付選択コントロール

N (1)

N (1)

N (1)

N (1)

Microsoft Office Visio 2007 図表の作成

N (2)

N (2)

N (2)

N (2)

Microsoft Office InfoPath 2007 統合

N (3)

N (3)

N (3)

N (3)

シングル サインオン

N (4)

N (4)

N (4)

N (4)

プレゼンス情報

N (5)

N (5)

N (5)

N (5)

Microsoft Office PowerPoint 2007 統合

N (6)

N (6)

N (6)

N (6)

Web ディスカッション

N (7)

N (7)

N (7)

N (7)

スプレッドシートとデータベースの統合

N (8)

N (8)

N (8)

N (8)

スライド ライブラリと Office PowerPoint 2007 の統合

N (9)

N (9)

N (9)

N (9)

リッチ テキスト エディタ フィールド

N (10)

N (10)

N (10)

N (10)

データシート ビュー

N (11)

N (11)

N (11)

N (11)

ファイルのアップロードおよびコピー

N (12)

N (12)

N (12)

N (12)

コア機能

Y

Y

Y

Y

自分の仕事仲間と個人用サイト

Y

Y

Y

Y

ワークフロー機能

Y

Y

Y

Y

ダイナミック コンテンツの更新

Y

Y

Y

Y

Office SharePoint Server 2007 個人用リンク

Y

Y

Y

Y

表の見方 :

Y - 互換性あり。ユーザー エクスペリエンスはまったく同じか、ほとんど同じです。ユーザー エクスペリエンスの違いについては、番号の付いた注を参照してください。

N - 互換性なし。項目はメニューから利用できないか、機能しません。特に明記していない限り、この機能は ActiveX コントロールを必要とします。ActiveX コントロールは Internet Explorer でのみ動作します。

番号の付いた注 :

(1) 通常は、ActiveX の日付選択コントロールがリスト アイテム フォームに表示されます。レベル 2 の Web ブラウザでは、日付フィールドに日付を入力する必要があります。

(2) [操作] メニューをクリックし、[Visio 図表の作成] をクリックして、SharePoint リストを表示している場合に表示される機能です。Microsoft Office Visio 2007 がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザではサポートされません。

(3) フォーム ライブラリに含まれている InfoPath フォームを再リンクまたは結合する場合には、[ドキュメントの結合] コマンドを使用できます。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合は、これらのドキュメントを手動で開いて編集する必要があります。

(4) シングル サインオンによって、現在のセッションの間は、一度認証されたユーザーの資格情報を再利用できるようになります。レベル 2 の Web ブラウザではサポートされません。

(5) プレゼンスの状態を開くと、他のユーザーとの連絡に利用できる方法が表示されます。プレゼンス情報は、ユーザー選択ウィンドウ Web コントロールに表示されます。レベル 2 の Web ブラウザではサポートされません。

(6) Microsoft Office PowerPoint 2007 統合 :

  • 画像ライブラリに複数の画像をアップロードする場合は、Upload.aspx を使用して一度に 1 枚ずつアップロードする必要があります。

  • 画像ライブラリ内の画像を編集する場合は、画像をダウンロードしてから編集し、編集後にその画像を画像ライブラリに再度アップロードする必要があります。

  • 複数の画像を画像ライブラリからダウンロードする場合は、画像リンクをクリックして、一度に 1 枚ずつダウンロードする必要があります。

  • Microsoft Office PowerPoint 2007 スライドを編集する場合は、スライド名のリンクを直接クリックする必要があります。

(7) Web ディスカッションは推奨されていません。この機能は、Internet Explorer でのみサポートされます。

(8) スプレッドシートとデータベースの統合 :

  • SharePoint リストを Microsoft Access にエクスポートできるようにします。[操作] メニューの [Access で開く] をクリックします。Microsoft Access がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

  • Microsoft Office ドキュメントを開いたり編集したりできるようにします。ドキュメント用の [編集] メニューに、関連付けられている Microsoft Office プログラムのアイコンと名前が表示されます。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合にドキュメントを編集するには、ドキュメントをクリックします。

