Project Server 2010 のメンテナンス計画を監視する
適用先: Project Server 2010
トピックの最終更新日: 2016-11-30
データベース メンテナンス計画は、整合性が保持されるかどうかにかかっています。つまり監視が必要です。操作面では、メンテナンス タスクは、成功および期間について監視する必要があり、ユーザーから報告を受ける前にシステムの低下を検出するようにシステムのパフォーマンスを監視する必要があります。System Center Operations Manager など、ソリューション監視ソフトウェアを使用することをお勧めします。マイクロソフトでは、Microsoft SQL Server、Microsoft SharePoint Server 2010、Project Server 2010 など、Microsoft Project Server 2010 アーキテクチャに含まれる具体的な製品のベスト プラクティスに従って監視を提供する専用の管理パックをリリースしました。
夜間のバックアップ、1 時間ごとのトランザクション ログ バックアップなど、メンテナンス タスクの中には、運用しないとシステムのパフォーマンスやデータの整合性に重大な影響を与えるものもあります。そのため、その実行を監視することは大切です。ほとんどの運用環境には現存するアラーム システムがあります。Project Server のデータベース メンテナンス計画の実行は、できればこれらと統合する必要があります。統合できない場合は、SQL Server エージェントのオペレーター メカニズムと SMTP 経由の SQLMail を組み合わせることで基本的なアラーム機能を簡単に実装できます。メンテナンス計画をスケジュールしたときに作成した SQL Server エージェント ジョブは、メンテナンス タスクの完了、成功、または失敗に基づくオペレーター通知を追加するように編集できます。環境のソリューション スケールと運用の成熟さに応じて、肯定的な通知 ("タスクは正常に実行されました") と否定的な通知 ("エラーが発生しました") を混在させることをお勧めします。この混在は時間が経過するにつれて変化する可能性があります。初期の実装とテスト期間では、通知を定期的に受け取ると安心できますが、システムが成熟するにつれて、これは不要になる可能性があります。
詳細については、「SQL Server Profiler の使用」 (https://technet.microsoft.com/ja-jp/library/ms187929.aspx) を参照してください。
SQL Server カウンターを監視する
監視計画の一環として、次の SQL Server カウンターを監視することをお勧めします。
オブジェクトとカウンター | 説明 |
---|---|
General Statistics |
このオブジェクトは、一般的なサーバー全体の活動を監視するためのカウンターを提供しています。たとえば、現在の接続数、SQL Server インスタンスを実行しているコンピューターに対する 1 秒間当たりのユーザー接続数/切断数などがあります。 |
User Connections |
このカウンターは、SQL Server インスタンスでのユーザー接続数を表します。この値が基準値の 500 パーセントを超える場合は、パフォーマンスの低下が見られることがあります。 |
Databases |
このオブジェクトは、一括コピー操作、バックアップと復元のスループット、およびトランザクション ログ活動を監視するためのカウンターを提供しています。トランザクションとトランザクション ログを監視することによって、データベース内でのユーザーの活動量とトランザクション ログの消費状況を調べます。ユーザーの活動量は、データベースのパフォーマンスのほか、ログ サイズ、ロック、およびレプリケーションに影響することがあります。ユーザーの活動およびリソースの利用状況の指標となる低レベルのログ活動を監視すると、パフォーマンスのボトルネックを判別するのに役立つ場合があります。 |
Transactions/sec |
このカウンターは、特定のデータベースまたは SQL Server インスタンス全体における 1 秒間当たりのトランザクション数を表します。この数値は、基準値の作成および問題のトラブルシューティングに役立ちます。 |
Locks |
このオブジェクトは、リソース タイプごとの SQL Server のロックに関する情報を提供します。 |
Number of Deadlocks/sec |
このカウンターは、SQL Server 上の 1 秒間当たりのデッドロック数を表します。一般に、この値は 0 である必要があります。 |
Average Wait Time (ms) |
このカウンターは、待ち状態となった各ロック要求の平均待機時間を表します。 |
Lock Wait Time (ms) |
このカウンターは、この 1 秒間に生じたロックの合計待機時間を表します。 |
Lock Waits/sec |
このカウンターは、直ちに解決されないためにリソース待ちとなる 1 秒間当たりのロック数を表します。 |
Latches |
このオブジェクトは、SQL Server 内部のラッチと呼ばれるリソース ロックを監視するためのカウンターを提供しています。ラッチを監視してユーザーの活動およびリソースの利用状況を調べると、パフォーマンスのボトルネックを特定するのに役立つ場合があります。 |
Average Latch Wait Time (ms) |
このカウンターは、待ち状態となったラッチ要求の平均ラッチ待機時間を表します。 |
Latch Waits/sec |
このカウンターは、直ちに許可できなかった 1 秒間あたりのラッチ要求数を表します。 |
SQL Statistics |
このオブジェクトは、コンパイルや特定の SQL Server インスタンスに対して送信された要求の種類を監視するためのカウンターを提供しています。クエリのコンパイルおよび再コンパイルの回数や特定の SQL Server インスタンスが受け取るバッチの数を監視すると、SQL Server におけるユーザー クエリの処理速度やクエリ オプティマイザーにおけるクエリの処理効率を示す指標を得ることができます。 |
SQL Compilations/sec |
このカウンターは、1 秒間にコンパイル コードのパスが入力された回数を表します。 |
SQL Re-Compilations/sec |
このカウンターは、1 秒間にステートメントの再コンパイルが起動された回数を表します。 |
Plan Cache |
このオブジェクトは、SQL Server がメモリを使用して、ストアド プロシージャ、その場限りの (または事前に準備された) Transact-SQL ステートメント、トリガーなど、オブジェクトをどのように格納しているかを監視するカウンターを提供しています。 |
Cache Hit Ratio |
このカウンターは、プランを検索したときにキャッシュがヒットする比率を表します。 |
Buffer Cache |
このオブジェクトは、SQL Server がメモリを使用してデータ ページ、内部データ構造、プロシージャ キャッシュをどのように格納しているかを監視するカウンターを提供しています。また、SQL Server がデータベース ページを読み書きする際の物理 I/O を監視するカウンターも提供しています。 |
Buffer Cache Hit Ratio |
このカウンターは、バッファー キャッシュ内で見つかったためにディスクから読み取る必要のないページの比率を表します。この比率は、SQL Server インスタンスの開始以降におけるキャッシュ ヒット総数をキャッシュ検索総数で割ったものです。 |