クライアント アプリケーションの言語サポート
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2008-06-18
ローカライズとは、ドキュメントや製品を母国以外のロケールで使用できるように適合させるプロセスです。ローカライズされて多数の言語をサポートする Microsoft Exchange Server 2007 クライアント アプリケーションまたは機能には、ユニファイド メッセージング、Office Outlook Web Access、および Outlook の 3 つがあります。ここでは、これらのクライアント機能の言語サポートについて説明します。
ユニファイド メッセージング
ユニファイド メッセージング (UM) は、Exchange 2007 の新機能の 1 つです。ユニファイド メッセージングでは、ユーザーはボイスおよび FAX メッセージを受信トレイで受信したり、Outlook Voice Access を使用して電話から Exchange 2007 メールボックスにアクセスしたりできます。電話から Outlook Voice Access を使用すると、ユーザーはタッチトーン (DTMF とも呼ばれる) または音声認識を使用してシステムを操作できます。
ユニファイド メッセージングでは、Microsoft Speech Server サービスを通じて機能が提供される音声合成 (TTS) エンジンと自動音声認識 (ASR) を利用します。TTS エンジンと、ユニファイド メッセージング用言語の録音されたプロンプトは、"言語パック" としてパッケージされます。ユニファイド メッセージング言語パックは、16 か国語で提供され、16 個すべての言語パックが製品 DVD に入っています。ただし、すべての UM 言語パックに ASR のサポートが含まれるとは限りません。
既定では、Exchange Server 2007 ユニファイド メッセージングには英語 (米国) 用の自動音声認識サポートのみ含まれています。Exchange 2007 のリリース後、UM 言語パックに他の言語の ASR サポートが追加される予定です。適切な言語パックをダウンロードしてインストールし、英語 (米国) 以外の ASR サポートを含む言語パックをインストールした後は、音声対応の入力を使用することで、インストールした言語を使用してユニファイド メッセージング システムを操作できます。ユニファイド メッセージングでサポートされる言語の詳細については、「Exchange 2007 の言語サポート」を参照してください。
既定では、英語 (米国) 版の Exchange 2007 またはローカライズ版の Exchange 2007 のいずれをインストールしても、英語 (米国) がインストールされます。これは、コンピュータからユニファイド メッセージング サーバーの役割を削除しない限り削除できません。ただし、ユニファイド メッセージング用の他の言語パックは、Setup.com /AddUMLanguagePack または Setup.com /RemoveUMLanguagePack コマンドを使用して追加または削除できます。ユニファイド メッセージング サーバーに対して言語パックの追加または削除を行うことができる Exchange 管理シェル コマンドレットはありません。
ユニファイド メッセージング サーバーや UM ダイヤル プランに対して言語の追加および削除を行う方法の詳細については、「ユニファイド メッセージング言語をユニファイド メッセージング サーバーに追加する方法」または「ユニファイド メッセージング サーバーからユニファイド メッセージング言語パックを削除する方法」を参照してください。
注意 : |
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.msi ファイルを使用して、ユニファイド メッセージング言語パックをインストールすることはできません。 |
Outlook Web Access
Exchange 2007 Outlook Web Access は、以前のバージョンの Microsoft Exchange よりもはるかに多くの言語で提供されています。Exchange 2007 Outlook Web Access ユーザー インターフェイスは 47 か国語で使用できます。
Outlook Web Access でサポートされる言語の詳細については、「Exchange 2007 の言語サポート」を参照してください。
Outlook Web Access と .NET Framework
Outlook Web Access に新しい言語を追加するには、クライアント コンピュータに Microsoft .NET Framework の Version 2.0 がインストールされている必要があります。Exchange 2007 の言語サポート に表示されるすべての Outlook Web Access 言語は, .NET Framework 2.0 を通じてサポートされます。
Outlook Web Access クライアントのユーザー インターフェイスのテキストはサーバーで生成されるため、Exchange 2007 サーバーには 47 か国語のすべての Outlook Web Access クライアント言語をサポートするように .NET Framework 2.0 がインストールされている必要があります。
注 : |
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Exchange Server 2007 をインストールするには .NET Framework 2.0 が必要です。 |
言語とロケール
ユーザーが Outlook Web Access に最初にログオンすると言語の選択が求められますが、ユーザーのインターネット ブラウザのロケール設定は、特定の言語を使用するように設定することもできます。たとえば、ユーザーのロケール設定が "es-MX (スペイン語 - メキシコ)" である場合、Exchange Server 2007 では、スペインなど、スペイン語が使用される特定のカルチャとは関連しないスペイン語版が選択されます。また、他のカルチャ固有ロケールでも該当する中立的な言語版が使用され、ユーザー インターフェイスはその言語で表示されます。ただし、Exchange 2007 には、中国語 (香港)、ポルトガル語 (ブラジル)、およびセルビア語 (ラテン) の 3 つのカルチャ固有言語が含まれています。
