テレメトリ ダッシュボードを展開する
適用先: Office 2013, Office 365 ProPlus
トピックの最終更新日: 2016-12-16
概要: テレメトリ プロセッサ、テレメトリ エージェント、および Office 2013 のテレメトリ ダッシュボードで必要な他のコンポーネントの展開方法について説明します。
対象ユーザー: IT 担当者
Office 2013 では、テレメトリ ダッシュボード というアプリケーションとドキュメントの新しい互換性ツールが導入されました。このツールは、Office 2010 の互換性ツールである Office Migration Planning Manager (OMPM)、Office Code Compatibility Inspector (OCCI)、および Office Environment Assessment Tool (OEAT) の後継ツールです。この記事では、テレメトリ ダッシュボードの前提条件、展開手順、よく寄せられる質問に対する回答、およびトラブルシューティングについて説明します。
重要
この記事は、「Office 2013 互換性のコンテンツ ロードマップ」に含まれています。このロードマップは、Office 2013 の互換性の評価に役立つ記事、ダウンロード、スクリプト、およびビデオを参照する際の出発点として使用します。
この記事の内容
Office 2013 のテレメトリ ダッシュボードの概要
Office テレメトリ ダッシュボードの展開
Office テレメトリ ダッシュボードについてよく寄せられる質問
Office テレメトリ ダッシュボード展開のトラブルシューティング
Office 2013 のテレメトリ ダッシュボードの概要
テレメトリ ダッシュボード とは、組織で使用される Office ファイル、Office アドイン、および Office ソリューションに関する互換性およびインベントリ データを表示する Excel 2013 ブックです。テレメトリ ダッシュボードは、最新の Office 互換性プロセスの一部として使用されます (この Office 互換性プロセスについては、「Office 2013 互換性の評価」を参照してください)。テレメトリ ダッシュボード コンポーネントとその動作について説明する図については、「Office 2013 のテレメトリ」を参照してください。このポスターには、すべてのコンポーネントの解説、監視される Office ファイルの一覧、データ コレクションの動作などに関する説明が記載されています。
テレメトリ ダッシュボード やそのコンポーネントの使用方法について質問がある場合は、TechNet の「Office 2013 と Office 365 ProPlus - 計画、展開、互換性フォーラム」に質問を投稿できます。また、「Office IT Pro ブログ」で テレメトリ ダッシュボード に関するブログの投稿を閲覧できます。
テレメトリ ダッシュボード コンポーネントの展開
この記事では、テレメトリ ダッシュボードの 5 つのコンポーネント、すなわちダッシュボード自体、テレメトリ プロセッサ、テレメトリ エージェント、テレメトリ データベース、および共有フォルダーの展開について説明します。これらのコンポーネントを展開する場合は、あらかじめ「テレメトリ ダッシュボードのトポロジおよびハードウェアの計画」でトポロジ、スケーラビリティ、ハードウェアなどに関するガイダンスを確認してください。
重要
テレメトリ プロセッサ、テレメトリ共有フォルダー、および SQL データベースを実行するコンピューターがドメインに参加していない場合に、これらのコンポーネントをインストールするには、ブログの投稿「ワークグループあるいはドメインに参加しているコンピューターの Office テレメトリ ダッシュボード」に記載されているスクリプトを使用する必要があります。
テレメトリ ダッシュボード
テレメトリ ダッシュボード は、テレメトリ データベースに接続するように構成された Excel ブックです。テレメトリ ダッシュボード は、Office Professional Plus 2013、Office Standard 2013、および Office 365 ProPlus エディションの Office 2013 と共にインストールされます。表示するには、Excel 2013 がインストールされている必要があります。Office 2013 は、「Evaluation Center」からダウンロードできます。
Office 2013 をインストールした後、テレメトリ ダッシュボード を起動するには、次の表のいずれかの手順を使用します。
テレメトリ ダッシュボードの起動方法
オペレーティング システム | テレメトリ ダッシュボードの起動方法 |
---|---|
Windows 7、Windows Server 2008、または Windows Server 2008 R2 |
[スタート] メニューから、[すべてのプログラム]、[Microsoft Office 2013]、[Office 2013 ツール]、[Office 2013 テレメトリ ダッシュボード] の順に選択します。 |
Windows 8 または Windows 8.1 |
[開始] 画面で、「テレメトリ ダッシュボード」と入力してから、検索結果からそれを選択します。 |
Windows Server 2012 または Windows Server 2012 R2 |
右端から内側へスワイプしてチャームを表示し、[検索] を選択してコンピューターにインストールされているすべてのアプリを表示します。次に、[Office 2013 テレメトリ ダッシュボード] を選択します。 |
注意
すべての Office 2013 スイート で、マウス、キーボード ショートカット、またはタッチを使用してタスクを実行できます。Office 製品およびサービスでキーボード ショートカットとタッチを使用する方法については、「キーボード ショートカット」と「Office タッチ ガイド」を参照してください。
SQL Server
テレメトリ ダッシュボードを構成する前に、SQL Server が展開されている必要があります。あらかじめデータベースを作成しておく必要はありませんが、次のいずれかのバージョンの SQL Server をインストールするか、またはいずれかのバージョンにアクセスできる必要があります。
SQL Server 2005
SQL Server 2005 Express Edition
SQL Server 2008
SQL Server 2008 Express エディション
SQL Server 2008 R2
SQL Server 2008 R2 Express エディション
SQL Server 2012
SQL Server 2012 Express
