Windows Internal Database または SQL Server Express Edition からコンテンツ データベースを SQL Server のインスタンスに移行する (Office SharePoint Server 2007)
Windows Internal Database または Microsoft SQL Server 2005 Express Edition から Microsoft SQL Server 2005 のインスタンスに Microsoft Office SharePoint Server 2007 コンテンツ データベースを移動できます。
重要
ここでは、コンテンツ データベースの移動のみを説明しており、Office SharePoint Server 2007 に関連付けられているその他のデータベースの移動に関する情報については説明していません。
重要
コンテンツ データベースを切断して再接続すると、次回そのコンテンツ データベース内のコンテンツをクロールするときに、フル クロールが (増分クロールを要求しても) 行われます。フル クロールでは、コンテンツが前回クロールされているかどうかに関係なく、クローラがアクセスするすべてのコンテンツが再クロールされるため、増分クロールに比べ、完了するまでに大幅に時間がかかります。
Microsoft Office Servers インフラストラクチャ更新プログラムを実行している場合は、組み込みツールを使用してデータベースを復元または再接続するときに、各コンテンツ データベースの ID が保持されます。組み込みツールの使用時に既定の変更ログを保持する動作を次に示します。
ファームを復元するときに、すべてのデータベースの変更ログが維持されます。
データベースを再接続するときに、コンテンツ データベースの変更ログが維持されます。
コンテンツ データベースのみを復元するときは、コンテンツ データベースの変更ログは維持されません。
データベース ID と変更ログが保持される場合、クロール ルールで定義された定期スケジュールに基づいて、検索がクロールを継続します。変更ログが保持されない場合、スケジュールされた次のクロール時に検索によりフル クロールが実行されます。
詳細については、「コンテンツ データベースを移動する (Office SharePoint Server 2007)」および「ファームの保護と復元 (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。
別のファームに復元する場合は、復元プロセス中に、そのデータベース アクセス アカウントをデータベース サーバー上の Administrators グループのメンバにする必要があります。これは、このアカウントでデータベースのセキュリティ設定を複製する際に必要になります。このアクセス レベルは、復元プロセスの完了後に削除できます。
SQL Server インスタンスへのコンテンツ データベースの移動
移動プロセスでは、Office SharePoint Server 2007 ツールおよび Microsoft SQL Server 2005 ツールの両方を使用します。SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトまたは Stsadm コマンド ライン ツールを使用できます。両方の手順について説明します。このプロセスには次の段階があります。
Office SharePoint Server 2007 ツールを使用して、コンテンツ データベースを Web アプリケーションから削除します。コンテンツ データベースを削除してもデータベースは削除されません。データベースと Web アプリケーションの関連付けのみが削除されます。この操作は、データベースのコンテンツがそのまま保持されるという点で、SQL Server のデータベースのデタッチに似ています。
移行元のサーバーから移行先のサーバーへ .mdf ファイルおよび .ldf ファイルをコピーまたは移動します (移行元と移行先が別のサーバーの場合)。
SQL Server 2005 ツールを使用して、転送されたファイルを選択し、データベースを移行先の SQL Server インスタンスに接続します。
Office SharePoint Server 2007 ツールを使用して、コンテンツ データベースを移行先の Web アプリケーションに追加します。必ず完全に同じ名前を使用してコンテンツ データベースを再接続してください。そうしないと、Office SharePoint Server 2007 によって新しいデータベースが作成されます。
Office SharePoint Server 2007 ツールを使用して、新たに再接続したコンテンツ データベース内のコンテンツに対してフル クロールを実行します。
この手順では、サーバーの全体管理または Stsadm コマンドライン ツールを使用してコンテンツ データベースを移動する手順を説明します。
重要
この手順を実行するには、ローカル コンピュータの Administrators グループのメンバである必要があります。また、少なくとも SQL Server 2005 での以下のロールが必要です。
データベースをデタッチするための、SQL Server 2005 または SQL Server インスタンスを実行している移行元のサーバー上にあるデータベースの db_owner 固定データベース ロール。
SQL Server 2005 または SQL Server のインスタンスを実行している移動先サーバー上の dbcreater 固定サーバー ロール (データベースを接続する場合)。
サーバーの全体管理を使用したコンテンツ データベースの移動
サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] ページにある [SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションで、[コンテンツ データベース] をクリックします。
注意
移動するコンテンツ データベースの正確な名前を記録します。複数の Web アプリケーションの複数のコンテンツ データベースを移動またはコピーする場合は、各 Web アプリケーションにどのコンテンツ データベースが関連付けられているかを記録します。
[コンテンツ データベースの管理] ページで、移動するコンテンツ データベースをクリックします。
注意
コンテンツ データベースが表示されない場合、別の Web アプリケーションに関連付けられている可能性があります。別の Web アプリケーションを選択するには、[Web アプリケーション] メニューの [Web アプリケーションの変更] をクリックします。
