Outlook 2010 におけるユーザー アカウント自動構成の計画
適用先: Office 2010
トピックの最終更新日: 2016-11-29
自動検出と Common Settings Discover は、Microsoft Outlook 2010 のユーザー アカウントを自動的に構成できる 2 つの検出メカニズムです。
この記事の内容:
概要
DNS での自動検出の使用
自動検出のトランザクションの概要
自動検出 XML のスキーマ
Common Settings Discover
概要
Microsoft Office Outlook 2007 と同じように、Outlook 2013 にはユーザー アカウントを自動的に構成する機能が組み込まれています。Outlook 2013 は、アカウントを自動的に構成するために 2 つの検出メカニズム (自動検出と Common Settings Discover) のどちらかを使用します。
自動検出は、インターネット サービス プロバイダー (ISP) や企業の管理者が構成できる標準ベースの XML ファイルです。また、Microsoft Exchange Server 2007 や Microsoft Exchange Server 2010 のクライアント アクセス サーバーの役割などのサービスによって動的に生成することもできます。最適なパフォーマンスが得られるため、設定を検出するための推奨メカニズムとされています。さらに、このような設定はメール サーバーの管理者が明示的かつ慎重に定義するため、クライアント コンピューターで構成エラーが発生する可能性も最小限に抑えられます。
Common Settings Discover は構成可能な部分が少なく、あまり洗練されていませんが、共通設定に基づいて世界中のほとんどのメール サーバーを構成します。この検出メカニズムは、最初に暗号化接続を試行します。その接続に失敗すると、非暗号化接続を試行するようにユーザーに求め、暗号化なしで同じサーバーへの接続を再試行します。現在では多くの ISP は暗号化を必要としませんが、ユーザーが暗号化を使用してアカウントを構成できるように暗号化を有効にしています。
Exchange Server 2007 の自動検出サービスの展開と管理の詳細については、「自動検出サービスの概要: Exchange 2007 ヘルプ」(https://go.microsoft.com/fwlink/p/?linkId=183290) を参照してください。Exchange Server 2010 については、「自動検出サービス: Exchange 2010 ヘルプ」(https://go.microsoft.com/fwlink/p/?linkId=183289) を参照してください。
DNS での自動検出の使用
Outlook 2013 の自動検出は、ユーザーが指定したドメイン名に基づいて 2 つの場所のどちらかに配置される XML ファイルです。インターネットの場合、自動検出は、ドメイン ネーム システム (DNS) を利用して XML ファイルを探します。XML ファイルの場所は、ユーザーの指定した電子メール アドレスに基づきます。たとえば、ユーザーの電子メール アドレスとして barbara@contoso.com が入力されると、Outlook 2013 は、XML ファイルを次に示す場所から以下の順序で探します。
また、会社がルート ドメイン (contoso.com など) に Web サイトを開設している場合は、2 番目のオプション (自動検出の "ホスト (A) リソース レコード" ソリューション) を使用して、別々のサーバーで Web サーバーと自動検出ファイルまたはサービスを実行できます。小規模な会社では、個別の DNS レコードを維持するための追加の管理を考慮する必要はなく、1 つのサーバーで Web サイトと自動検出サービスの両方を実行できます (たとえば、前述のオプション 1)。
接続は SSL (Secure Sockets Layer) を使用して確立する必要があり、有効な SSL 証明書が存在している必要があります。会社やインターネット サービス プロバイダー (ISP) は、メール サーバーへの暗号化されたアクセスのみを提供することがあるため、SSL が必要になります。このシナリオでは、Outlook 2013 が非 SSL の場所をまずチェックするか、非 SSL の場所へのフェールオーバーを許可し、ユーザーが man-in-the-middle 攻撃などにさらされる危険性のあるセキュリティ状況で電子メール アドレスとパスワードを入力する場合に、非 SSL 接続が許可されると、Outlook 2013 の自動構成サービスは接続チェーンの最も弱いリンクになり、セキュリティを低下させる可能性があります。暗号化された接続がないと、自動構成サービスは、暗号化されていない Web サイトからメール サーバーの設定を構成することを許可し、暗号化されていないサイトへのユーザー名とパスワードによる認証を許可する可能性があります。その代わりに、セキュリティで保護された構成ルーチンを要求する会社や ISP との互換性を維持するためにも、自動検出プロトコルには SSL が必要です。
ただし、会社や ISP が多数の電子メール ドメインをホストする場合、Outlook 2013 は暗号化されていない HTTP リダイレクトまたは DNS サービス (SRV) リソース レコード (この DNS SRV レコード検索機能は Office Outlook 2007 Service Pack 1 以降に含まれている) に従って、設定を保存しているセキュリティで保護された Web サイトに接続できます。たとえば、ホストされる電子メール ドメインが contoso.com であり、hoster.com にある自動検出ファイルをホスティング サービスで実行するとします。このシナリオでは、ホストする会社は autodiscover という接頭辞を使用して、自動検出の設定が格納されているセキュリティで保護されたサイトに Outlook 2013 を接続できます。