テレメトリ ダッシュボードの [スタート] ワークシートには、SQL Server 2012 Express をダウンロードするためのリンクが用意されています。まだ SQL Server をインストールしていない場合は、「SQL Server 2012 Express をダウンロードおよびインストールするには」の手順に従ってください。SQL Server 2012 Express をインストールする前に、次のガイドラインを確認してください。
SQL Server 2012 のハードウェア要件とソフトウェア要件をコンピューターが満たしていることを確認します。テスト用にオールインワン構成を行う場合、SQL Server にはテレメトリ ダッシュボードに必要のない Windows サービス パックのインストールなどの追加要件があるので、要件の確認は特に重要です。このような要件については、「SQL Server 2012 のインストールに必要なハードウェアおよびソフトウェア」を参照してください。
ローカル インストールを行う場合は、管理者としてセットアップを実行する必要があります。リモート共有フォルダーから SQL Server をインストールする場合は、そのリモート共有フォルダーに対する読み取りおよび実行のアクセス許可を持つドメイン アカウントを使用する必要があります。詳細については、「インストール ウィザードからの SQL Server 2012 のインストール (セットアップ)」を参照してください。
SQL Server 2012 Express をダウンロードおよびインストールするには
テレメトリ ダッシュボードの [スタート] ワークシートの [1. セットアップの前提条件] で、SQL Server 2012 Express with Tools をダウンロードおよびインストールするためのリンクを選択します。必要に応じて 32 ビット版または 64 ビット版を選択します。または「Microsoft SQL Server 2012 Express」からダウンロードおよびインストールします。
しばらくすると、SQL Server 2012 Express のセットアップ プロセスによってファイルがダウンロードおよび抽出されます。抽出完了後、表示される各種のプロンプトを受け入れて、[SQL Server インストール センター] という SQL Server 2012 Express の最初のページが表示されるのを待ちます。その後、次の手順に従います。
SQL Server インストール センターで、[ SQL Server の新規スタンドアロン インストールを実行するか、既存のインストールに機能を追加します] をクリックします。
SQL Server 2012 セットアップ ウィザードで、ライセンス条項を読み、同意して、[次へ] をクリックします。
[機能の選択] ページで、既定の設定をそのまま使用して、[次へ] をクリックします。
[インスタンスの構成] ページで、名前付きインスタンスを作成します (たとえば "teledash" という名前を使用します)。[次へ] をクリックします。
[サーバーの構成] ページで、既定のサービス アカウントをそのまま使用します。[次へ] をクリックします。
[データベース エンジンの構成] ページで、既定の認証モード (Windows 認証モード) をそのまま使用します。現在のユーザー アカウントが SQL Server 管理者として表示されます (警告: テレメトリ ダッシュボードでは SQL Server 認証はサポートされないため、混合モードは使用しないでください)。[次へ] をクリックします。
[エラー レポート] ページで、エラー レポートを Microsoft に送信する場合はチェック ボックスをオンにします。送信しない場合は、そのまま [次へ] をクリックします。
インストール プロセスが完了するのを待機し、ウィザードおよび SQL Server インストール センターを終了します。
テレメトリ プロセッサ
テレメトリ プロセッサは 1 台以上のコンピューター上で実行され、テレメトリ共有フォルダーからインベントリ、利用状況、およびテレメトリ データを収集して、このデータをテレメトリ データベースにインポートします。テレメトリ プロセッサは、"テレメトリ プロセッサ" という名前の Windows サービスとしてインストールされます。
テレメトリ プロセッサを実行するコンピューターでは、次のオペレーティング システムの使用をお勧めします。
運用環境 最良のパフォーマンスを確保するために、次のオペレーティング システムをお勧めします。
Windows Server 2008
Windows Server 2008 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2012 R2
テスト環境または小規模な運用環境 テスト環境および小規模な運用環境では、Windows 7、Windows 8、および Windows 8.1 を実行するコンピューターを使用できます。クライアント オペレーティング システムには、最大同時接続数が 20 という制限がありますが、小規模な環境では、エージェントのランダム化設定によって、20 を超えるエージェントが同時に接続することはほとんどありません。
テレメトリ プロセッサ ウィザードを実行する前に、次の項目を確認してください。
SQL Server インスタンス名。前述の例で使用した名前は "teledash" です。
SQL データベース。既存のデータベースを指定しない場合は、新しいデータベースが作成されます。
**共有フォルダーまたは既存の共有フォルダーの UNC パスを作成できます。**テレメトリ プロセッサ ウィザードは、アクセス許可がある場合、共有フォルダーを作成できます。既存の共有フォルダーを指定した場合は、既存の NTFS および共有フォルダーのアクセス許可が、ウィザードによって設定されるアクセス許可で上書きされます。
データベース (SQL Server の sysadmin ロール) を作成するアクセス許可 新しいデータベースを作成および構成するには、テレメトリ プロセッサ ウィザード を実行するアカウントは SQL Server の sysadmin サーバー ロールのメンバー のドメイン アカウントである必要があります。テレメトリ ダッシュボード の継続使用に sysadmin ロール のメンバーシップは要求されませんが、データベース作成後に削除されることがあります。また、既存のデータベースを使用することができます。
11 GB 以上のハード ディスク空き容量。ユーザーから収集したテレメトリ データを一時的に格納するためにディスクの空き容量が必要です。
テレメトリ プロセッサをインストールするには
テレメトリ ダッシュボード の [作業の開始] ワークシートで、[2. テレメトリ プロセッサのインストール] の下のインストール用リンクを選択します。テレメトリ プロセッサ が実行される Windows オペレーティング システム アーキテクチャと同じ x86 または x64 バージョンを選択します。
- オプションで、テレメトリ ダッシュボード のリンクを使用して .msi ファイルを別のコンピューターに保存し、そのコンピューターでセットアップ プログラムを実行できます。この手順は、テレメトリ プロセッサ を別のコンピューターにインストールする場合に必要です。
