Exchange 2007 SP1 クラスタ化メールボックス サーバーを Windows Server 2008 にインストールできない
適用先: Exchange Server 2007 SP1
トピックの最終更新日: 2008-12-11
ここでは、Exchange Server 2007 Service Pack 1 (SP1) クラスタ化メールボックス サーバー (CMS) を Windows Server 2008 にインストールできない問題のトラブルシューティング方法について説明します。
Setup.com /mode: install /role: Mailbox /NewCms /CmsName: <CmsName> /CmsIPAddress: <IP address> コマンドを実行したとき、コマンドが期待どおりに実行されないことがあります。また、次のイベントがシステム ログに記録されます。
ソース : Microsoft-Windows-FailoverClustering |
日付 :該当なし |
イベント ID : 1194 |
タスク カテゴリ :ネットワーク名リソース |
レベル :エラー |
キーワード : |
ユーザー : SYSTEM |
コンピュータ : Computer_Name |
説明 : |
クラスタ ネットワーク名リソース 'Network Name (com1)' は、ドメイン '<Domain_Name>' の関連付けられたコンピュータ オブジェクトを作成できませんでした。理由は次のとおりです:コンピュータ アカウントを作成できません。 関連するエラー コードのテキストは次のとおりです:アクセスは拒否されました。 ドメイン管理者と協力して、次のことを確認してください。 - クラスタ ID 'com1-C$' が、コンピュータ オブジェクトを作成できること。既定では、すべてのコンピュータ オブジェクトが 'Computers' コンテナ内に作成されます。この場所が変更されている場合はドメイン管理者にお問い合わせください。 - コンピュータ オブジェクトのクォータに達していないこと。 - 既存のコンピュータ オブジェクトがある場合は、[Active Directory ユーザーとコンピュータ] のツールを使用して、クラスタ ID 'com1-C$' がそのコンピュータ オブジェクトにフル コントロールのアクセス許可があることを確認してください。 |
この問題は、クラスタ名オブジェクト (CNO) が Active Directory ディレクトリ サービスに新しいコンピュータ アカウントを追加できない場合に発生します。Authenticated Users グループが [ワークステーションをドメインに追加する] セキュリティ ポリシー設定から削除された場合、クラスタ名オブジェクトは Active Directory に新しいコンピュータ アカウントを追加できません。クラスタ名オブジェクトは Authenticated Users グループに属し、このグループに適用されるアクセス許可を継承します。
この問題を解決するには、次の手順のいずれかを使用します。
- [ワークステーションをドメインに追加する] セキュリティ ポリシー設定にクラスタ名オブジェクトを追加し、もう一度セットアップを実行します。
- ドメイン コントローラの組織単位 (OU) で Exchange 委任ウィザードを使用し、ドメインにコンピュータを参加させる権限をクラスタ名オブジェクトに与えます。
- Active Directory にコンピュータ アカウントを事前設定し、[次のユーザーまたはグループを使うと、このコンピュータをドメインに参加させることができます] オプションにクラスタ名オブジェクトを追加します。
手順
[ワークステーションをドメインに追加する] セキュリティ ポリシー設定にクラスタ名オブジェクトを追加するには、次の操作を行います。
[スタート] ボタンをクリックし、[管理ツール] をポイントします。次に、[グループ ポリシーの管理] をクリックします。
[既定のドメイン コントローラ ポリシー] を右クリックし、[編集] をクリックします。
[コンピュータの構成]/[ポリシー]/[Windows の設定]/[セキュリティの設定]/[ローカル ポリシー] を展開し、[ユーザー権利の割り当て] をクリックします。
[ポリシー] 一覧で [ワークステーションをドメインに追加する] を右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[セキュリティ ポリシーの設定] タブで、[ユーザーまたはグループの追加] をクリックします。
[ユーザーとグループ名] ボックスに「Cluster Name Object」と入力し、[次へ] をクリックします。
[OK] をクリックしてグループ ポリシー管理エディタを閉じ、グループ ポリシー管理を閉じます。
次のコマンドを実行します。
Setup.com /mode: install /role: Mailbox /NewCms /CmsName: <CmsName> /CmsIPAddress: <IP address>
ドメイン コントローラ OU で委任ウィザードを使用し、ドメインにコンピュータを参加させる権限をクラスタ名オブジェクトに与えるには、次の操作を行います。
Active Directory ユーザーとコンピュータを起動します。
ドメイン名を右クリックし、[制御の委任] をクリックします。
[オブジェクト制御の委任ウィザードの開始] ページで [次へ] をクリックします。
[ユーザーまたはグループ] ページで、[追加] をクリックします。
[ユーザー、コンピュータ、またはグループの選択] ページで、[オブジェクトの種類] を選択します。
[オブジェクトの種類] ダイアログ ボックスで、[ビルトイン セキュリティ プリンシパル] チェック ボックスをオンにし、[コンピュータ] チェック ボックスをオンにします。
[グループ] チェック ボックスをオフし、[ユーザー] チェック ボックスをオフにし、[OK] をクリックします。
[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスで「Cluster_Name_Object_Name」と入力し、[名前の確認] をクリックし、[OK] をクリックします。
[ユーザーまたはグループ] ページで、[次へ] をクリックします。
[委任するタスク] ページで [コンピュータのドメインへの参加] チェック ボックスをオンにし、[次へ] をクリックします。
[完了] をクリックして Active Directory ユーザーとコンピュータを閉じます。
Active Directory にコンピュータ アカウントを事前設定し、[次のユーザーまたはグループを使うと、このコンピュータをドメインに参加させることができます。] オプションにクラスタ名オブジェクトを追加するには、次の操作を行います。
Active Directory ユーザーとコンピュータを起動します。
ドメイン名を右クリックし、[新規作成] をポイントし、[グループ] をクリックします。
[グループ名] ボックスにクラスタ グループの名前を入力し、[OK] をクリックします。
右側のウィンドウで、作成したグループを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[メンバ] タブで、[追加] をクリックします。
[オブジェクトの種類] をクリックし、[コンピュータ] チェック ボックスをオンにし、[OK] をクリックします。
[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスで「Cluster_Name_Object_Name」と入力し、[名前の確認] をクリックし、[OK] をクリックします。
ドメイン名を展開し、[コンピュータ] を右クリックし、[新規作成] をポイントし、[コンピュータ] をクリックします。
[コンピュータ名] ボックスに、クラスタ サーバーの名前を入力します。
[次のユーザーまたはグループを使うと、このコンピュータをドメインに参加させることができます。] オプションの下で、[変更] をクリックします。
[選択するオブジェクト名を入力してください] ボックスに、手順 3. で作成したクラスタ グループ名を入力し、[OK] をクリックします。
[OK] をクリックして Active Directory ユーザーとコンピュータを閉じます。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。