HTTP リダイレクト: http://autodiscover.contoso.com/autodiscover/autodiscover.xml --> https://autodiscover.hoster.com/autodiscover/autodiscover.xml にリダイレクトします
DNS SRV: _autodiscover._tcp.contoso.com --> https://autodiscover.hoster.com/autodiscover/autodiscover.xml をポイントします
どちらの例でも、サーバー設定のために autodiscover.hoster.com にリダイレクトされることを警告するダイアログ ボックスが Outlook 2013 に表示されます。このダイアログ ボックスでは、リダイレクトを許可するオプションと、リダイレクト サイト (この例では autodiscover.hoster.com) に関する確認メッセージを今後ユーザーが無視できるオプションがあります。
自動検出プロトコルの詳細
サービス接続ポイント (SCP) が構成されているドメイン環境では、最初に SCP 検索が実行されます。それ以外の場合、最初の接続の試行は、常に domain (ユーザーが入力した電子メール アドレス e-mail@domain) への HTTPS POST 動詞になります。設定が正常に取得されると、それ以上ネットワーク呼び出しは行われません。設定が取得されなかった場合は、autodiscover.domain に向けた HTTPS POST 動詞が実行されます。このサイトから設定が取得されなかった場合は、最終的な HTTP GET および DNS SRV レコード検索が autodiscover.domain サイトに向けてのみ実行されます。この HTTP GET と DNS SRV レコード検索は、セキュリティで保護されたサイトに向けてのみリダイレクトできます (設定が HTTP の場所に存在する場合、接続は暗号化されていないため、Outlook 2013 は設定を構成しません)。
Outlook 2013 では、あらゆる種類のリダイレクトを 10 回までフォローできます。つまり、HTTPS POST リダイレクト、HTTP GET リダイレクトをフォローすることも、後述する Autodiscover リダイレクトの XML スキーマ タグを使用することもできるということです。10 回のリダイレクトで設定を取得できなかった場合、設定の検出は失敗します。
静的 XML と Web サービス XML
POST 動詞を使用すると、Outlook 2013 では、Exchange 2007 と Exchange Server 2010 のクライアント アクセス サーバーの役割などの動的 Web サービスに要求を発行できます。ただし、静的 XML ファイルで十分な場合や、自動検出 Web サービスを実行していない場合は、Web サーバーからカスタマイズされた 405 (POST 動詞がサポートされていない) 応答で返される XML 応答も、Outlook 2013 で使用される構成 XML として機能します。
自動検出をローカルで使用する
サーバー設定を定義するローカルの XML ファイルを検索するようにコンピューターのレジストリを構成することは可能です。ただし、簡単に設定が更新できるように、設定はライブ サーバーでホストすることを強くお勧めします。テストを目的として、レジストリにエントリを追加すると、サーバーでは構成されていない電子メール ドメインをローカルの XML ファイルで構成するように Outlook 2013 を強制できます。サーバーは、より適切なセキュリティと構成の制御のためにローカルの XML を上書きします。
たとえば、ローカルの XML ファイルで contoso.com の電子メール アドレス設定を指定する場合は、次に示すレジストリ値を構成します。
[HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\14.0\Outlook\Autodiscover] "contoso.com"="%PROGRAMFILES%\Microsoft Office\Office14\contoso.xml"
この例では、XML 設定ファイルが %PROGRAMFILES%\Microsoft Office\Office14\contoso.xml に配置されています。サンプルの XML 設定ファイルについては、この記事で説明します。
XML 設定の優先順位
Outlook 2013 では、自動検出 XML 設定ファイルでサーバーが定義されている順序に基づいてサーバーの種類を構成します。たとえば、メール サービス プロバイダーではユーザーが POP3 プロトコルと IMAP プロトコルの両方でログオンできるようにしているときに、POP3 プロトコルをユーザーが使用することを優先する場合は、自動検出ファイルで POP3 の設定を最初に指定する必要があります。
自動検出のトランザクションの概要
Outlook 2013 の自動検出による設定の検出順序を要約すると次のようになります。
コンピューターがドメインに参加している場合は、Active Directory ディレクトリ サービスから電子メール アドレスを自動的に取得します。
Exchange Server コンピューターが見つかった場合は、その名前を取得して後で使用するために保存します。
ユーザーの電子メール アドレスに対応するサービス接続ポイント (SCP) オブジェクトまたは SCP ポインター オブジェクトを探して、適切な接続先の自動検出サーバーを見つけます。その後で、サーバーに接続して設定を取得します。
前の手順が失敗した場合は、自動検出 XML の DNS 検出を試行します (10 回のリダイレクトを許容)。