[次へ] をクリックし、ユーザー アカウント制御のプロンプトで [はい] をクリックして テレメトリ プロセッサ のインストールを許可します。[完了] をクリックすると、テレメトリ プロセッサ の設定ウィザードが起動します。
[はい] をクリックしてプロンプトを受け入れて、[次へ] をクリックします。
SQL Server インスタンスの名前を入力して、[接続] をクリックします。
新しいデータベースの名前を入力し、[作成] を選択して、[次へ] をクリックします。
[はい] をクリックして、データベース権限およびデータベース ロールを作成します。
[共有フォルダー] ページで、次のどちらかを実行します。
既存の共有フォルダーの UNC パスを指定して、[次へ] をクリックします。ウィザードが適切なアクセス許可を設定できるように、[はい] をクリックします。
ローカル コンピューター上に新しい共有フォルダーを作成する場合は、[参照] をクリックします。共有フォルダーを作成する場所に移動し、親フォルダーを右クリックしてショートカット メニューを表示し、[新規作成] をポイントして、[フォルダー] をクリックします。新しいフォルダーの名前を入力し、そのフォルダーを再度クリックして選択し、[フォルダーの選択] をクリックします。[次へ] をクリックして、ウィザードがフォルダーを共有にして適切なアクセス許可を設定できるように、[はい] をクリックします。
カスタマー エクスペリエンス向上プログラムにサインアップする既定のオプションを受け入れるか、またはこの時点ではプログラムにサインアップしないオプションを選択して、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックしてウィザードを終了します。
注意
テレメトリ プロセッサでは、DPERRORLOG.txt という名前のファイルにエラー ログが生成されます。このファイルは、%systemroot%\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Local\Temp の隠しフォルダーにあります。
テレメトリ データベース
テレメトリ プロセッサの設定ウィザードによって作成されたテレメトリ データベースは、構成してテレメトリ ダッシュボードに接続する準備が整っています。
テレメトリ データベースに接続するには
テレメトリ ダッシュボード の [スタート] ワークシートの [5. データベースに接続してテレメトリ データを表示する] で、[データベースに接続] を選択します。
テレメトリ プロセッサ のインストール中に指定した SQL Server および SQL データベースの名前を指定します。
接続が確立されると、多数の新規ワークシートがブックに追加されます。テレメトリ エージェントを展開して有効化するまでは、これらのワークシートにはデータが含まれません。
テレメトリ データベースにアクセスするための権限を他の管理者に付与するには
他の管理者が テレメトリ ダッシュボード のデータを表示できるようにするには、SQL Server を実行しているコンピューター上でテレメトリ ダッシュボード管理ツール (Tdadm) を使用します。テレメトリ プロセッサ のインストール時にデータベースを作成したユーザーは、自身のアカウントでこのスクリプトを実行する必要はありません。必要に応じて、dbserver、dbname、および domain\user の値を更新します。
tdadm.exe -o permission -databaseserver dbserver -databasename dbname -add domain\user
Tdadm の詳細については、Tdadm の wiki を参照してください。
ユーザーのプライバシー保護の目的でテレメトリ データベースのレポートのしきい値を構成する方法については、「テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理」を参照してください。データベースへの接続時に問題が発生する場合は、「Office テレメトリ ダッシュボード展開のトラブルシューティング」を参照してください。
注意
データ (ファイル名、ソリューション名、ユーザー名、コンピューター名、タグの値など) に補助文字 (サロゲート ペア) が含まれている場合、より良い文字処理をサポートするために SQL Server で使用できる次の SC 照合順序を使用します。
-
バージョン 90 の Windows 照合順序 (Chinese_PRC_Stroke_90 など)
-
バージョン 100 の Windows 照合順序 (Latin1_General_100_CI_AS_SC など)
テレメトリ エージェント
テレメトリ エージェント は、インベントリ、利用状況、およびテレメトリ データを収集して、このデータを共有フォルダーにアップロードします。テレメトリ ダッシュボード に表示されたときにこれらのデータのフィルター処理や整理をしやすくするために、クライアント コンピューターの物理的な場所、ユーザーのビジネス グループ、ユーザー ロールなどの識別子を表すカスタム ラベルをエージェントごとに 4 つまで割り当てることができます。
次に、テレメトリ エージェント の詳細、およびその展開と有効化の方法について説明します。
テレメトリ エージェントのラベルを計画する
ユーザーごとに 4 つまでラベルを割り当てることができます。ラベルを割り当てると、特定のビジネス グループやユーザー タイプなどの個々の指定に応じてテレメトリ データを分析しやすくなります。エージェントを展開して有効にする前に使用するラベルの計画には、次のリソースが役立ちます。
テレメトリ ダッシュボードでのより良い分析のための展開ラベル (タグ)」には、テレメトリ ダッシュボード でラベルがどのように表示されるかについて説明されています。このブログの投稿では、ラベルを生成する 3 つの方法も説明されています。
グループ ポリシーを使用し、個々の Active Directory 構造に基づいてラベルを設定する。
Windows PowerShell スクリプト (Create-GroupPolicyObjectForTags.ps1) を使用し、セキュリティ グループでフィルター処理されたグループ ポリシー オブジェクトを生成する。
VBScript (Add-Tags.vbs) を使用し、Active Directory に格納されているユーザー情報に基づいてラベルを設定する。
ビデオ「テレメトリ ダッシュボードでのカスタム レポート 」では、カスタム レポートでラベルがどのように使用されるかを紹介しています。このビデオは、ラベルの選択に関する補足情報として利用できます。
テレメトリ エージェントの展開
