Get-StorageGroupCopyStatus (RTM)
適用先: Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2007-06-05
ここでは、Get-StorageGroupCopyStatus コマンドレットを使用して、ストレージ グループのクラスタ連続レプリケーション (CCR) コピーまたはローカル連続レプリケーション (LCR) コピーに関する現在のレプリケーションの状態情報を返す方法について説明します。
注 : |
---|
このコマンドレットは、パブリック フォルダのコピーには適用できません。 |
注 : |
---|
コマンドレットの基本的な構文には 5 つの出力フィールドがあります。使用可能なすべてのフィールドの完全な一覧を取得するには、コマンドレットを fl (formatted list: 書式設定された一覧) または ft (formatted table: 書式設定された表) のどちらかにパイプ出力して実行します。 |
構文
Get-StorageGroupCopyStatus [-Identity <StorageGroupIdParameter>] [-DomainController <Fqdn>]
Get-StorageGroupCopyStatus -Server <ServerIdParameter> [-DomainController <Fqdn>]
解説
Exchange 管理シェルを使用して CCR コピーまたは LCR コピーの完全な状態を表示するには、Get-StorageGroupCopyStatus コマンドレットを実行します。指定したオプションに応じて、コマンドレットは、特定のサーバー上の特定のコピーに関する情報か、またはサーバー上のすべてのコピーに関する情報を返します。
基本的なコマンドレット構文を次のコード例に示します。
Get-StorageGroupCopyStatus
この基本的な構文を使用すると、次のサンプル出力が表示されます。
Name | SummaryCopyStatus | CopyQueueLength | ReplayQueueLength | LastInspectedLogTime |
---|---|---|---|---|
StorageGroup1 |
Healthy |
0 |
0 |
6/14/2006 4:42:01 PM |
書式設定された一覧のオプションを指定したコマンドレットを次の例に示します。
Get-StorageGroupCopyStatus |fl
書式設定された一覧のオプションを使用すると、すべてのフィールドを含む完全なコピーの状態が出力されます。
- Identity:MBXNODE01\StorageGroup1
- StorageGroupName:StorageGroup1
- SummaryCopyStatus:Healthy
- Failed:False
- FailedMessage:
- Seeding:False
- Suspend:False
- SuspendComment:
- CopyQueueLength: 0
- ReplayQueueLength: 0
- LatestAvailableLogTime:6/14/2006 4:42:01 PM
- LastCopyNotificationedLogTime:6/14/2006 4:42:01 PM
- LastCopiedLogTime:6/14/2006 4:42:01 PM
- LastInspectedLogTime:6/14/2006 4:42:01 PM
- LastReplayedLogTime:6/14/2006 4:42:01 PM
- LastLogGenerated: 4
- LastLogCopyNotified: 4
- LastLogCopied: 4
- LastLogInspected: 4
- LastLogReplayed: 4
- LatestFullBackupTime:
- LatestIncrementalBackupTime:
- SnapshotBackup:
- IsValid:True
- ObjectState:Unchanged
次の表は、出力フィールドの種類とその説明を示しています。
フィールド名 | 説明 | 種類 |
---|---|---|
Identity |
ストレージ グループの識別情報です。 |
Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.StorageGroupIdParameter |
StorageGroupName |
ストレージ グループの名前です。 |
System.String |
SummaryCopyStatus |
コピーの一般状態の概要表現です。 |
値の列挙 : Disabled、Failed、Seeding、Copying、Stopped、および Healthy |
Failed |
ストレージ グループ コピーがログを正常にレプリケートおよび再生できる状態にあるかどうかを示すブール値です。 |
System.Boolean |
FailedMessage |
失敗した状態の設定をトリガした条件です。 |
System.String |
Seeding |
シード操作が現在進行中であるかどうかを示すブール値です。 |
System.Boolean |
[中断] |
コピーでレプリケーションが中断されているかどうかを示すブール値です。 |
System.Boolean |
SuspendComment |
ストレージ グループ コピーのレプリケーションが中断されたときに与えられる、管理者から提供されたコメントです。 |
System.String |
CopyQueueLength |
コピーに認識されていて、コピーにレプリケートする必要があるログの数です。 |
System.Long |
ReplayQueueLength |
コピーのデータベースに再生できるログの数です。 |
System.Long |
LatestAvailableLogTime |
アクティブなコンピュータによって生成された最終の使用可能なログに関連付けられている日時です。このログはコピーできます。 |
System.DateTime |
LastCopyNotificationedLogTime |
アクティブなストレージ グループによって生成された最終の新しいログに関連付けられていて、コピーから認識されている日時です。 |
System.DateTime |
LastCopiedLogTime |
正常にコピーされた最終のログの更新日時です。 |
System.DateTime |
LastInspectedLogTime |
コピーをホストしているノードによって正常に検証された最終のログの更新日時です。 |
System.DateTime |
LastReplayedLogTime |