HTTPS POST: https://domain/autodiscover/autodiscover.xml
HTTPS POST: https://autodiscover.domain/autodiscover/autodiscover.xml
ローカルの XML 検出を試行して、ローカル コンピューターで見つかった XML を使用します (この XML が存在する場合)。
HTTP GET: http://autodiscover.domain/autodiscover/autodiscover.xml (リダイレクトに従うのみであり、設定は取得しません)
DNS SRV 検索: _autodiscover._tcp.domain (SRV リソース レコードが指すリダイレクトにのみ従います)
前の手順が失敗したときに、手順 2 で Exchange Server コンピューターの名前が見つかっている場合は、Exchange Server コンピューターの名前に基づいて Exchange アカウントを構成します。
前の手順に該当しない場合は、この記事の「Common Settings Discover」で説明するように Common Settings Discover を試行します。
自動検出 XML のスキーマ
Outlook 2013 の自動検出用 XML スキーマについて、次からの各セクションで説明します。
Outlook から送信される POST 要求
電子メール アカウントを構成するための XML 設定を取得するときに、Outlook 2013 は常に POST 動詞を使用します。HTTP POST は、次に示すコード サンプルのようになります。
<!-- REQUEST TO SERVER. In HTTP POST DATA -->
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/requestschema/2006">
<Request>
<AcceptableResponseSchema>https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a</AcceptableResponseSchema>
<!-- EMailAddress: Optional
This tag indicates the user's email address.
-->
<EMailAddress>JohnDoe@sample.com</EMailAddress>
</Request>
</Autodiscover>
XML 応答のスキーマ
サーバーが Outlook 2013 の POST に応答する方法は複数あります。すべてのユーザーに同じサーバー名を使用するインターネット サービス プロバイダー (ISP) が提供する POP3 サービスなど、静的 XML ファイルで十分な場合は、XML コンテンツを含むカスタマイズした 405 POST エラー メッセージで十分に対応できます。自動検出サービスを実行している場合は、前のセクションに示したユーザーの POST に基づいて動的に応答が計算されます。どちらの場合も、応答のスキーマは次に示すコード サンプルのようになります。
<!-- RESPONSE FROM THE SERVER -->
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<!-- Response: Required
This tag serves as an indication that the retrieved XML is an Autodiscovery Response
-->
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<!-- User: Optional
This tag gives user-specific information. Autodiscover must be UTF-8 encoded.
-->
<User>
<!-- DisplayName: Optional
The server may have a good formal display name. The client can decide to accept it or change it. This will save the user time in the default case.
-->
<DisplayName>John Doe</DisplayName>
</User>
<!-- Account: Required
This tag specifies the type of account, such as Email vs Newsgroups, vs SIP server, etc.
-->
<Account>
<!-- AccountType: Required
This value indicates the type of the account.
VALUES:
email: The values under this Account tag indicate configuration settings for an email server.
nntp: The values under this Account tag indicate configuration settings for a NNTP server. (not used by Outlook 2007)
-->
<AccountType>email | nntp</AccountType>
<!-- Action: Required
This value indicates if the goal of this account results is to provide the settings or redirect to another web server that can provide results.