テレメトリ エージェントは Office Professional Plus 2013 および Office 365 ProPlus エディションの Office 2013 に組み込まれており、個別に展開する必要はありません。次に示すバージョンの Office を所有している場合は、テレメトリ エージェントをこれらのクライアントに展開する必要があります。
Office 2003
Office 2007
Office 2010
Office Professional Plus (Microsoft Office 365 の一部として利用可能)
注意
Office 2013 VL ライセンスを入手すると、組織内のすべての Office 2010、Office 2007、および Office 2003 クライアント コンピューターにテレメトリ エージェントをインストールできます。
テレメトリ エージェントでは、次のいずれかのバージョンの Windows (32 ビットまたは 64 ビット) を実行する必要があります。
Windows 8.1
Windows 8
Windows 7
Windows Vista Service Pack 2
Windows XP Service Pack 3
Windows Server 2012 R2
Windows Server 2012
Windows Server 2008 R2
Windows Server 2008
Windows Server 2003
重要
Microsoft で現在サポートされていない Windows サービス パックでは、テレメトリ エージェント が正常に動作しない可能性があります。エージェントをインストールする前に、製品のライフサイクル検索 Web サイトで、使用しているサービス パックがサポートされているかを確認することをお勧めします。
Office 2003、Office 2007、および Office 2010 クライアントにテレメトリ エージェントを展開するには
テレメトリ ダッシュボードの [スタート] ワークシートの [3. テレメトリ エージェントの展開] で、適切なリンク (x86 または x64) を選択して、テレメトリ エージェントの .msi ファイルを指定した場所に保存します。
任意の方法で、監視するクライアント コンピューターに .msi ファイルを展開します。テレメトリ エージェントのバージョン (x86 または x64) が、Office クライアントのアーキテクチャではなく、クライアントで実行されている Windows オペレーティング システムのアーキテクチャに一致していることを確認してください。
クライアントのローカル インストールでは、管理者として .msi ファイルを実行する必要があります。MSI に /quiet パラメーターを指定すると、ダイアログを表示せずに MSI パッケージを展開できます。使用できるすべてのパラメーターについては、MSI のヘルプを参照してください。
大規模の展開の場合、System Center Configuration Manager を使用してテレメトリ エージェントを展開できます。
テレメトリ エージェントの有効化および構成
テレメトリ エージェント を構成して有効化する場合、小規模な環境またはテスト環境では、監視するそれぞれのコンピューターでレジストリを編集できます。数百から数千台のコンピューターが含まれる運用環境では、グループ ポリシー管理用テンプレートを使用できます。AgentInitWait および AgentRandomDelay の 2 つの設定は、レジストリでのみ構成できます。
レジストリを使用して Office テレメトリ エージェントを有効化および構成する
グループ ポリシーを使用して Office テレメトリ エージェントを有効化および構成する
レジストリを使用してテレメトリ エージェントを有効化および構成する
単一のクライアントでレジストリを更新する最も簡単な方法は、テレメトリ エージェント を有効化してデータを収集およびアップロードするためのレジストリ値を設定する .reg ファイルを実行することです。この .reg ファイルを作成するには、次の例の 1 つをテキスト ファイルにコピーして必須フィールドを更新し、そのファイルを agent.reg として保存します。作成したファイルは管理者特権でのコマンド プロンプトから実行します。.reg ファイルには、エージェントでデータをアップロードする共有フォルダーの UNC パスを指定してください。必要に応じて、組織内で収集されたデータを部署、場所、展開グループなどで簡単に識別できるように、<TAG> のフィールドを更新することもできます。
次の例では、テレメトリ エージェント を有効化するのに必要な既定値を設定します。AgentInitWait と AgentRandomDelay は、運用展開に適した既定値に設定されます。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\osm]
"CommonFileShare"="\\\\<SERVERNAME>\\<SHARENAME>"
"Tag1"="<TAG1>"
"Tag2"="<TAG2>"
"Tag3"="<TAG3>"
"Tag4"="<TAG4>"
"AgentInitWait"=dword:00000258
"Enablelogging"=dword:00000001
"EnableUpload"=dword:00000001
"EnableFileObfuscation"=dword:00000000
"AgentRandomDelay"=dword:000000F0
次のコード例では、AgentInitWait および AgentRandomDelay を最小値に設定して、テレメトリ ダッシュボードでデータのアップロードを即時に開始できるようにします。この例は、テスト環境でのみ使用してください。
Windows Registry Editor Version 5.00
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\osm]
"CommonFileShare"="\\\\<SERVERNAME>\\<SHARENAME>"
"Tag1"="<TAG1>"
"Tag2"="<TAG2>"
"Tag3"="<TAG3>"
"Tag4"="<TAG4>"
"AgentInitWait"=dword:00000001
"Enablelogging"=dword:00000001
"EnableUpload"=dword:00000001
"EnableFileObfuscation"=dword:00000000
"AgentRandomDelay"=dword:00000000
.reg ファイルを共有フォルダーに配置し、そのファイルを実行するようにユーザーに対して指示することによって、レジストリの更新内容を複数のクライアント コンピューターに配布できます。または、ユーザーがログオンしたときに自動的に .reg ファイルがインポートされるように、ユーザーのログオン スクリプトにコマンドを追加することもできます。ログオン スクリプトから .reg ファイルを起動する場合は、次の例の構文を使用します。