[コンテンツ データベース設定の管理] ページの [コンテンツ データベースの削除] セクションで、[コンテンツ データベースの削除] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
注意
コンテンツ データベースを削除してもデータベースは削除されません。データベースと Web アプリケーションの関連付けのみが削除されます。
移動するコンテンツ データベースごとに、手順 2. ～ 3. を繰り返します。
Windows エクスプローラで、コンテンツ データベースの .mdf ファイルと .ldf ファイルの場所を参照します。
ファイルを選択して、移動先のディレクトリにコピーまたは移動します。
SQL Server 2005 Management Studio で移行先の SQL Server のインスタンスを開きます。
[データベース] ノードを右クリックし、[タスク] をポイントして、[アタッチ] をクリックします。
[データベースのアタッチ] ダイアログ ボックスで, .mdf ファイルと .ldf ファイルの転送先を参照し、接続するデータベースの .mdf ファイルを選択して、[OK] をクリックします。
移動するコンテンツ データベースごとに、手順 8. ～ 9. を繰り返します。
サーバーの全体管理の [アプリケーション構成の管理] ページにある [SharePoint Web アプリケーション構成の管理] セクションで、[コンテンツ データベース] をクリックします。
[コンテンツ データベースの管理] ページで、[コンテンツ データベースの追加] をクリックします。
[コンテンツ データベースの追加] ページの [データベース名] ボックスに、転送されたコンテンツ データベースの正確な名前を入力し、[OK] をクリックします。
追加するデータベースごとに、手順 12. ～ 13. を繰り返します。必ず、[Web アプリケーション] メニューから各データベースの正しい Web アプリケーションを選択します。
転送されたコンテンツ データベースごとにフル クロールを開始します。フル クロールの開始の詳細については、「フル クロールを開始する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。
Stsadm コマンドライン ツールを使用したコンテンツ データベースの移動
SharePoint 製品とテクノロジがインストールされたドライブで、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin フォルダに移動します。
重要
Microsoft Office サーバー製品インフラストラクチャ更新プログラムについて : 2008 年 7 月 15 日 (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=121886&clcid=0x411) を含むソフトウェア更新プログラムをインストールしている場合、 preparetomove 操作を実行しないでください。手順 2. を省略して、手順 3. に進んでください。
次のコマンドを入力して Enter キーを押します。
stsadm -o preparetomove –contentdb <コンテンツ データベース名>
データベース名を決定するには、enumcontentdbs 操作を使用します。
preparetomove 操作の詳細については、「Preparetomove : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。
コマンド プロンプトで次のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
stsadm -o deletecontentdb -url <URL 名> -databasename <データベース名> [-databaseserver <データベース サーバー名>]
Deletecontentdb の操作の詳細については、「Deletecontentdb : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。
注意
移動するコンテンツ データベースごとに、このコマンドを実行する必要があります。コンテンツ データベースを削除してもデータベースは削除されません。データベースと Web アプリケーションの関連付けのみが削除されます。
Windows エクスプローラで、コンテンツ データベースの .mdf ファイルと .ldf ファイルの場所を参照します。
ファイルを選択して、移動先のディレクトリにコピーまたは移動します。
SQL Server 2005 Management Studio で移行先の SQL Server のインスタンスを開きます。
[データベース] ノードを右クリックし、[タスク] をポイントして、[アタッチ] をクリックします。
[データベースのアタッチ] ダイアログ ボックスで, .mdf ファイルと .ldf ファイルの移動先を参照し、接続するデータベースの .mdf ファイルを選択して、[OK] をクリックします。
移動するコンテンツ データベースごとに、手順 6. ～ 7. を繰り返します。
SharePoint 製品とテクノロジがインストールされているドライブでコマンド ラインを開き、%COMMONPROGRAMFILES%\Microsoft shared\Web server extensions\12\Bin フォルダに移動します。
次のコマンドを入力して Enter キーを押します。
stsadm -o addcontentdb -url <URL 名> -databasename <データベース名> [-databaseserver <データベース サーバー名>]
Addcontentdb の操作の詳細については、「Addcontentdb : Stsadm 操作 (Office SharePoint Server)」を参照してください。
注意
移動するコンテンツ データベースごとに、このコマンドを実行する必要があります。バッチ スクリプトを作成して、これを実行することができます。
移動するコンテンツ データベースそれぞれのフル クロールを開始します。詳細については、「フル クロールを開始する (Office SharePoint Server 2007)」を参照してください。
関連項目
概念
コンテンツ データベースを移動する (Office SharePoint Server 2007)
SQL Server のインスタンス間でコンテンツ データベースを移動する (Office SharePoint Server 2007)