  • ドキュメントのバージョンを管理します。編集する際にチェックアウトを必要とするドキュメントのリストで、目的のドキュメントまたは [編集] メニューをクリックします。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合には、ドキュメントをクリックする必要があります。ドキュメントを編集するには、クライアント アプリケーションでファイルをチェックアウトする必要があります。変更内容を保存するには、編集を完了した後、ドキュメントをチェックインする必要があります。

  • スプレッドシートにエクスポートします。[リスト アクション] メニューの [スプレッドシートにエクスポート] をクリックすると、SharePoint リストを Microsoft Excel スプレッドシート形式でエクスポートできます。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

  • スプレッドシートからインポートします。Microsoft Excel スプレッドシートをインポートして、新しい SharePoint リストを作成することができます。[サイトの操作] メニューで [作成] をクリックし、[カスタム リスト] セクションの [スプレッドシートのインポート] をクリックします。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

(9) スライド ライブラリと Office PowerPoint 2007 の統合 :

  • スライドを削除します。この機能によって、ユーザーがスライドを削除できるようになります。レベル 2 の Web ブラウザを使用しているユーザーは、スライドをクリックし、[スライドの削除] をクリックする必要があります。すべてのスライドについて、この手順を繰り返します。

  • スライドをプレゼンテーションにコピーします。この機能によって、ユーザーがスライドを Office PowerPoint 2007 プレゼンテーションに追加できるようになります。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

  • スライドを発行します。この機能によって、Office PowerPoint 2007 プレゼンテーションにある 1 枚のスライドをスライド ライブラリにアップロードできるようになります。Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

(10) ActiveX コントロールは、Internet Explorer Web ブラウザでのみサポートされます。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合は、手動で HTML 形式を入力する必要があります。

(11) Microsoft Office List Datasheet。グリッド ビューのリストの操作を表示および実行できます。レベル 2 の Web ブラウザでは使用できません。

(12) ファイルのアップロードおよびコピー コントロール :

  • 複数のファイル アップロード コントロールを使用するには、Microsoft Office がクライアント コンピュータにインストールされている必要があります。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合は、1 度に 1 つずつドキュメントをアップロードする必要があります。

  • コピー コントロールによって、ドキュメント ライブラリ間でファイルをコピーできるようになります。また、コピー コントロールには、コピー元のドキュメントが変更されたときに通知されるオプションも含まれています。レベル 2 の Web ブラウザを使用している場合は、Copy.aspx Web ページを使用できますが、一度に 1 ファイルずつコピーする必要があります。

次の表に、特定の機能に関する互換性を Microsoft Office SharePoint Server 2007 オリジナル リリースおよび Service Pack 1 で使用されるブラウザごとに示します。「Y」(完全に互換性あり) または「N」(互換性なし) のどちらかで表します。いくつかの項目については、表に続いて詳細な注が示されています。

機能 Firefox 1.5 Mozilla 1.7 Netscape Navigator 7.2 Netscape Navigator 8.1 Safari 2.0

Outlook/クライアントへの接続

Y (1)

Y (1)

Y (1)

Y (1)

Y (1)

ショートカット メニュー

Y

Y

Y

Y

Y

(Web パーツの) ドラッグ アンド ドロップ

Y (2)

Y (2)

Y (2)

Y (2)

Y (2)

データシート ビューでの編集

N

N

N

N

N

(Microsoft Office アプリケーション) での編集

N

N

N

N

N

エクスプローラ ビュー

N

N

N

N

N

リストの添付

Y

Y

Y

Y

N (3)

複数ファイルのアップロード

N

N

N

N

N

新しいドキュメント

Y (4)

Y (4)

Y (4)

Y (4)

Y (4)

パーツ間接続

N

N

N

N

N

ユーザー選択ウィンドウ

Y (5)

Y (5)

Y (5)

Y (5)

Y (5)

リッチ テキスト ツール バー

N (6)

N (6)

N (6)

N (6)

N (6)

送信

Y (7)

Y (7)

Y (7)

Y (7)

Y (7)

Web ディスカッション

N

N

N

N

N

Web パーツ メニュー

Y (8)

Y (8)

Y (8)

Y (8)

Y (8)

スプレッドシートにエクスポート

Y (9)

Y (9)

Y (9)

Y (9)

Y (9)

日付選択コントロール

N (10)

N (10)

N (10)

N (10)

N (10)