%windir%\regedit.exe /s <PATH>\<NAME>.reg
.reg ファイルの使用についての詳細は、「登録エントリー (.reg) を使用してレジストリ サブキーおよび値を追加、変更、または削除する方法」を参照してください。
次の表に、各レジストリ値を示します。
注意
管理者でない場合は、HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\15.0\OSM 下のレジストリーを編集する必要があります。ただし、これらの変更は HKEY_CURRENT_USER\Software\Policies\Microsoft\Office\15.0\OSM にあるポリシー設定により上書きされるので気を付けてください。
HKEY_CURRENT_USER\Software\ Policies\Microsoft\Office\15.0\OSM にあるテレメトリ エージェントのレジストリ設定値
値の名前 | 種類 | 値の説明およびデータ | 必須または省略可 |
---|---|---|---|
enablelogging |
REG_DWORD |
実行時のテレメトリおよび静的なスキャンを有効にします。これにより、エージェントによるテレメトリ データの収集が許可されます。 値: 1 = ログ記録およびエージェントを有効化 0 = ログ記録およびエージェントを無効化 既定 = 0 (ログ記録およびエージェントを無効化) |
必須 |
enableupload |
REG_DWORD |
テレメトリ エージェントにおけるデータ アップロード機能をオンにして、エージェントから CommonFileShare に指定した共有フォルダーにテレメトリ データが定期的にアップロードされるようにします。 値: 0 = アップロードしない 1 = アップロードする 既定 = 0 (アップロードしない) |
必須 |
commonfileshare |
REG_SZ |
テレメトリ データを保管するための共有フォルダーの UNC パスを指定します。 値: \\server\share |
必須 |
tag1 tag2 tag3 tag4 |
REG_SZ |
テレメトリ エージェント によって送信される Office テレメトリ データにカスタム タグを追加します。このポリシー設定を有効にした場合、指定したカスタム タグが テレメトリ ダッシュボード に表示されるので、収集されたデータをタグ名でフィルター処理できます。tag1、tag2、tag3、および tag4 を、収集されたデータを分類およびフィルター処理するためのカスタム文字列に置き換えることができます (たとえば、tag1 を部署名に、tag2 をユーザーの場所に置き換えます)。 値: tag1 tag2 tag3 tag4 |
省略可 |
enablefileobfuscation |
REG_DWORD |
テレメトリ エージェント を構成して、テレメトリ データで報告される特定のファイル プロパティを偽装または難読化します。このポリシー設定を有効にすると、テレメトリ エージェント は、テレメトリ データを共有フォルダーにアップロードする前に、Office ドキュメントのファイル名、ファイル パス、およびタイトルを難読化します。テレメトリ ダッシュボード のファイルの難読化とその他のプライバシー設定の詳細については、「テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理」を参照してください。 値: 0 = 難読化しない 1 = 難読化する 既定 = 0 (難読化しない) |
省略可 |
AgentInitWait |
REG_DWORD |
重要 ネットワークやクライアントのパフォーマンスへの影響を避けるために、この値を小さくするのはテスト環境に限定してください。 クライアントのスキャンおよびテレメトリ共有フォルダーへのデータのアップロードを行う前に、エージェントが待機する時間を調整します。この値が存在しない場合、既定の待機時間は 10 分 (600 秒) です。テスト環境で Windows 7 以前のクライアントのテストを行う場合は、1 秒を指定して遅延を除去できます。Windows "8" を実行するコンピューターでは、この値を 60 秒以上に設定することをお勧めします。 値: x = 待機時間 (秒単位) |
省略可 |
AgentRandomDelay |
REG_DWORD |
重要 ネットワークやクライアントのパフォーマンスへの影響を避けるために、この値を小さくするのはテスト環境に限定してください。 最大ランダム遅延を分単位で調整します。エージェントは、テレメトリ データのスキャンまたはアップロードを開始する前に、AgentInitWait 値に加えて、0 ~ AgentRandomDelay 分の間でランダムに待機時間を設定します。この値が存在しない場合、エージェントは 0 ~ 240 分待機します。テスト環境では 0 を指定して、テスト用にランダム遅延を除去できます。 値: x = ランダム遅延 (分単位) |
省略可 |
HKEY_CURRENT_USER\Software\ Policies\Microsoft\Office\15.0\OSM\preventedapplications にあるテレメトリ エージェントのレジストリ設定値
値の名前 | 値の種類 | 値の説明およびデータ | 必須または省略可 |
---|---|---|---|
accesssolution olksolution onenotesolution pptsolution projectsolution publishersolution visiosolution wdsolution xlsolution |
REG_DWORD |
特定の Office アプリケーションのテレメトリ データが テレメトリ ダッシュボード にレポートされないようにします。このレジストリ設定値の詳細については、「テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理」を参照してください。 値: 1 = レポートを許可しない 0 = レポートを許可する 既定値 = 0 (レポートを許可する) |
省略可 |
HKEY_CURRENT_USER\Software\ Policies\Microsoft\Office\15.0\OSM\preventedsolutiontypes にあるテレメトリ エージェントのレジストリ設定値
値の名前 | 値の種類 | 値の説明およびデータ | 必須または省略可 |
---|---|---|---|
agave appaddins comaddins documentfiles templatefiles |
REG_DWORD |
特定のソリューションのテレメトリ データが テレメトリ ダッシュボード にレポートされないようにします。ただし、ソリューションの種類はレポートされます。このレジストリ設定値の詳細については、「テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理」を参照してください。 値: 1 = レポートを許可しない 0 = レポートを許可する 既定値 = 0 (レポートを許可する) |
