対象コンテンツを構成する
この記事の内容 :
対象ユーザーを作成および構成する
Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクを構成する
個人用設定サイトへのリンクを構成する
信頼できる個人用サイトのホストの場所へのアクセスを構成する
Microsoft Office SharePoint Server 2007 では、サイトのコンテンツを個人やユーザーのグループに合わせて配信できるため、すべてのユーザーに対して個人用に設定された環境を提供できます。これにより、組織内でのグループ作業が促進されます。
コンテンツは、主に対象ユーザーを使用して配信されます。対象ユーザーは、ユーザー プロファイルのプロパティまたは配布リストと SharePoint グループのメンバシップに基づく対象ユーザー ルールを使用して定義されます。プロパティおよび配布リストのメンバシップの情報は、ディレクトリ サービス、またはビジネス データ カタログに登録されている基幹業務アプリケーションからインポートされます。SharePoint グループは、各サイトまたはサイト コレクション内で構成します。
SharePoint リストと Web パーツは、対象ユーザーを使用して対象を絞ることができます。そのため、対象ユーザーのメンバにのみコンテンツを表示できます。
特定のサイトへのリンクは、対象ユーザーだけに提供できます。対象を限定したリンクの例としては、Office クライアント アプリケーションに発行されたリンク、個人用設定サイトへのリンクなどがあります。対象が限定されたリンクは、対象ユーザーのメンバであるユーザーに対してのみ、Office クライアント アプリケーションおよび個人用サイトで表示されます。
共有サービス プロバイダ (SSP) の管理者は、対象ユーザーを作成して構成した後、対象ユーザーに対するコンパイル スケジュールを構成します。SSP 管理者が対象ユーザーを作成すると、適切な権限を持つ他のユーザーは、対象ユーザーを使用してコンテンツの対象を限定できます。
また、SSP 管理者は、Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクおよび個人用設定サイトへのリンクの設定も構成します。複数の個人用サイトの場所がある構成では、個人用設定サービスの SSP 管理者は、信頼できる個人用サイトの場所を構成して、ユーザーのグループがすべての個人用サイトの場所にある個人用設定されたコンテンツを表示できるようにします。
対象ユーザーを作成および構成する
対象ユーザーは、ディレクトリ サービスとユーザー プロファイルからの情報を使用して、リンク、リスト、Web パーツ、ドキュメント ライブラリ、およびサイトの情報の対象を限定します。対象ユーザーを作成、構成、およびコンパイルするには、最初にディレクトリ サービスからユーザー プロファイルをインポートする必要があります。
対象ユーザーを作成した後は、コンテンツの対象ユーザー限定プロパティを構成することで、コンテンツの対象を限定できます。
対象ユーザーを作成して構成するには、以下の手順を実行します。
対象ユーザーを作成および構成する
SSP ホーム ページで、[対象ユーザー] セクションの [対象ユーザー] をクリックします。
[対象ユーザーの管理] ページで、[対象ユーザーの作成] をクリックします。
[対象ユーザーの作成] ページで、名前と説明を入力します。
[所有者] ボックスで、この対象ユーザーを所有するユーザーを入力または選択します。
各対象ユーザーに対して計画したルールに応じて、[すべてのルールに従っている] または [いずれかのルールに従っている] を選択します。
メモ 開発者は、SharePoint オブジェクト モデルを使用して、AND や OR を含む複雑なルールを作成できます。[OK] をクリックします。
[対象ユーザー ルールの追加] ページで、ユーザーに基づくルールを追加するには、次の手順を実行します。
[オペランド] セクションで、[ユーザー] を選択します。
[演算子] セクションで、組織階層に基づくルールを作成するには [この人の部下] を選択し、グループまたは配布リストで対象を限定するには [次のメンバ] を選択します。
このルールのテストに使用するユーザーを入力または選択します。[この人の部下] ルールの場合は、対象ユーザーに含めるユーザーの上司を選択します。[次のメンバ] 対象ユーザーの場合は、対象ユーザー ルールに含めるグループまたは配布リストを選択します。
ユーザー プロファイルのプロパティに基づくルールを追加するには、次の手順を実行します。