Outlook Web Access での多言語サポート
Outlook Web Access では、ユーザーはユーザー インターフェイス (UI) と対話するために使用する言語を選択できます。ユーザーが選択する言語によって、ロケール設定が決まります。Outlook Web Access では、アドレス帳などの Active Directory 検索結果を並べ替えるために同じ言語を使用します。Outlook Web Access クライアントと Windows Server 2003 に基づいているドメイン コントローラのロケール設定が同じでないと、アドレス帳機能は機能しません。アドレス帳機能が壊れている場合に Outlook Web Access の Exchange 2007 バージョンで複数の言語をサポートする方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 919166「アドレス帳関数同じロケールが設定していることが Exchange OWA クライアントと Windows Server 2003-based ドメイン コントローラにないとき、Exchange 2007 が切断されます。」を参照してください。
Outlook Web Access スペル チェック
Exchange 2007 Outlook Web Access では、16 か国語のスペルをチェックできます。Exchange 2007 Outlook Web Access では、Microsoft Office と同じスペル チェック エンジンを使用します。ただし、Microsoft Office に付属するスペル チェック エンジンは、サーバーのマルチスレッド プロセシング環境で使用できるようにカスタマイズされています。Exchange 2007 Outlook Web Access のスペル チェックで使用できる言語は、Microsoft Exchange Server 2003 Service Pack 2 に付属するバージョンの Outlook Web Access でサポートされるスペル チェック言語と同じです。
Outlook クライアント アクセス
Exchange 2007 では、Microsoft Outlook ユーザーが Microsoft Exchange メールボックスにアクセスするのに使用できる言語の数が 49 か国語に増えています。ユーザーが Outlook や他のクライアント アプリケーションを使用してメールボックスにアクセスし、ユーザーが指定した言語がクライアント アプリケーションと Exchange 2007 の両方でサポートされている場合、ユーザーにはメッセージと Exchange で生成されたメールボックス コンポーネント (受信トレイなど) のすべてが、完全にローカライズされたユーザー インターフェイスで表示されます。ユーザーが電子メール クライアント アプリケーションを使用して Exchange 2007 メールボックスにアクセスし、そのクライアント アプリケーションに言語サポートが含まれている場合、ユーザーには選択された言語でユーザー インターフェイスが表示されます。
Office Outlook 2007 クライアントでサポートされる言語の詳細については、「Exchange 2007 の言語サポート」を参照してください。
Outlook での多言語サポート
Exchange 2007 と Windows Server 2003 のドメイン コントローラおよびグローバル カタログ サーバーによる、Outlook の多言語サポートを有効にするために従う必要のある手順がいくつかあります。Exchange 2007 と Windows Server 2003 ドメイン コントローラによる Outlook クライアントの多言語サポートを有効にするには、次の作業を行います。
- Active Directory グローバル カタログ サーバー上、および Outlook クライアント コンピュータが含まれている各サイト内の Exchange 2007 サーバー上に、サポートする各 Outlook クライアント言語の言語グループをインストールします。言語グループは、各言語のグループのシステムにより必要とされるすべてのキーボード レイアウト、IME (入力方式エディタ)、TrueType フォント、フォント リンク、言語パック、ビットマップ フォント、およびコード ページ変換テーブルを提供する類似した言語の集合またはグループです。特定の言語グループに含まれる言語の詳細については、「Configuring and Using International Features of Windows」(英語) を参照してください。
- 適切なレジストリ キーを追加して、インターナショナル ソートを有効にします。レジストリ キーを追加してインターナショナル ソートを有効にする方法の詳細については、マイクロソフト サポート技術情報の記事 325622「[XGEN] Exchange 2000 での多国語サポートの計画と構成」を参照してください。
注 : |
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既定では、英語以外の Windows Server 2003 Active Directory ドメイン コントローラでは英語のインデックスは作成されません。また、既定では、Exchange 2007 内で英語以外のクエリが完了し、言語がサポートされていないかインストールされていない場合、Exchange 2007 はフォールバックし、英語が使用されます。 |
詳細情報
Exchange 2007 のシステム管理者が使用できる言語サポートの詳細については、「管理環境の言語サポート」を参照してください。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。