省略可 |
グループ ポリシーを使用してテレメトリ エージェントを有効化および構成する
グループ ポリシーを使用してテレメトリ エージェントを有効化および構成することもできます。グループ ポリシー管理用テンプレート ファイルは、Microsoft ダウンロード センター からダウンロードできます。次の表に示すポリシー設定は、ユーザーの構成\管理用テンプレート\Microsoft Office 2013\テレメトリ ダッシュボードのパスで設定できます。
テレメトリ エージェントのポリシー設定
設定名 | 説明 | 必須または省略可 |
---|---|---|
テレメトリ データの収集をオンにする |
テレメトリ ダッシュボード および テレメトリ ログ で使用される、Office におけるデータ収集機能をオンにします。既定では、Office 2013 におけるデータ収集は無効になっています。 |
必須 |
テレメトリ エージェントのデータのアップロードをオンにする |
テレメトリ エージェント におけるデータ アップロード機能をオンにして、エージェントから共有フォルダーにテレメトリ データが定期的にアップロードされるようにします。既定では、データのアップロードは るデータ収集は無効になっています。 |
必須 |
Office テレメトリ データを保管するための UNC パスを指定する |
テレメトリ エージェントが Office テレメトリ データを送信する共有フォルダーの汎用名前付け規則 (UNC) パスを指定します。 |
必須 |
Office テレメトリ データにカスタム タグを指定する |
テレメトリ エージェント によって送信される Office テレメトリ データにカスタム タグを追加します。このポリシー設定を有効にした場合、指定したカスタム タグが テレメトリ ダッシュボード に表示されるため、収集されたデータをタグ名でフィルター処理できます。収集されたデータを分類およびフィルター処理するための任意の文字列を指定できます (部署名、ユーザーの役職など)。 |
省略可 |
テレメトリ エージェントのプライバシー設定をオンにする |
テレメトリ エージェント を構成して、テレメトリ データで報告される特定のファイル プロパティを偽装または難読化します。このポリシー設定を有効にすると、テレメトリ エージェント は、テレメトリ データを共有フォルダーにアップロードする前に、Office ドキュメントのファイル名、ファイル パス、およびタイトルを難読化します。 テレメトリ ダッシュボード のファイルの難読化とその他のプライバシー設定の詳細については、「テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理」を参照してください。 |
省略可 |
テレメトリ エージェント レポートから除外する Office アプリケーション |
特定の Office アプリケーションのテレメトリ データが テレメトリ ダッシュボード にレポートされないようにします。 |
省略可 |
テレメトリ エージェント レポートから除外する Office ソリューション |
特定の Office ソリューションのテレメトリ データが テレメトリ ダッシュボード にレポートされないようにします。 |
省略可 |
手動でのデータ収集の開始
ユーザーが Office クライアントにログインすると、テレメトリ エージェント は、他のログオン プロセスが完了できるように 10 分間待機します。その後、複数のクライアント コンピューターからネットワークにデータが同時に送信されないように、最大 4 時間 (または AgentRandomDelay レジストリ値に設定された最大遅延時間) までのランダムな分数だけ待機します。この初期スキャンの後、テレメトリ エージェント は 8 時間ごとにスキャンしてデータを収集します。
手動でデータ収集を開始して、即座に テレメトリ ダッシュボード にアップロードされたデータを確認する場合は、次のレジストリ値を上記の表の説明に従って設定します。
Windows 7 以前を実行するコンピューター
AgentInitWait: 60
AgentRandomRelay: 0
Windows 8 を実行するコンピューター
Windows 8 ではユーザー ログオンが高速なので、ユーザーがログオンした後にネットワーク接続の準備が確実に完了するように、AgentInitWait を 60 秒以上に設定することをお勧めします。
AgentInitWait: 60
AgentRandomRelay: 0
手動でスキャンを開始するには、次のどちらかの手順を使用します。
Windows クライアント (Windows XP 以外) でスキャンおよびデータ収集を開始するには
コンピューターが AC 電源装置に接続していることを確認します。
クライアント コンピューターのタスク スケジューラで [タスク スケジューラ ライブラリ]、[Microsoft] の順に展開して、[Office] をクリックします。
OfficeTelemetryAgentLogOn タスクのショートカット メニューを表示し (このタスクを右クリックする)、[実行] をクリックします。
Windows XP を実行するクライアントでスキャンおよびデータ収集を開始するには
- エージェントをインストールした後、ログオフし、クライアント コンピューターに再度ログオンします。
テレメトリ ダッシュボードについてのよく寄せられる質問
Q: クライアント コンピューターの接続が一時切断されたらどうなりますか。
A: 監視対象クライアントの接続が切断された場合や、テレメトリ共有フォルダーが一時的に利用できなくなった場合でも、データは引き続きクライアントでローカルに収集されます。接続が復元されると、情報のバックログがテレメトリ共有フォルダーに配信されます。
Q: 転送ごとの転送データ量を教えてください。
A: データ量は、使用されているファイル数およびインストールされているソリューションに応じて異なります。さまざまなバージョンの Office で テレメトリ エージェント が送信する推定データ量は次のとおりです。
以前のバージョンの Office では、アップロードごとに約 50 KB が送信されます。
Office 2013 では、アップロードごとに約 64 KB のデータが送信されます。
間隔が既定よりも長く設定されている場合や、データがローカル コンピューター上に長期間アイドル状態で保管されていた場合は、転送されるデータ量が大きくなる可能性があります。実際のファイルの内容は転送されず、ファイルについてのメタデータのみが転送されることに注意してください。
Q: テレメトリ エージェントはパフォーマンスにどのような影響がありますか。