VALUES:
redirectUrl: If this value is specified, then the URL tag will specify the http: or https: URL containing the Autodiscover results to be used. In order to prevent the server from being able to send the client into an infinite loop, the client should stop redirecting after 10 redirects.
redirectAddr: If this value is specified, then the XML tag will specify the e-mail address that Outlook should use to execute Autodiscover again. In other words, the server is telling the client that the e-mail address the client should really be using for Autodiscover is not the one that was posted, but the one specified in this tag.
settings: If this value is specified, then the XML will contain the settings needed to configure the account. The settings will primarily be under the PROTOCOL tag.
-->
<Action>redirectUrl | redirectAddr | settings</Action>
<!-- RedirectUrl: Required if ACTION tag has value of 'redirectUrl'. Otherwise this tag must not exist.
The value will be a https: URL that the client should use to obtain the Autodiscover settings or a http: URL that the client should use for further redirection.
-->
<RedirectUrl>redirect.URL</RedirectUrl>
<!-- RedirectAddr: Required if ACTION tag has value of 'redirectAddr'. Otherwise this tag must not exist.
The value will be an email address that the client should use to rediscover settings using the Autodiscover protocol.
-->
<RedirectAddr>email@address</RedirectAddr>
<!-- Image: Optional
This is a JPG picture to brand the ISP configuration experience with. The client can choose whether or not they download this picture to display. (not used by Outlook 2007)
-->
<Image>http://path.to.image.com/image.jpg</Image>
<!-- ServiceHome: Optional
This is a link to the ISP's Home Page. The client can choose whether or not they expose this link to the user. (not used by Outlook 2007)
-->
<ServiceHome>http://web.page.com</ServiceHome>
<!-- Protocol: Required if ACTION tag has value of 'settings'. Otherwise, this tag must not exist.
The tag encloses the specifications for a single account type. The list of Protocol tags are in order of preference of the server. The client may over ride the preference.
-->
<Protocol>
<!-- TYPE: Required.
The value here specifies what kind of mail account is being configured.
POP3: The protocol to connect to this server is POP3. Only applicable for AccountType=email.
SMTP: The protocol to connect to this server is SMTP. Only applicable for AccountType=email.
IMAP: The protocol to connect to this server is IMAP. Only applicable for AccountType=email.
DAV: The protocol to connect to this server is DAV. Only applicable for AccountType=email.
WEB: Email is accessed from a web browser using an URL from the SERVER tag. Only applicable for AccountType=email. (not used by Outlook 2007)
NNTP: The protocol to connect to this server is NNTP. Only applicable for AccountType=nntp. (not used by Outlook 2007)
-->
<Type>POP3 | SMTP | IMAP | DAV | WEB | NNTP</Type>
<!-- ExpirationDate: Optional.
The value here specifies the last date which these settings should be used. After that date, the settings should be rediscovered via Autodiscover again. If no value is specified, the default will be no expiration.
-->
<ExpirationDate>YYYYMMDD</ExpirationDate>
<!-- TTL: Optional.
The value here specifies the time to live in hours that these settings are valid for. After that time has elapsed (from the time the settings were retrieved), the settings should be rediscovered via Autodiscovery again. A value of 0 indicates that no rediscovery will be required. If no value is specified, the default will be a TTL of 1 hour.
-->
<TTL>168</TTL>
<!-- Server: Required.
The value here specifies the name of the mail server corresponding to the server type specified above.
For protocols such as POP3, SMTP, IMAP, or NNTP, this value will be either a hostname or an IP address.
For protocols such as DAV or WEB, this will be an URL.
-->
<Server>mail.contoso.com</Server> <!--IP Addr or DNS name of server-->
<!-- Port: Optional.
The value specifies the Port number to use. If no value is specified, the default settings will be used depending on the mail server type. This value is not used if the SERVER tag contains an URL.
-->
<Port>110</Port>
<!-- LoginName: Optional.
This value specifies the user's login. If no value is specified, the default will be set to the string preceding the '@' in the email address. If the Login name contains a domain, the format should be <Username>@<Domain>. Such as JoeUser@SalesDomain.
-->
<LoginName>johndoe</LoginName>
<!-- DomainRequired: Optional. Default is off.
If this value is true, then a domain is required during authentication. If the domain is not specified in the LOGINNAME tag, or the LOGINNAME tag was not specified, the user will need to enter the domain before authentication will succeed.
-->
<DomainRequired>on | off</DomainRequired>
<!-- DomainName: Optional.
This value specifies the user's domain. If no value is specified, the default authentication will be to use the e-mail address as a UPN format <Username>@<Domain>. Such as JoeUser@SalesDomain.