コピーをホストしているノードによって正常に再生された最終のログの更新日時です。 |
System.DateTime |
LastLogGenerated |
アクティブ ノードで生成されたと認識されている最終のログのログ世代番号です。 |
System.Long |
LastLogCopied |
コピーにコピーされた最終のログのログ世代番号です。 |
System.Long |
LastLogNotified |
アクティブなノードによって生成され、コピーから認識されている最終のログのログ世代番号です。 |
System.Long |
LastLogInspected |
コピーによって検査された最終のログのログ世代番号です。 |
System.Long |
LastLogReplayed |
コピーによって再生された最終のログのログ世代番号です。 |
System.Long |
LatestFullBackupTime |
最終の完全バックアップの日時です。 |
System.DateTime |
LatestIncrementalBackupTime |
最終の増分バックアップの日時です。 |
System.DateTime |
SnapshotBackup |
前回行われた完全バックアップが従来のストリーミング バックアップかボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) のバックアップ スナップショットかを示すブール値です。 |
System.Boolean |
SummaryCopyStatus、Failed、CopyQueueLength、ReplayQueueLength、および LastInspectedLogTime の各フィールドの結果を調べると、コピーの状態をすばやく評価できます。これらのフィールドには、コピーが正常に動作しているかどうか、およびコピーがログのコピーおよび適用において相対的に新しいかどうかが表示されます。LastInspectedLogTime が最新の状態になっていない場合は、レプリケーション サービスが停止しているか、またはストレージ グループのトラフィック レートが低下している可能性があります。コピーの状態が異常な場合は、その原因を突き止めて問題を修正する必要があります。コピー キューの長さの値が 3 を超えている場合は、その原因を突き止めて問題を修正する必要があります。再生キューの長さの値が 20 を超えている場合は、その原因を突き止めて問題を修正する必要があります。
Get-StorageGroupCopyStatus コマンドレットを使用するには、使用するアカウントに次の権限が委任されている必要があります。
- Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカル Administrators グループ
Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
まれに、レプリケーションの状態によって、判断を誤りかねないような状況が生じることがあります。以下に、そのような状況を一覧で示します。
- アクティブでない (つまり、変更されていない) ストレージ グループが正常な状態ではない可能性があるときに、このストレージ グループが Healthy と報告されることがあります。この状況は、ログが再生されるまで、正常ではない状態にあることを検出できなかったために発生する場合があります。
- レプリケーションの初期化中は、レプリケーションの状態が再評価されているために正確でないことがあります。初期化が完了すると、状態は更新されます。
- データベースのマウントが解除されている場合は、LastLogGenerated フィールドの値が間違っている可能性があります。ただし、ストレージ グループ コピーのレプリケーションが行われている場合は、エンド ユーザーのコンテンツがあるログはすべてレプリケートされます。
- ログ ストリームの途中に足りないログが 1 つ以上ある場合、パッシブ コピーは引き続き回復を試みます。その際に、レプリケーションの状態は Failed と Healthy の間で切り替わります。再生とコピーのキューは拡大し続けます。
- ごくまれに、ログの検証が正常に行われても、再生に失敗することがあります。この場合、システムは回復を試みるときに、状態を Failed と Healthy の間で切り替えます。再生とコピーのキューは拡大し続けます。
パラメータ
パラメータ | 必須かどうか | 種類 | 説明 |
---|---|---|---|
Server |
必須 |
Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.ServerIdParameter |
Server パラメータは、指定されたサーバー上のすべてのストレージ グループ コピーに関する情報を返します。 |
DomainController |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Data.Fqdn |
ドメイン コントローラの完全修飾ドメイン名 (FQDN) を指定するには、コマンドに DomainController パラメータを含めます。 |
Identity |
省略可能 |
Microsoft.Exchange.Configuration.Tasks.StorageGroupIdParameter |
Identity パラメータには、次のいずれかの値を指定します。
|
エラー
エラー |
説明 |
|
このエラーは、指定したオブジェクトが存在しないか、またはそのオブジェクトが参照先のドメイン コントローラにレプリケートされていない場合に発生します。 |
例
1 番目のコード例は、ストレージ グループ名があいまいでない場合の Get-StorageGroupCopyStatus コマンドを示しています。
2 番目のコード例は、サーバー MBX 上のコピーの状態 SG1 を取得する方法を示しています。
3 番目のコード例は、サーバー MBX のすべてのストレージ グループの状態を取得する方法を示しています。
4 番目のコード例は、ローカル サーバーのすべてのコピーのコピー情報を生成しています。パッシブ ノード上では、関連するアクティブなストレージ グループ コピーのすべてのコピーの情報が返されます。
Get-StorageGroupCopyStatus -Identity Storage_Group_1
Get-StorageGroupCopyStatus -Identity:MBX\SG1
Get-StorageGroupCopyStatus -Server:MBX
Get-StorageGroupCopyStatus
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。