A: エージェントはユーザーに対して透過的であり、MRU の内容や特定のローカル レジストリ設定の検査など影響の小さいタスクを実行します。エージェントは、ファイルのスキャンをアクティブには行いません。エージェントは、クライアントのパフォーマンスに影響を与えないようにするため、電源やネットワークの状態を監視します。
Q: エージェントを再初期化する方法を教えてください。
A: テレメトリ エージェントはローカル クライアント コンピューターの %localappdata%/Microsoft/Office/15.0/Telemetry/ に格納されています (Windows XP が実行されているコンピューターでは、%userprofile%\Local Settings\Microsoft\Office\15.0\Telemetry です)。コンピューターを再初期化して新たに検出を開始する場合は、このフォルダーの内容を削除できます。これは、各ユーザー固有のデータの場所です。
Q: データがテレメトリ共有フォルダーに送信される頻度を教えてください。
A: データは、ユーザーがログオンしたとき、およびユーザーのログイン中 8 時間ごとに、クライアントからテレメトリ共有フォルダーに転送されます。この間隔は、タスク スケジューラで調整できます。
Q: 収集されたデータの形式を教えてください。
A: 収集されたデータは、ストレージ要件およびデータ転送要件を最適化するためにバイナリ形式で保管され転送されます。
Q: テレメトリ エージェントを展開後にカスタム ラベルを変更した場合、テレメトリ データベース内で新しいラベルが更新されるのはいつですか。
A: 最近使用した一覧に含まれるファイルのみがテレメトリ データベース内でラベルが更新されます。これは、次にテレメトリ エージェントが利用データを送信したときに実行されます。最近使用した一覧に含まれないファイルの場合は、ユーザーがそのファイルを開いて、テレメトリ エージェントが利用データをアップロードするまでテレメトリ データベース内で古いラベルのまま表示されます。
テレメトリ ダッシュボード展開のトラブルシューティング
次の表では、テレメトリ ダッシュボードおよびそのコンポーネントを展開した後に発生する可能性があるいくつかの現象について説明します。
テレメトリ ダッシュボード展開のトラブルシューティング
問題 | 説明 | 解決方法 |
---|---|---|
テレメトリ プロセッサの設定ウィザードが失敗する |
"テレメトリ プロセッサの設定ウィザードは、ドメインに参加しているコンピューターでのみ実行できます。コンピューターをドメインに参加させてから、再度ウィザードを実行してください。" というメッセージが表示されて、ウィザードが失敗します。 |
適切なセキュリティ設定を構成できるように、テレメトリ プロセッサ、共有フォルダー、および SQL データベースを実行するコンピューターはドメインに参加している必要があります。信頼される側のドメインにコンピューターが参加していることを確認します。 これらのコンポーネントは、ブログの投稿「Quickly set up Office Telemetry Dashboard on a workgroup or domain-joined computer」に記載されているスクリプトを使用して、単一のワークグループ コンピューターまたはドメインに参加したコンピューターにインストールできます。 |
テレメトリ プロセッサの設定ウィザードが失敗する |
テレメトリ プロセッサが不適切な SQL Server インスタンスを使用しています。 |
SQL Server のインスタンスが複数存在する場合は、テレメトリ プロセッサのセットアップが Servername\SQLServerinstance の形式を使用して適切な SQL Server インスタンスを参照していることを確認します。 |
テレメトリ ダッシュボードがデータを表示しない |
テレメトリ エージェントがデータをアップロードしておらず、タスク マネージャーで Msoia.exe プロセスが実行されていません。 |
CommonFileShare、EnableLogging、および EnableUpload レジストリ値のレジストリ パスおよび値を確認します。これらについては、この記事の「Office テレメトリ エージェントの有効化および構成」で説明しています。 |
テレメトリ ダッシュボードがデータを表示しない |
テレメトリ エージェントがデータをスキャンまたはアップロードしていません。タスク マネージャーで、Msoia.exe プロセスが長時間実行されています。 |
テレメトリ エージェント は、他のエージェントと同時に大量のデータをアップロードしてネットワークの帯域幅に悪影響を与えることがないように、既定で初期待機タイマーおよびランダム化機能を備えています。テスト環境でこの遅延を除去するには、AgentInitWait および AgentRandomDelay レジストリ値を更新します。レジストリ値を更新しない場合は、アップロード プロセスが最大で 4 時間 10 分遅延する可能性があります。これらのレジストリ値については、この記事の「Office テレメトリ エージェントの有効化および構成」で説明しています。スキャンおよびアップロードの開始方法については、「手動でのデータ収集の開始」を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボードがデータを表示しない |
テレメトリ エージェントがデータをアップロードしていません。タスク マネージャーで、Msoia.exe プロセスが長時間実行されています。 |
テレメトリ エージェントとテレメトリ共有フォルダーとの間のネットワーク接続を確認します。 コンピューターがドメインに参加していることを確認します。共有フォルダーは、ドメイン内で認証されたユーザーにのみアクセスを許可するように構成されています。 エージェントは、アップロードに失敗した後も、引き続きデータのアップロードを試みます。既定のレジストリ値を使用した場合、エージェントは、タスク マネージャーで最大 4 時間 10 分の間プロセスとして実行され続けます。レジストリ値を調整するには、この記事の「Office テレメトリ エージェントの有効化および構成」を参照してください。スキャンおよびアップロードの開始方法については、「手動でのデータ収集の開始」を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボードがデータを表示しない |
テレメトリ エージェント タスクが動作していないように見えます。 |
タスク スケジューラの [前回の実行結果] 列の情報を確認します。操作に成功した場合、リターン コード 0 が表示されます。エージェントが共有フォルダーにデータをアップロードできない場合、[前回の実行結果] 列には "ネットワーク名が見つかりません。" というメッセージが表示されます。これは、エージェントが [前回の実行結果] 列に記録する唯一のエラーです。他のエラーが表示されている場合は、他の理由によって発生したエラーであるか、またはスケジュールされたタスクが実行されていません。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