-->
<DomainName></DomainName>
<!-- SPA: (Secure Password Authentication) Optional.
This value specifies whether or not secure password authentication is needed.
If unspecified, the default is set to on.
-->
<SPA>on | off</SPA>
<!-- SSL: Optional.
This value specifies whether secure login is needed.
If unspecified, the default is set to on.
-->
<SSL>on | off</SSL>
<!-- AuthRequired: Optional.
This value specifies whether authentication is needed (password).
If unspecified, the default is set to on.
-->
<AuthRequired>on | off</AuthRequired> <!-- Optional: Is Authentication required? -->
<!-- UsePOPAuth: Optional.
This value can only be used for SMTP types.
If specified, then the authentication information provided for the POP3 type account will also be used for SMTP.
-->
<UsePOPAuth>on | off</UsePOPAuth>
<!-- SMTPLast: Optional. Default is off.
If this value is true, then the SMTP server requires that email be downloaded before sending email via the SMTP server. This is often required because the SMTP server verifies that the authentication succeeded when downloading email.
-->
<SMTPLast>on | off</SMTPLast>
</Protocol>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>
XML 応答のサンプル
返される XML 応答は、ISP が定義した構成によって異なります。
POP3 サービスと SMTP サービスを使用している ISP
次に示す XML ファイルは、カスタム 405 エラー応答として、 https://contoso.com/autodiscover/autodiscover.xml または https://autodiscover.contoso.com/autodiscover/autodiscover.xml のどちらかに構成します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>settings</Action>
<Protocol>
<Type>POP3</Type>
<Server>mail.contoso.com</Server>
<Port>995</Port>
<DomainRequired>off</DomainRequired>
<SPA>off</SPA>
<SSL>on</SSL>
<AuthRequired>on</AuthRequired>
</Protocol>
<Protocol>
<Type>SMTP</Type>
<Server>mail.contoso.com</Server>
<Port>587</Port>
<DomainRequired>off</DomainRequired>
<SPA>off</SPA>
<SSL>on</SSL>
<AuthRequired>on</AuthRequired>
<UsePOPAuth>on</UsePOPAuth>
<SMTPLast>on</SMTPLast>
</Protocol>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>
POP3 サービス、IMAP サービス、および SMTP サービスを使用し、クライアントの POP3 を優先する ISP
次に示す XML ファイルは、前のセクションで説明したとおりに構成します。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>settings</Action>
<Protocol>
<Type>POP3</Type>
<Server>mail.contoso.com</Server>
<Port>995</Port>
<DomainRequired>off</DomainRequired>
<SPA>off</SPA>
<SSL>on</SSL>
<AuthRequired>on</AuthRequired>
</Protocol>
<Protocol>
<Type>IMAP</Type>
<Server>mail.contoso.com</Server>
<Port>993</Port>
<DomainRequired>off</DomainRequired>
<SPA>off</SPA>
<SSL>on</SSL>
<AuthRequired>on</AuthRequired>
</Protocol>
<Protocol>
<Type>SMTP</Type>
<Server>mail.contoso.com</Server>
<Port>587</Port>
<DomainRequired>off</DomainRequired>
<SPA>off</SPA>
<SSL>on</SSL>
<AuthRequired>on</AuthRequired>
<UsePOPAuth>on</UsePOPAuth>
<SMTPLast>on</SMTPLast>
</Protocol>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>
共通 XML ファイルの場所への XML リダイレクト
ユーザーを共通 XML ファイルの場所へリダイレクトするには、次の XML ファイルをホスト ドメインの場所の暗号化されていない URL に構成します。この XML ファイルを使用すると、自動検出設定のために別のサイトにリダイレクトされることをユーザーに通知するメッセージが表示されます。
たとえば、ホスト ドメインの場所が contoso.com 電子メール アドレスを提供している hoster.com の場合は、ファイルを http://autodiscover.contoso.com/autodiscover/autodiscover.xml に配置します。この例のファイルの内容は、次に示すコード サンプルのようになります。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8" ?>
<Autodiscover xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/responseschema/2006">
