ファイル共有監視を構成する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2008-03-21
ここでは、クラスタ連続レプリケーション (CCR) のファイル共有監視付きのマジョリティ ノード セット (MNS) クォーラムを有効にして構成する方法について説明します。また、ファイル共有監視で使用されるファイル共有のアクセス許可を作成して割り当てる方法についても説明します。
注 : |
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ファイル共有監視の構成は、クラスタにあるノードの数が 2 から 3 に、または 2 から 1 に変化すると無視されます。クラスタが 1 つのノードに戻ると、手順を繰り返す必要があります。 |
ファイル共有名はマジョリティ ノード セット リソースのプロパティに格納されます。既定の名前は、Majority Node Set です。ただし、この名前は変更できます。
開始する前に
ファイル共有監視用のファイル共有は、Windows Server オペレーティング システムを実行している任意のコンピュータでホストできます。ただし、クラスタ ノードを含む Active Directory ディレクトリ サービス サイトでは、ハブ トランスポート サーバーを使用してホストすることをお勧めします。これにより Exchange 管理者は、共有 (および共有をホストするサーバー) を完全にコントロールできます。
ファイル共有監視付きの MNS クォーラムを使用すると、2 台のクラスタ化されたコンピュータのみを展開して、CCR ペアをサポートし、完全な冗長性を持たせることが可能になります。これらの手順は、クラスタに 2 番目のノードが追加された後、クラスタ化メールボックス サーバーがインストールされる前に実行する必要があります。
以下の手順を実行するには、使用するアカウントにローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。Microsoft Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
以下の手順があります。
- <ShareUNCPath> は、ファイル共有の UNC パスを示します (例 : \\E2K7HUB1\MNS_FSW_E2K7CCR)。
- <CMS 名> は、クラスタ化メールボックス サーバーの名前を示します (例 : E2K7CCR)。
- <Directory> は、共有されているディレクトリへの完全パスを示します (例 : C:\MNS_FSW_DIR_E2K7CCR)。
- <CSA> は、クラスタ サービス アカウントです。
- <ClusterName> は、クラスタそのものの名前です (例 : EXCLUS1)。
上記のパラメータをコマンドで指定するときには、<> の文字を含めないでください (たとえば、<EXCLUS1> ではなく、EXCLUS1 を使用します)。
手順
ファイル共有監視のファイル共有を作成してセキュリティで保護するには、次の操作を行います。
次のコマンドをコマンド プロンプトで実行して、共有に使用されるディレクトリを作成します。
mkdir <Directory>
注 : 次の名前付け規則をディレクトリ名に使用することをお勧めします。"MNS_FSW_DIR_<CMS 名>" 次のコマンドを実行して、共有を作成します。
net share <shareName>=<Directory> /GRANT:<CSA>,FULL
注 : 次の名前付け規則を共有名に使用することをお勧めします。"MNS_FSW_<CMS 名>" 次のコマンドを実行して、共有にアクセス許可を割り当てます。
cacls <Directory> /G BUILTIN\Administrators:F <CSA>:F
クラスタ サービス アカウントを使用してログオンしている場合は、最初のクラスタ ノードから共有にアクセスできることを確認します。Windows エクスプローラまたは別のアプリケーションを使用して、ファイル共有を開くことで共有を利用できることを確認します。クラスタ サービス アカウント以外のアカウントを使用すると、アクセス拒否メッセージが表示されます。
MNS クォーラムを構成してファイル共有監視を使用するには、次の操作を行います。
プロパティを設定するために、コマンド プロンプトから次のコマンドを実行します。
Cluster <ClusterName> res "Majority Node Set" /priv MNSFileShare=<ShareUNCPath>
手順 1. で実行されたコマンドが完了すると、警告メッセージが生成されます。このメッセージは、変更を有効にするためにリソースを再起動する必要があることを示します。手順 1. のコマンドで生成される出力例を次に示します。
Cluster <ClusterName> res "Majority Node Set" /priv MNSFileShare=<ShareUNCPath>
システム警告 5024 (0x000013a0).
プロパティは格納されましたが、変更の一部は次にそのリソースがオンラインになるまで有効になりません。
注 : 共有が使用できないか、アクセスできない場合は、アクセス拒否エラーが生成される可能性があります。 注 : アクセス許可によっては、クラスタ サービス アカウントを使用して、セッションから共有にアクセスする必要がある場合があります。アクセスのテストはクラスタ サービスによって実行されます。クラスタ サービスは、適切なアクセス許可の設定を使用して共有にアクセスできます。 次のコマンドを実行して、リソースを再起動して変更を実装します。
Cluster <ClusterName> group "Cluster Group" /move
前のコマンドの出力は次のようになります。
Moving resource group 'Cluster Group'
グループ ノード 状態
クラスタ グループ <ノード名> オンライン
手順 3. のコマンドを繰り返して、構成を完了します。
ファイル共有プロパティの値を確認するには、次のコマンドを実行します。
Cluster <ClusterName> res "Majority Node Set" /priv
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。