テレメトリ プロセッサ が動作していません。テレメトリ共有フォルダーに多数のフォルダーやファイルがあります。 |
テレメトリ プロセッサ とテレメトリ共有フォルダーとの間のネットワーク接続を確認します。テレメトリ プロセッサ が テレメトリ プロセッサの設定ウィザードによって構成されているかを確認します。テレメトリ共有フォルダーに対するアクセス許可は、テレメトリ プロセッサ の場所およびテレメトリ データベースに応じて異なります。デスクトップのショートカットから、テレメトリ プロセッサ の設定ウィザードを再度実行します。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
テレメトリ プロセッサ は動作していますが、テレメトリ共有フォルダーの Failed フォルダーに多数のフォルダーやファイルがあります。 |
テレメトリ プロセッサ では、共有フォルダー内のファイルのデータベースへの処理が 1 分ごとに 1 回行われます。テレメトリ プロセッサ がファイルの処理に 3 回失敗すると、失敗したファイルは Failed フォルダーに移動されます。詳細については、テレメトリ プロセッサ ログ (%windows%\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Local\Temp\dperrorlog.txt) を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
SQL Server の認証設定が原因で、テレメトリ プロセッサ が動作していません。 |
SQL Server の認証の種類を確認します。テレメトリ ダッシュボード では、SQL 認証はサポートされていません。Windows 認証を使用する必要があります。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
テレメトリ プロセッサ とテレメトリ データベースとの間にファイアウォールの問題があり、テレメトリ プロセッサ が動作していません。 |
テレメトリ ダッシュボード とテレメトリ データベースとの間にファイアウォールがある場合は、ファイアウォール構成で SQL ポートが有効になっているかどうかを確認します。SQL Server の既定のポートは 1433 です。詳細については、「データベース エンジン アクセスを有効にするための Windows ファイアウォールを構成する」を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
テレメトリ プロセッサ、テレメトリ データベース、および SQL Express の間にファイアウォールの問題があり、テレメトリ プロセッサ が動作していません。 |
テレメトリ ダッシュボード とテレメトリ データベースとの間にファイアウォールがある場合は、ファイアウォール構成で SQL ポートが有効になっているかどうかを確認します。SQL Express の既定のポートは固定値ではありません。SQL 構成マネージャー でポート番号を確認して、ファイアウォール構成にそのポートを追加します。詳細については、「データベース エンジン アクセスを有効にするための Windows ファイアウォールを構成する」を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボード がデータを表示しない |
テレメトリ プロセッサ が動作していません。 |
詳細については、テレメトリ プロセッサ ログ (%windows%\ServiceProfiles\NetworkService\AppData\Local\Temp\dperrorlog.txt) を確認してください。 |
テレメトリ ダッシュボード がテレメトリ データベースに接続できない |
SQL Server のアクセス許可が原因でデータベースに接続できないというエラー メッセージが テレメトリ ダッシュボード によって表示されます。 |
テレメトリ ダッシュボード のアクセス許可ロールを確認します。OSQL、SQLCMD、Enterprise Manager、またはテレメトリ ダッシュボード管理ツール (Tdadm) を使用して、ユーザーを td_readonly ロールに追加します。詳細については、この記事の「テレメトリ データベース」を参照してください。 |
テレメトリ ダッシュボード がテレメトリ データベースに接続できない |
テレメトリ ダッシュボード から、データベースに接続できないというエラー メッセージが表示されます。 |
SQL Server のインスタンスが複数存在する場合は、テレメトリ ダッシュボード の [データ接続の設定] ダイアログ ボックスで、Servername\SQLServerinstance の形式で正しい SQL Server インスタンスが使用されていることを確認します。 |
テレメトリ ダッシュボード がテレメトリ データベースに接続できない |
テレメトリ ダッシュボード から、データベースに接続できないというエラー メッセージが表示されます。 |
SQL Server が SQL Express の場合、SQL Server インスタンス名が正しいことを確認します。SQL Express の既定のインスタンス名は SQL Server とは異なります。たとえば、Servername\SQLExpress のようになります。 |
テレメトリ ダッシュボード がテレメトリ データベースに接続できない |
テレメトリ ダッシュボード から、データベースに接続できないというエラー メッセージが表示されます。 |
SQL Server の既定の照合順序で大文字と小文字が区別される場合 (たとえば、日本語バージョンの SQL Server では、既定で大文字と小文字が区別されます)、テレメトリ ダッシュボード の [データ接続の設定] ダイアログ ボックスで、大文字と小文字を区別してデータベース名を入力したことを確認します。 |
テレメトリ ダッシュボードがテレメトリ データベースに接続できない |
Office 2013 SP1 へのアップグレード後に、テレメトリ ダッシュボードに [データベースに接続できませんでした。データベースを更新する必要があります。] というエラー メッセージが表示されます。 |
テレメトリ プロセッサとテレメトリ データベースを更新します (「Office テレメトリ コンポーネントを Office 2013 SP1 用に更新する」を参照。) |
関連項目
Office 2013 互換性のコンテンツ ロードマップ
テレメトリ ダッシュボードのトポロジおよびハードウェアの計画
テレメトリ ダッシュボードでのプライバシー設定の管理
Office テレメトリ コンポーネントを Office 2013 SP1 用に更新する
Office 2013 互換性の評価
Office 2013 での互換性