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Lync Server 2013 管理パックのインストール

 

トピック最終更新日時: 2012-10-22

System Center Operations Manager には、Windows オペレーティング システムのごく一部のみを監視する機能があります。 ただし、管理パックをインストールすることで System Center Operations Manager の機能を拡張できます。これらの項目の監視方法やアラートのトリガーと報告方法など、System Center Operations Manager で監視できる項目を指示するソフトウェアを使用できます。 Microsoft Lync Server 2013 には、次の機能を提供する 2 つの System Center Operations Manager 管理パックが含まれています。

  • コンポーネントとユーザー管理パック (Microsoft.LS.2013.Monitoring.ComponentAndUser.mp) は、イベント ログに記録された Lync Server の問題、パフォーマンス カウンターによって登録された、または通話詳細レコード (CDR) または Quality of Experience (QoE) データベースに記録された Lync Server の問題を追跡します。 重大な問題の場合は、System Center Operations Manager を構成して、電子メール、インスタント メッセージ、またはショート メッセージ サービス (SMS) メッセージングを使用して管理者に直ちに通知することができます。 SMS は、あるモバイル デバイスから別のモバイル デバイスにテキスト メッセージを送信するために使用されるテクノロジです。

    注意

    Operations Manager 通知の構成の詳細については、TechNet ライブラリ https://go.microsoft.com/fwlink/p/?linkid=268785の通知の構成に関するページを参照してください。

  • アクティブ監視パック (Microsoft.LS.2013.Monitoring.ActiveMonitoring.mp) は、システムへのログオン、インスタント メッセージの交換、公衆交換電話ネットワーク (PSTN) 上の電話への通話など、Lync Server の主要コンポーネントを積極的にテストします。 これらのテストは、Lync Server 代理トランザクション コマンドレットを使用して行われます。 たとえば、 Test-CsIM コマンドレットは、テスト ユーザーのペア間のインスタント メッセージング会話をシミュレートするために使用されます。 このシミュレートされたメッセージング会話が失敗すると、アラートが生成されます。

Lync Server 2013 に含まれる 2 つの管理パックには、Microsoft Lync Server 2010 で使用される管理パックに対する多数の機能強化が含まれています。 たとえば、Lync Server 2013 コンポーネント管理パックは、Lync Server 自体の監視に限定されません。 コンポーネント管理パックは、Lync Server のイベント ログとパフォーマンス カウンターを監視するだけでなく、次のような重要な項目のパフォーマンスを追跡したり、アラートを発行したりすることもできます。

  • インターネット インフォメーション サービス (IIS) インターネット インフォメーション サービスがオフラインになると、アラートが発行されます。 Lync Server Web サービスは IIS に依存しているため、これは重要です。

  • プロセスの使用状況 システム リソース (使用可能なメモリなど) が不足し始める場合、アラートが発行されます。 これらのアラートは、Lync Server が高いシステム使用率に対して責任を負わない場合でも発行されます。

  • コンピューター障害イベント アラートは、サーバーの実行可能性を脅かすハードウェアまたはソフトウェアの問題が発生した場合に発行されます。 たとえば、ハード ディスクの障害が発生する危険性があるサーバーが表示された場合、Lync Server 管理者に通知されます。

新しい管理パックには、強化されたレポート機能も備えられます。 Lync Server 2013 の新しいレポートは次のとおりです。

  • エンド ツー エンドのシナリオ可用性レポート このレポートでは、登録やプレゼンスなどの主要な Lync Server サービスの可用性とアップタイムについて詳しく説明します。

  • 容量レポート このレポートでは、パフォーマンス カウンター情報を使用して、メモリの可用性やプロセッサ使用率などのシステム コンポーネントの傾向を示します。

  • コンポーネント レポート このレポートには、Lync Server コンポーネントでグループ化された上位のアラート ジェネレーターが一覧表示されます。

これらの事前設計されたレポートに加えて、Lync Server 2013 の管理パックでは、通話の信頼性 (通話の詳細記録によって測定されたメトリック) と QoE 状態 (エクスペリエンスの品質によって測定されたメトリック) の両方のアラートが自動的に報告されます。 通話の詳細記録を有効にしている場合は、System Center Operations Manager コンソールから次の手順を実行して、通話の信頼性アラートを確認できます。

  • [監視] を展開し、[Microsoft Lync Server 2013 Health] を展開し、[通話の信頼性とメディア品質] を展開して、[通話の信頼性] をクリックします。

Quality of Experience アラートを表示するには、System Center Operations Manager コンソールから次の手順を実行します。

  • [監視] を展開し、[Microsoft Lync Server 2013 Health] を展開し、[通話の信頼性とメディア品質] を展開して、[メディア品質] を展開します。

Lync Server 2013 の管理パックでは、Microsoft Lync Server 2010 で使用される一元的な検出メカニズムではなく、コンピューター レベルの検出が使用されるようになりました。 つまり、各 System Center エージェントは本質的に自分自身を検出し、その存在を中央管理サーバーに報告します。 コンピューター レベルの検出を使用すると、System Center インフラストラクチャの管理が簡略化され、さまざまなバージョンの Lync Server 管理パック (Lync Server 2010 の管理パックや Lync Server 2013 の管理パックなど) を共存させることができます。