[オペランド] セクションで、[プロパティ] を選択し、メニューからプロパティを選択します。
[演算子] メニューで、プロパティに対する演算子を選択します。演算子はプロパティによって異なりますが、共通の演算子として、=、[次の値を含む]、および <> があります。演算子の詳細については、Office SharePoint Server 2007 の計画と運用に関するドキュメントを参照してください。
このルールに対してプロパティを評価するときに使用する値を入力します。
[OK] をクリックします。
対象ユーザーのコンパイルを構成し、対象ユーザーをコンパイルするには、以下の手順を実行します。
対象ユーザーのコンパイルを構成し、対象ユーザーをコンパイルする
[対象ユーザーの管理] ページで、[コンパイル スケジュールの指定] をクリックします。
[コンパイル スケジュールの指定] ページで、[スケジュール指定の有効化] を選択します。
[Start at] メニューで開始時刻を選択します。
毎日同じ時刻に対象ユーザーをコンパイルするには、[毎日] を選択します。
毎週 1 回、同じ時刻に対象ユーザーをコンパイルするには、[毎週] を選択して、曜日を選択します。
毎月 1 回、対象ユーザーをコンパイルするには、[毎月この日] を選択して、日を選択します。
[OK] をクリックします。
[対象ユーザーの管理] ページで [Start compilation at any time] をクリックして、対象ユーザーをコンパイルします。すべての対象ユーザーがコンパイルされます。
注意
[対象ユーザーの表示] ページで対象ユーザーをクリックし、[コンパイル] をクリックすることで、対象ユーザーを個別にコンパイルできます。
対象ユーザーに基づくコンテンツの対象の限定は、実際にはサイト管理者または投稿者が行います。初期展開の計画の一環として、計画作成チームが対象を限定する主要なコンテンツを特定します。対象ユーザーの管理者は、展開の際にサイト管理者と協力して、コンテンツが計画どおりの対象に配信されることを確認します。
Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクを構成する
Office 2007 クライアント アプリケーションのユーザーには、SharePoint サイトへのリンクがアプリケーションに表示されます。そのため、ユーザーはすばやく簡単にサイトにアクセスし、ドキュメントをサイトやドキュメント ライブラリに保存できます。
SSP 管理者は、初期展開の際に Office アプリケーションに発行されたリンクを構成し、日常の運用の一環としてリンクを追加または変更できます。リンクは、すべてのユーザーに表示することも、対象ユーザーを使用して特定のユーザー グループだけに表示することもできます。
管理者は、Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクを構成し、対象ユーザーに限定してそれを提供します。
Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクを構成するには、以下の手順を実行します。
Office クライアント アプリケーションに発行されたリンクを構成する
SSP ホーム ページで、[ユーザー プロファイルと個人用サイト] セクションの [Office クライアント アプリケーションに発行されたリンク] をクリックします。
[Office クライアント アプリケーションに発行されたリンク] ページで、[新規] をクリックして、Office クライアント アプリケーションへのリンクを追加します。
[Office クライアント アプリケーションに発行されたリンク : 新しいアイテム] ページの [URL] セクションで、Office アプリケーションに表示するリンクの URL を入力し、リンクの説明を入力します。
[種類] セクションで、URL のサイトの種類を選択します。これにより、クライアント アプリケーションでのリンクの表示方法が決まります。
[対象ユーザー] セクションで、使用する対象ユーザーを選択します。選択した対象ユーザーのメンバだけが、Office クライアント アプリケーションに表示されるリンクにアクセスできます。
[OK] をクリックします。
個人用設定サイトへのリンクを構成する
個人用設定サイトは、フィルタ Web パーツを使用してサイトの現在のユーザーに基づいて個人用設定された、現在のユーザーに関係のある情報だけを表示するサイトです。個人用設定サイトへのリンクを作成すると、個人用サイトのナビゲーション バーにリンクが追加されます。
