メールボックス サイズ制限が妥当な期間内に適用されない
トピックの最終更新日: 2007-09-20
ここでは、メールボックス サイズ制限が構成変更後すぐに有効にならない理由について説明します。
メールボックスのメールボックス サイズ制限を構成した後も、そのメールボックスのユーザーはメッセージの送受信を続けることができます。これにより、その構成したメールボックス サイズを超えてしまうことがあります。構成された制限は、一定期間後に適用されますが、すぐには有効になりません。Microsoft Exchange Information Store サービスを再起動すると、構成した制限が直ちに有効になります。
解決方法
この問題は、Microsoft Exchange Information Store サービスが、キャッシュされたメールボックス構成を使用してメールボックス サイズ制限を適用するために発生します。構成の変更は、キャッシュが更新されるまで有効になりません。キャッシュされたメールボックスの既定の更新間隔は 2 時間です。
この問題を解決するには、レジストリで Reread Logon Quotas Interval 値を変更し、Microsoft Exchange Information Store ストアのメールボックス情報キャッシュの更新間隔を変更します。Reread Logon Quotas Interval 値は、ディレクトリ サービス アクセス (DSAccess) キャッシュとメールボックス情報キャッシュによって異なります。したがって、CacheTTLUser 値と Mailbox Cache Age Limit 値も構成する必要があります。
レジストリに対して誤った編集を行うと、重大な問題が発生する可能性があり、オペレーティング システムの再インストールが必要になる場合があります。 誤ったレジストリ編集に起因する問題は、解決できない場合もあります。 レジストリを編集する前に、重要なデータをバックアップしてください。
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キャッシュの更新間隔を非常に低い値に設定すると、Exchange サーバーのパフォーマンスに影響する場合があります。メールボックス情報の更新の値は 20 分にすることをお勧めします。 |
開始する前に
この手順を実行するには、使用するアカウントに以下が委任されている必要があります。
- Exchange サーバー管理者の役割および対象サーバーのローカルの Administrators グループ
Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
手順
レジストリ エディタを使用して、Microsoft Exchange Information Store サービスでのメールボックス情報キャッシュの更新間隔を構成するには、次の操作を行います。
レジストリ エディタを起動し、Microsoft Exchange Information Store サービスを構成するサーバーのレジストリに接続します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MSExchangeIS\ParametersSystem キーを見つけます。
メールボックス サイズ制限の情報を更新する間隔を構成するには、次の操作を行います。
- [ParametersSystem] を右クリックし、[新規] を選択します。次に、[DWORD 値] を選択します。
- 新しい DWORD 値に Reread Logon Quotas Interval という名前を付けます。
- [Reread Logon Quotas Interval] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [表記] オプションで、[10 進] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、メールボックス情報キャッシュの更新間隔を秒単位で指定する正の整数を入力し、[OK] をクリックします。既定値は 2 時間 (7,200 秒) です。推奨値は 20 分 (1,200 秒) です。
メールボックス情報キャッシュの有効期限の値を変更するには、次の操作を行います。
- [ParametersSystem] を右クリックし、[新規] を選択します。次に、[DWORD 値] を選択します。
- 新しい DWORD 値に Mailbox Cache Age Limit という名前を付けます。
- [Mailbox Cache Age Limit] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [表記] オプションで、[10 進] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、メールボックス情報キャッシュの有効期限を分単位で指定する正の整数を入力し、[OK] をクリックします。既定値は 2 時間 (120 分) です。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\MSExchange ADAccess\Instance0 キーを見つけます。このレジストリ キーが存在しない場合、次の手順を使用して作成します。
- [MSExchange ADAccess] を右クリックし、[新規] を選択します。次に、[キー] を選択します。
- 新しいキーに Instance0 という名前を付けます。
DSAccess キャッシュの更新間隔を構成するには、次の操作を行います。
- [Instance0] を右クリックし、[新規] を選択します。次に、[DWORD 値] を選択します。
- 新しい DWORD 値に CacheTTLUser という名前を付けます。
- [CacheTTLUser] を右クリックし、[修正] をクリックします。
- [表記] オプションで、[10 進] をクリックします。
- [値のデータ] ボックスで、ユーザー データ オブジェクトのキャッシュ有効期限の間隔を秒単位で指定する正の整数を入力します。既定値は 5 分 (300 秒) です。
重要 :
この値を小さくすると、Exchange Server が Active Directory ディレクトリ サービス参照をより多く実行することになるため、パフォーマンスに影響があります。
レジストリ エディタを終了します。
Microsoft Exchange Information Store サービスを再起動します。
詳細情報
Exchange 2007 におけるメッセージ サイズ制限の管理の詳細については、「メッセージ サイズの制限の管理」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。