概要: ポートフォリオ マネージャー (Project Server 2010)
適用先: Project Server 2010
トピックの最終更新日: 2016-11-30
Microsoft Project Web App におけるポートフォリオ マネージャーとは、提案をビジネス ニーズ、財務的制約などの決定要因に対して比較するプロセスを通じて、プロジェクト提案を監督する人のことです。
ポートフォリオ マネージャーは Project Web App へようこそ。このツールを使用すると、プロジェクト提案テンプレートの設定、ワークフローのフェーズとステージの構成に加えて、ビジネス ドライバー、コスト制約、およびリソース制約を使用したポートフォリオ分析を設定および実行できます。
この記事の内容
Project Web App とは
出発点
ヘルプの入手
Project Web App とは
Project Web App は、エンド ツー エンドのエンタープライズ プロジェクト管理ソリューションの一部です。このソリューションには、クライアント プログラムの Microsoft Project Professional と、サーバー プログラムの Microsoft Project Server が含まれています。Project Web App は、Project Server の一部です。これは堅牢な Web アプリケーションで、ポートフォリオの分析や需要の管理から、タイムシートへの時間の入力やタスクの進捗状況の更新まで、あらゆる操作を行うのに使用されます。
操作の概要
Project Web App のインターフェイスは、サイド リンク バー、リボン、およびコンテンツ表示領域という 3 つの主要な領域から成ります。
サイド リンク バーには、アクセスできるメイン ビューとページが一覧されます。これらのリンクをクリックすることで、プログラムの異なる領域にナビゲートできます。Project Web App には、サイド リンク バーがないページもあります。たとえば、フォームに入力する場合、フォームへの入力を完了してフォームを保存するか、操作を取り消すまで、サイド リンク バーは表示されません。
リボンは、コンテンツ表示領域内の現在の内容に対して操作を実行するのに使用するツール バーです。リボンには、異なる操作のセットを切り替えるために、複数のタブがある場合があります。各タブは関連するボタンのグループで構成されており、これらを使用してページ コンテンツを操作できます。
コンテンツ表示領域には、ポートフォリオ、プロジェクト、およびタスクに関する情報が含まれています。これが各ページの中心であり、ここでデータの入力および確認を行います。
出発点
ポートフォリオ マネージャーの出発点は、組織の Project Web App の実装でどの程度のセットアップが既に行われているかに大きく依存します。
手順 1: サイト管理者と連携する
組織に Project Web App がインストールされた直後で、その構成の最中の場合、ポートフォリオ マネージャーとしての役割は、サイト管理者と連携してプロジェクトのライフサイクル ワークフローと、プロジェクト提案に関する情報を収集するためのページのレイアウトを設定することです。
プロジェクト ライフサイクル プロジェクト ライフサイクルは、Project Web App の中では、組織のサイト管理者が設定するワークフローで表されます。このワークフローは、ライフサイクルの中の特定の時点で誰が何を承認する必要があるかを示します。ワークフローは、フェーズとステージを使用して作成されます。
たとえば、プロジェクトのライフサイクルに、[作成]、[選択]、[計画]、および [管理] の各フェーズが含まれるものとします。[作成] フェーズには、[提案の詳細の取得]、[提案の確認]、および [提案の拒否] というステージがあります。提案は、[提案の詳細の取得] ステージで開始します。プロジェクトの提案者が詳細を提出すると、提案は [提案の確認] ステージに移動します。このステージでは、関係者が提案を確認し、さらに検討する価値があると判断すると、提案は [選択] フェーズに移動します。関係者が提案の拒否を選択した場合、提案は [提案の拒否] ステージに移動し、その際、拒否の理由がプロジェクトの提案者に伝えられます。
組織が Project Web App のセットアップの初期段階にある場合は、プロジェクトのライフサイクルに対してロジックを定義することが、適切な出発点です。組織に適したプロジェクト ライフサイクルのフェーズとステージについて十分に考慮し、それをサイト管理者に伝える必要があります。
プロジェクト詳細ページ プロジェクト提案に関する詳細を取得するためのページを実際に設定するのはサイト管理者であるのに対して、ポートフォリオ マネージャーは、プロジェクト ライフサイクルの各フェーズとステージの中で、取得する必要がある情報を決定する役割を担います。ポートフォリオ マネージャーは、ライフサイクルのフェーズとステージに関連する決定を下すのに重要な情報について十分に考慮し、その情報を組織のサイト管理者に伝える必要があります。
サイト管理者が Project Web App をセットアップしてこの情報を反映すると、次のセクションに移動できます。そこでは、ポートフォリオ マネージャーとして、組織のビジネス ドライバーをセットアップし、優先度を設定できます。
手順 2: ビジネス ドライバーのセットアップと優先度設定
プロジェクト投資は、組織のビジネス目標を達成するのにどの程度貢献するかに基づいて行う必要があります。ポートフォリオ マネージャーは、Project Web App のビジネス ドライバーを取得し、適切な関係者と共に優先度設定のプロセスを通じてそれを監督します。
組織のビジネス ドライバーを Project Web App に入力するには、サイド リンク バーの [ポートフォリオ戦略] で、[ビジネス ドライバー ライブラリ] をクリックします。リボンの [ドライバー] タブのツールを使用して、新しいビジネス ドライバーを作成できます。
[ビジネス ドライバー ライブラリ] に組織のビジネス ドライバーをすべて入力したら、次に、そのドライバーの優先度を設定します。ドライバーの優先度を設定することで、組織の戦略的目標をより現実的に表すことができ、これによって、ポートフォリオ分析時にプロジェクト提案をより正確に判断できます。ビジネス ドライバーの優先度を設定するには、サイド リンク バーの [ポートフォリオ戦略] で、[ドライバーの優先度設定] をクリックします。
手順 3: プロジェクト提案を分析する
プロジェクトの提案が開始されたときのポートフォリオ マネージャーの役割は、各提案を組織のプロジェクト ポートフォリオに含めるかどうかを分析することです。この分析の結果によって、提案がプロジェクトとして承認されるか、拒否されるかが決まります。
Project Web App に現在提出されている提案を分析するには、サイド リンク バーの [ポートフォリオ戦略] で、[ポートフォリオ分析] をクリックします。リボンの [分析] タブのツールを使用して、新しい分析を作成します。
ヘルプの入手
この新しい機能について説明する最適なビデオ リソースが数多く用意されています。
Webcast: Overview of Project Portfolio Management Using Project Server 2010 (Level 200) (英語)
Webcast: Deep Dive into Project Portfolio Management Using Project Server 2010 (Level 200) (英語)
Webcast: Project Server 2010 Demand Management (Part 1 of 4): Overview (Level 200) (英語)
Project Web App の使用時に問題が生じた場合は、次のワークフローで解決を試みます。
Web リソース 質問に対する解答を、Office.com または TechNet の Project Server 2010 TechCenter (英語) で探してみます。必要なものがここで見つからない場合は、Project 2010 ソリューション センター (英語)も試します。
サイト管理者 解決策が見つからない場合は、組織の Project Server サイト管理者に問い合わせて支援を求めます。