Microsoft Exchange Server 2010 を使用するように Project Server 2010 を構成する
適用先: Project Server 2010
トピックの最終更新日: 2017-01-18
この記事では、Microsoft Exchange Server 2010 の統合を構成する方法について説明します。これによって、Microsoft Project Server 2010 のユーザーが Microsoft Outlook のタスクを Project Server に表示できるようになります。この機能は、以前のバージョンの Project Server の Outlook アドインで提供されていた、時間単位以外のタスクの進捗状況レポート機能に代わる機能で、達成率または残りの合計作業時間を使用してタスク割り当ての更新を有効にします。これらのタスク割り当ての更新は、タスクが Exchange クライアントで更新されるとタスクの進捗管理者に自動送信されます。
重要
Project Server では、Secure Sockets Layer (SSL) を使用して Exchange Server にアクセスするので、Exchange ファームで使用されていた SSL 証明書を信頼する必要があります。VeriSign など信頼された機関から発行された証明書がある場合は、Project Server はその証明書を信頼します。信頼された機関から発行されたのではない SSL 証明書がある場合は、Exchange ファームからその証明書をエクスポートし、次に、Project Server を実行しているコンピューターでその証明書を信頼された証明書としてインポートします。
この手順を実行するには、ローカル コンピューターの Project Server および Exchange Server の管理者グループのメンバーである必要があります。
注意
ここで説明する手順と Windows PowerShell コマンドは、Exchange Server 2010 を使用していることを前提とします。
ビデオ デモ
このビデオでは、Exchange Server との統合の構成に必要な手順を説明します。
ビデオを見る (英語) (https://go.microsoft.com/fwlink/?linkid=202797\&clcid=0x411) (英語)。ビデオ ファイルをダウンロードするには、リンクを右クリックし、[対象をファイルに保存] をクリックします。
Project Web App の設定を構成する
Exchange の統合を構成するには、Project Server 管理者が Exchange Server のインスタンスへのアクセスを許可し、Exchange 管理者が Project Server ファーム管理者アカウントに Exchange へのアクセス権を付与する必要があります。
Exchange Server の同期を開始するには
Microsoft Project Web App (PWA) で、[サーバー設定] をクリックします。
[運用ポリシー] セクションで、[その他のサーバー設定] をクリックします。
[その他のサーバー設定] ページの [Exchange Server の詳細] セクションで、[タスクの同期] チェック ボックスをオンにし、[保存] をクリックします。
Exchange ファーム内の Exchange クライアント アクセス サーバーごとに PWA のユーザー アカウントが必要です。同期する必要があるタスクの更新がある場合に、Exchange では、このアカウントを使用して Project Server Exchange Web Service を呼び出します。Exchange クライアント アクセス サーバーごとに以下の手順を実行してください。
Exchange クライアント アクセス サーバー用のユーザー アカウントを作成するには
Project Web App で、[サーバー設定] をクリックします。
[セキュリティ] セクションの [ユーザーの管理] をクリックします。
[ユーザーの管理] ページで、[新しいユーザー] をクリックします。
[新しいユーザー] ページで、[ユーザーをリソースとして割り当て可能にする] チェック ボックスをオフにし、Exchange クライアント アクセス サーバーの名前を [表示名] ボックスに入力します。
[ユーザー認証] セクションで、[Windows ユーザー アカウントを使用する Windows 認証] オプションを選択し、Exchange クライアント アクセス サーバーのコンピューター アカウントの名前を [ユーザーのログオン アカウント] ボックスに入力します。
[セキュリティ グループ] セクションの [利用可能なグループ] ボックスの一覧で、[管理者] を選択し、[追加] をクリックします。
[保存] をクリックします。
タスク同期の対象とする Project Server ユーザーごとに、同期を設定する必要があります。以下の手順をユーザーごとに実行してください。
ユーザー アカウントに Exchange サーバーの同期を構成するには
Project Web App で、[サーバー設定] をクリックします。
[セキュリティ] セクションの [ユーザーの管理] をクリックします。
[ユーザー] ボックスの一覧で、構成するユーザーの名前をクリックします。
[ユーザーの編集] ページで、[タスクの同期] チェック ボックスをオンにします。
[保存] をクリックします。
Exchange を構成するときは、PWA サイトに関連付けられたアプリケーション プール ID を知っている必要があります。以下の手順でこの ID を確認できます。
Project Web App サイトのアプリケーション プール ID を確認するには
SharePoint サーバーの全体管理 Web サイトの [アプリケーション構成の管理] セクションで、[サービス アプリケーションの管理] をクリックします。
[アプリケーション構成の管理] ページの [サービス アプリケーションの管理] をクリックします。
[サービス アプリケーションの管理] ページで、[Project Server Service アプリケーション] を強調表示し、リボンの [プロパティ] をクリックします。
[Project Service PSI Service アプリケーションの管理] ページのプロパティ ウィンドウで、アプリケーション プールを実行するために構成されているアカウントを確認します。このアカウントは、次の手順で Exchange Server 設定を構成するために必要です。
タスク同期の対象とする Project Server ユーザーごとに、同期を設定する必要があります。
Exchange Server 設定を構成する
次の手順では、Exchange Server を構成します。以下の手順に従って、偽装権限を PWA アプリケーション プールアカウントに付与します。この手順は、Exchange ファーム内の Exchange クライアント アクセス サーバーごとに実行してください。
ファーム管理者の偽装権限を付与するには
Exchange Server を実行しているコンピューターに管理者としてログオンします。
警告
ファームで異なるアカウントを使用して Project Server Queue Service を実行する場合は、ファーム管理者アカウントの代わりにそのアカウントを使用する必要がある場合があります。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft Exchange Server 2010]、[Exchange 管理シェル] の順にクリックします。
プロンプトで、以下のコマンドを入力します。
Add-ADPermission -Identity (get-exchangeserver).DistinguishedName -User (Get-User -Identity <アプリケーション プール アカウント>| select-object).identity -extendedRights ms-Exch-EPI-Impersonation
<アプリケーション プール アカウント> には、前の手順で確認した Project Server サービス アプリケーションのアプリケーション プール アカウントを入力します。
Exchange とのタスク同期を構成する Project Server ユーザーごとに、以下の手順を実行します。
Exchange ユーザーを構成するには
Exchange Server を実行しているコンピューターに管理者としてログオンします。
[スタート] ボタンをクリックし、[すべてのプログラム]、[Microsoft Exchange Server 2007]、[Exchange 管理シェル] の順にクリックします。
プロンプトで、以下のコマンドを入力します。
Add-ADPermission -Identity"<Project Server ユーザー>"-User<ファーム管理者>-extendedRights ms-Exch-EPI-May-Impersonate
<Project Server ユーザー> には構成対象の Project Server ユーザーの名前を、<ファーム管理者> には SharePoint Server ファーム管理者アカウントを入力します。