対象ユーザーのメンバであるすべてのユーザーの個人サイトに、他の関連する個人用設定サイトと共に、個人用設定リンクが表示されます。これにより、各ユーザーは、個人用設定されたコンテンツへの単一のアクセス ポイントを持つことができます。
個人用設定サイトの構成ページではリンクされたサイトのテンプレートはチェックされないので、理論上、SSP 管理者は任意の種類のサイトへのリンクを作成できます。ただし、個人用サイトの目的から逸れないよう、個人用設定サイトへのリンクまたは同様のテンプレートを使用するサイトへのリンクだけを、個人用設定サイトへのリンクのページのリストに追加することをお勧めします。
SSP 管理者は、各個人用設定サイトへのリンクの所有者を選択します。これにより個人用設定リンクについての連絡先が提供されますが、対象ユーザーの権限が構成されることはありません。各リンクの表示は、各サイトの関連するサイト管理者が、日常の運用の際に対象ユーザーを変更することで変更できます。対象ユーザーの作成とメンバシップは、対象ユーザーの管理者だけが SSP 管理ページから構成できます。
サイト階層と個人用設定の計画の際に特定した主要な個人用設定サイトに対して、個人用設定サイトへのリンクを構成します。日常の運用の一環として、必要に応じて他のリンクを追加できます。
個人用設定サイトのリンクを構成するには、以下の手順を実行します。
個人用設定サイトへのリンクを構成する
SSP ホーム ページで、[ユーザー プロファイルと個人用サイト] セクションの [個人用設定サイトへのリンク] をクリックします。
[個人用設定サイトへのリンク] ページで、[新規] をクリックして、個人用設定サイトへのリンクを追加します。
[個人用設定サイトへのリンク : 新しいアイテム] ページの [URL] セクションで、個人用サイトのナビゲーション バーに表示するリンクの URL を入力し、リンクの説明を入力します。
[所有者] セクションで、サイトへのリンクの所有者のアカウント名を入力します。このユーザーは、通常、個人用設定サイトのサイト管理者です。
[対象ユーザー] セクションで、使用する対象ユーザーを選択します。選択した対象ユーザーのメンバに対してだけ、個人用サイトのナビゲーション バーにリンクが表示されます。
[OK] をクリックします。
信頼できる個人用サイトのホストの場所へのアクセスを構成する
個人用設定サービスのユーザーは、管理者から付与された権限を持ちますが、これらの権限が適用されるのは単一の SSP に限られます。適切な計画を行うことで、ユーザーに複数の個人用サイトへのアクセス権が必要となる多くの状況は回避できますが、シナリオによっては、ユーザーに複数の個人用サイトのホストの場所へのアクセス権が必要になる場合もあります。このようなシナリオとしては、それぞれに独自の共有サービスのセットがある地理的に分散したサーバー ファームなどがあります。
SSP および信頼できる個人用サイトのホストの場所の計画を参照して、追加する必要のある信頼できる個人用サイトのホストの場所、およびこれらの場所の対象を限定するときに使用する必要のある対象ユーザーを決定します。
信頼できる個人用サイトのホストの場所を追加するには、以下の手順を実行します。
信頼できる個人用サイトのホストの場所を追加する
SSP ホーム ページで、[ユーザー プロファイルと個人用サイト] セクションの [信頼できる個人用サイトのホストの場所] をクリックします。
[信頼できる個人用サイトのホストの場所] ページで [新規] をクリックして、他の信頼できる個人用サイトのホストの場所を追加します。
[信頼できる個人用サイトのホストの場所 : 新しいアイテム] ページの [URL] セクションで、信頼できる個人用サイトのホストの場所の URL を入力し、場所の説明を入力します。
[対象ユーザー] セクションで、使用する対象ユーザーを選択します。信頼できる個人用サイトの場所の場合、該当する対象ユーザーは、通常、各個人用サイトのホストの場所に属するユーザーのセットとなります。
[OK] をクリックします。
日常の運用の間に、ディレクトリ サービスでの変更に合わせて、一部のユーザーの個人用サイトが別の場所になる場合があります。このような状況は、地理的に分散した場所で異なる SSP を使用する組織において従業員が地理的に異動した場合など、アカウントがある SSP から別の SSP に移行した場合に発生することがあります。信頼できる個人用サイトのホストの場所を使用すると、すべてのユーザーに対してアクセスを許可することなく、これらのユーザーだけを対象とする個人用設定機能へのアクセス権を提供できます。
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