[アーティクル]
06/15/2015

Project Server 2007 に移行されないデータ

更新日: 2009年5月

トピックの最終更新日: 2015-03-09

この記事の内容 :

Project Server 2003 から移行されないデータ
Project Server 2003 から警告付きで移行されるデータ

この記事では、Microsoft Office Project Server 2007 にまったく移行されないか、または移行時に注意が必要な Project Server 2003 のデータについて説明します。

Project Server 2003 から移行されないデータ

移行されない Project Server 2003 アイテム	コメント
未処理状態の進捗の更新	移行構成ファイルの StopProjectUpdatesIfUpdatesPending 設定が Yes (既定のオプション) に設定されている場合、未処理状態の進捗の更新は移行されません。移行ツールを実行する前に、プロジェクト管理者にプロジェクトの進捗の更新を承諾または却下してもらうことをお勧めします。
タイムシートの履歴	タイムシートの履歴データは移行されません。以下の表に示すタイムシートデータは移行されません。 MSP_WEB_WORK MSP_WEB_ADJUSTED MSP_WEB_TRANSACTIONS ただし、タイムシート期間は移行されます。また、チームメンバが入力した進捗データ (「小田勝也はアサイメント X の作業を 8 時間行った」など) はすべて移行されます。タイムシートの履歴に基づくレポートシステムを使用している場合は、レポートに影響が出るので、レポートを作成し直す必要があります。
進捗レポート	進捗レポートの定義と応答は移行されません。
タスク一覧	Office Project Server 2007 でのこれに関連する機能は "プロジェクト提案" と呼ばれます。プロジェクト提案の割り当てはリソースの利用可能性に影響しますが、Project Server 2003 でのタスク一覧の割り当てはこれに影響しません。タスク一覧からプロジェクト提案に手動で転換する場合は、このことを考慮する必要があります。
ビューのフィルタ	各ビューでアップグレードされないフィルタは、すべてログファイルに示されています。管理者は、これらのログエントリを見て、Office Project Server 2007 でフィルタを手動で作成し直すことができます。
プロジェクトのバージョン	Project Server 2007 には、プロジェクトのバージョンという概念がありません。Project Server 2003 でのバージョン名は、移行の一部としてプロジェクト名に追加されます。たとえば、Project1 のバージョン 'target' は、移行後は Project1_target になります。Project2 のバージョン 'published' は、移行後は Project2_published になります。
進捗の更新ルール	移行されません。
データベースに追加されたテーブルまたはフィールド	顧客またはパートナーによってデータベースファイルに追加されたテーブルまたはフィールドは移行されません。これらは手動で Office Project Server 2007 に移行する必要があります。
Project Web Access のリンクと保存されたリンク	Project Web Access へのリンクは移行後に手動で作成する必要があります。これには、Project Server 2003 の [リンクの保存] 機能も含まれます。

Project Server 2003 から警告付きで移行されるデータ

Project Server 2003 のデータ	コメント
非プロジェクト時間	Project Server 2003 の管理用プロジェクトは、Office Project Server 2007 の管理用プロジェクトとして移行されます。Office Project Server 2007 の新しい非プロジェクト時間インフラストラクチャ内には移行されません。
セキュリティ	セキュリティ設定はすべて一度に移行されますが、プロジェクトとカテゴリ間のマッピングは段階的に移行されます。プロジェクトを段階的に移行する場合、移行したプロジェクトは、それらが関連付けられている移行済みカテゴリの一部になります。この動作は、移行構成ファイルの FixUpSecurityCategories 構成パラメータで制御できます。このパラメータの詳細については、「Project Server の移行ツールを構成する」を参照してください。
値の一覧 (ローカルとエンタープライズ両方のユーザー設定フィールド)	参照テーブルとして移行されます。
割り当てを持ち、エンタープライズリソース共有元に属していない Project Server 2003 ユーザー	Office Project Server 2007 エンタープライズリソースとして移行されます。 [!メモ] Project Server 2003 では、エンタープライズプロジェクトとして保存しなくてもプロジェクトを発行できます。Office Project Server 2007 では非エンタープライズモードは存在しません。ユーザーは、エンタープライズリソースであるものに限り割り当てを持つことができます。このため、Project Server 2003 で割り当てを持つユーザーは、Office Project Server 2007 ではエンタープライズリソースに変換され、割り当て情報は失われません。
警告の設定	通知に移行されます。
エンタープライズリソース	エンタープライズリソースの移行は、移行の非常に重要な部分です。以下にエンタープライズリソースの移行中に起きる可能性がある競合の例を示します。ケース 1 : Project 2003 エンタープライズリソースと Project 2007 エンタープライズリソースの名前または Windows NT アカウントが一致する場合 Project 2003 エンタープライズリソースは移行されません。そのリソースは、Project 2007 エンタープライズリソースに置き換えられます。ケース 2 : Project 2003 エンタープライズリソースと Project 2007 エンタープライズユーザーの名前または Windows NT アカウントが一致する場合 Project 2003 エンタープライズリソースは移行されません。そのリソースは、Project 2007 ではローカルリソースに変換されます。ケース 3 : Project 2003 ローカルリソースと Project 2007 エンタープライズリソースの名前が一致する場合ローカルリソースはエンタープライズリソースに移行されません。ケース 4 : X タイプの Project 2003 エンタープライズリソース (たとえば、標準リソース) と Y タイプの Project 2007 エンタープライズリソース (たとえば、数量単価型リソース) の名前が一致する場合 Project 2003 エンタープライズリソースは移行されません。そのリソースはローカルリソースに変換されます。
エンタープライズリソース共有元の Active Directory グループのマッピング	Project Server 2003 セキュリティグループからエンタープライズリソース共有元の Active Directory グループへのマッピングは Project Server 2007 に移行されません。ただし、Project Server 2003 の Active Directory の同期化によって追加されたユーザーおよびリソースは移行されます。移行後、移行ログファイルを参考にして、Office Project Server 2007 で、Active Directory グループからエンタープライズリソース共有元および Project Server のセキュリティグループへのマッピングを手動で設定してください。 [!メモ] 組織単位への同期化は、Project Server 2003 ではサポートされていますが、Office Project Server 2007 ではサポートされていません。Office Project Server 2007 では、Project Server 2003 の場合と異なりグループメンバのサイズに制限がないので、Active Directory グループと同期化することをお勧めします。
Project Server ユーザー	Project Server 2003 ユーザーと名前または Windows NT アカウントが同じ Project Server ユーザーが Office Project Server 2007 にいる場合、その Project Server 2003 ユーザーの詳細情報 (名前、電子メールアドレス、セキュリティ設定など) は移行されません。つまり、競合が生じた場合は、Office Project Server 2007 のデータが優先されます。

関連項目

概念

以前のバージョンの Project Server および Windows SharePoint Services を移行する