概要リンク Web パーツ

Y

Y

Y

Y

Y (11)

Excel Calculation Services

Y

Y

Y

Y

N

スライド ライブラリ

N

N

N

N

N

Excel Web Access

Y (12)

N

Y (12)

Y (13)

N

Excel で開く

N

N

N

N

N

スナップショットを開く

N

N

N

N

N

並べ替えおよびフィルタ (Excel Services)

N

N

N

N

N

フォームの署名 (Forms Server)

Y (14)

Y (14)

Y (14)

Y (14)

Y (14)

リッチ テキスト (InfoPath)

N (15)

N (15)

N (15)

N (15)

N (15)

Forms Server フォームでのリッチ テキスト編集

N

N

N

N

N

表の見方 :

Y - 互換性あり。ユーザー エクスペリエンスはまったく同じか、ほとんど同じです。ユーザー エクスペリエンスの違いについては、番号の付いた注を参照してください。

N - 互換性なし。項目はメニューから利用できないか、機能しません。特に明記していない限り、この機能は ActiveX コントロールを必要とします。ActiveX コントロールは Internet Explorer でのみ動作します。

番号の付いた注 :

(1) これらのブラウザは [操作] メニューの [クライアントに接続] メニュー項目を使用します。これにより、Microsoft Outlook など、stssync:// プロトコルを扱うように構成されたクライアント アプリケーションが開きます。

(2) Web パーツをドラッグ アンド ドロップで配置することはできません。Web パーツの上で [編集] をクリックして [Web パーツの変更] を選択し、[Web パーツのプロパティ] ページの [レイアウト] セクションから領域を選択する必要があります。

(3) ブラウザの問題により、この機能はサポートされていません。

(4) [新規作成] ボタンは機能しませんが、[ドキュメントのアップロード] ボタンを使用することができます。

(5) DOMAIN\Username は表示名に変換されません。名前が認識されない場合、エラーが表示されます。

(6) ツール バーは表示されません。ただし、HTML タグを使用してスタイル付きテキストを表示することができます。リッチ テキスト フィールドの下に、ヘルプ トピックへのリンクが表示され、サポートされている HTML タグについての説明を表示することができます。

(7) これらのブラウザ、および Microsoft Office クライアント アプリケーションがインストールされていない Internet Explorer では、あるファームから別のファームにファイルを送信することはできません。同じファーム内にあるサーバーから別のサーバーへのファイルの送信には、Windows ダイアログ ボックスではなく ASPX ページが使用されます。

(8) ドロップダウン リスト メニュー (コントロールの横にある三角形) では、ユーザー エクスペリエンスが異なりますが、機能は同様です。

(9) この機能はこれらのブラウザで正しく動作する場合もあります。この機能では、ブラウザに拡張子 .iqy を持つファイルがダウンロードされます。Microsoft Office Excel がインストールされておらず、他のアプリケーションもこのファイルを開くよう構成されていない場合、この機能は動作しません。

(10) データ フィールドに日付を入力することはできます。

(11) 新しいリンクをクリックすると、ポップアップ ダイアログ ボックスが正しくないサイズで表示され、[OK] と [キャンセル] ボタンが部分的に隠れます。

(12) ピボットテーブルの並べ替えやフィルタは使用できません。このための対処法はありません。

(13) Navigator 8.1 ブラウザは Internet Explorer モードで表示するよう構成されている必要があります。モード切替の詳細については、ブラウザのマニュアルを参照してください。

(14) ドキュメントに署名することはできませんが、署名を表示することはできます。

(15) リッチ テキストは既定では読み取り専用です。テキストを編集しようとすると、リッチ テキストのすべての書式設定は失われます。

ActiveX コントロールをクライアントで有効にする

Office SharePoint Server 2007 の一部の機能では、ActiveX コントロールが使用されます。セキュリティで保護された環境では、クライアントで ActiveX コントロールを動作させるためには許可が必要です。次の表に、Office SharePoint Server 2007 で使用される ActiveX コントロールの一覧を示します。

  • MSCAL.OCX

  • MSCOMCT.OCX

  • MSCOMCT2.OCX

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入手可能なドキュメントの詳細な一覧については、「Office SharePoint Server 2007 のダウンロード可能なブック」を参照してください。