<Response xmlns="https://schemas.microsoft.com/exchange/autodiscover/outlook/responseschema/2006a">
<Account>
<AccountType>email</AccountType>
<Action>redirectUrl</Action>
<RedirectUrl>https://autodiscover.hoster.com/autodiscover/autodiscover.xml</RedirectUrl>
</Account>
</Response>
</Autodiscover>
通常の HTTP 302 リダイレクトをソースの場所で構成することで、ユーザーをリダイレクトすることもできます。Outlook 2013 は、302 リダイレクトと XML 応答内の redirectUrl タグの両方に従います。
すべての自動検出の応答用の XML ファイル には、Autodiscover.xml という名前を付ける必要があることに注意してください。
Common Settings Discover
前述の自動検出のセクションで説明した方法では Outlook 2013 でユーザー アカウントを自動的に構成するために必要な設定が見つからない場合は、共有名と既知のポートを使用することでサーバーを検出するフォールバック アルゴリズムが使用されます。
Outlook 2013 では、IMAP をサポートする Web メール アカウント (Google Gmail など) に対して、Web メール アカウントの自動構成はアカウントの種類を既定で IMAP に設定します。ユーザーが POP3 の設定を優先する場合は、[新しいアカウントの追加] ダイアログ ボックスの [サーバー設定を手動で構成する] オプションを選択することで、Outlook 2013 で決定されたプロトコルの設定を後から手動で調整できます。ユーザーがこれを簡単に選択できるようにするために、POP3 プロトコルと IMAP プロトコルの両方を提供するメール サービス プロバイダーはどちらのプロトコルにも同じサーバー名を使用するようにします。これにより、ユーザーは選択ボックスを IMAP から POP3 に変更するだけで済みます。
Outlook 2013 は、ユーザーのためにパフォーマンスを最大化して待機時間を短縮するように、さまざまな受信および送信サーバー設定を同時に試行します。次の表に、Outlook 2013 がユーザーのために構成しようとする設定を示します。最初に、暗号化されている設定が相互に排他的にすべて試行されます。その後で、暗号化されていない設定が試行されます (ユーザーが同意した場合)。
IMAP の設定
最初に、暗号化されている設定が試行されます。IMAP サーバーの場合、接続の順列は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA なし |
|
993 |
SSL |
SPA |
||
993 |
SSL |
SPA なし |
||
993 |
TLS |
SPA |
||
993 |
TLS |
SPA なし |
||
143 |
SSL |
SPA |
||
143 |
SSL |
SPA なし |
||
143 |
TLS |
SPA |
||
143 |
TLS |
SPA なし |
||
imap.domain |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA なし |
|
993 |
SSL |
SPA |
||
993 |
SSL |
SPA なし |
||
993 |
TLS |
SPA |
||
993 |
TLS |
SPA なし |
||
143 |
SSL |
SPA |
||
143 |
SSL |
SPA なし |
||
143 |
TLS |
SPA |
||
143 |
TLS |
SPA なし |
||
domain |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA |
email@domain |
993 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
993 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
143 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
143 |
TLS |
SPA なし |
|
993 |
SSL |
SPA |
||
993 |
SSL |
SPA なし |
||
993 |
TLS |
SPA |
||
993 |
TLS |
SPA なし |
||
143 |
SSL |
SPA |
||
143 |
SSL |
SPA なし |
||
143 |
TLS |
SPA |
||
143 |
TLS |
SPA なし |
次に、暗号化されていない接続の試行を続けるかどうかをユーザーに確認してから、暗号化されていない順列が試行されます。Outlook 2013 が構成を試行する、暗号化されていない IMAP 設定は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA なし |
|
143 |
解除 |
SPA |
||
143 |
解除 |
SPA なし |
||
imap.domain |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA なし |
|
143 |
解除 |
SPA |
||
143 |
解除 |
SPA なし |
||
domain |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA |
email@domain |
143 |
解除 |
SPA なし |
|
143 |
解除 |
SPA |
||
143 |
解除 |
SPA なし |
POP3 の設定
最初に、暗号化されている設定が試行されます。POP3 サーバーの場合、接続の順列は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA なし |
|
995 |
SSL |
SPA |
||
995 |
SSL |
SPA なし |
||
995 |
TLS |
SPA |
||
995 |
TLS |
SPA なし |
||
110 |
SSL |
SPA |
||
110 |
SSL |
SPA なし |
||
110 |
TLS |
SPA |
||
110 |
TLS |
SPA なし |
||
pop3.domain |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA なし |
|
995 |
SSL |
SPA |
||
995 |
SSL |
SPA なし |
||
995 |
TLS |
SPA |
||
995 |
TLS |
SPA なし |
||
110 |
SSL |
SPA |
||
110 |
SSL |
SPA なし |
||
110 |
TLS |
SPA |
||
110 |
TLS |
SPA なし |
||
pop.domain |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA なし |
|
995 |
SSL |
SPA |
||
995 |
SSL |
SPA なし |
||
995 |
TLS |
SPA |
||
995 |
TLS |
SPA なし |
||
110 |
SSL |
SPA |
||
110 |
SSL |
SPA なし |
||
110 |
TLS |
SPA |
||
110 |
TLS |
SPA なし |
||
domain |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA |
email@domain |
995 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
995 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
110 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
110 |
TLS |
SPA なし |
|
995 |
SSL |
SPA |
||
995 |
SSL |
SPA なし |
||
995 |
TLS |
SPA |
||
995 |
TLS |
SPA なし |
||
110 |
SSL |
SPA |
||
110 |
SSL |
SPA なし |
||
110 |
TLS |
SPA |
||
110 |
TLS |
SPA なし |
次に、暗号化されていない接続の試行を続けるかどうかをユーザーに確認してから、暗号化されていない順列が試行されます。Outlook 2013 が構成を試行する、暗号化されていない POP3 設定は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA なし |
|
110 |
解除 |
SPA |
||
110 |
解除 |
SPA なし |
||
pop3.domain |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA なし |
|
110 |
解除 |
SPA |
||
110 |
解除 |
SPA なし |
||
pop.domain |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA なし |
|
110 |
解除 |
SPA |
||
110 |
解除 |
SPA なし |
||
domain |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA |
email@domain |
110 |
解除 |
SPA なし |
|
110 |
解除 |
SPA |
||
110 |
解除 |
SPA なし |
SMTP の設定
最初に、暗号化されている設定が試行されます。SMTP サーバーの場合、接続の順列は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA なし |
|
587 |
SSL |
SPA |
||
587 |
SSL |
SPA なし |
||
587 |
TLS |
SPA |
||
587 |
TLS |
SPA なし |
||
25 |
SSL |
SPA |
||
25 |
SSL |
SPA なし |
||
25 |
TLS |
SPA |
||
25 |
TLS |
SPA なし |
||
匿名 |
587 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
587 |
TLS |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
TLS |
該当なし |
|
smtp.domain |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA なし |
|
587 |
SSL |
SPA |
||
587 |
SSL |
SPA なし |
||
587 |
TLS |
SPA |
||
587 |
TLS |
SPA なし |
||
25 |
SSL |
SPA |
||
25 |
SSL |
SPA なし |
||
25 |
TLS |
SPA |
||
25 |
TLS |
SPA なし |
||
匿名 |
587 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
587 |
TLS |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
TLS |
該当なし |
|
domain |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA |
email@domain |
587 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
587 |
TLS |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA |
|
email@domain |
25 |
SSL |
SPA なし |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA |
|
email@domain |
25 |
TLS |
SPA なし |
|
587 |
SSL |
SPA |
||
587 |
SSL |
SPA なし |
||
587 |
TLS |
SPA |
||
587 |
TLS |
SPA なし |
||
25 |
SSL |
SPA |
||
25 |
SSL |
SPA なし |
||
25 |
TLS |
SPA |
||
25 |
TLS |
SPA なし |
||
匿名 |
587 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
587 |
TLS |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
SSL |
該当なし |
|
匿名 |
25 |
TLS |
該当なし |
次に、暗号化されていない接続の試行を続けるかどうかをユーザーに確認してから、暗号化されていない順列が試行されます。Outlook 2013 が構成を試行する、暗号化されていない SMTP 設定は次に示す表のとおりになります。
サーバー | ユーザー名 | ポート | TLS/SSL | SPA |
---|---|---|---|---|
mail.domain |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA なし |
|
25 |
解除 |
SPA |
||
25 |
解除 |
SPA なし |
||
匿名 |
25 |
解除 |
該当なし |
|
smtp.domain |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA なし |
|
25 |
解除 |
SPA |
||
25 |
解除 |
SPA なし |
||
匿名 |
25 |
解除 |
該当なし |
|
domain |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA |
email@domain |
25 |
解除 |
SPA なし |
|
25 |
解除 |
SPA |
||
25 |
解除 |
SPA なし |
||
匿名 |
25 |
解除 |
該当なし |