クラスタ化メールボックス サーバーの委任セットアップを実行する方法
適用先: Exchange Server 2007 SP3, Exchange Server 2007 SP2, Exchange Server 2007 SP1, Exchange Server 2007
トピックの最終更新日: 2008-11-19
ここでは、クラスタ化メールボックス サーバーをインストールするためのアクセス許可を下位管理者または下位管理者のグループに委任する方法について説明します。また、以下のようなさまざまな環境で委任セットアップ プロセスを実行する方法についても説明します。
- Windows Server 2003 上のクラスタ連続レプリケーション (CCR)
- Windows Server 2008 上の CCR
- Windows Server 2003 上のシングル コピー クラスタ (SCC)
- Windows Server 2008 上の SCC
クラスタ化メールボックス サーバーの委任セットアップを実行するには、以下の一般的な作業が必要です。
- クラスタの形成。
- クラスタ化メールボックス サーバーのコンピュータ オブジェクトの作成。
- 委任の準備の実行。単一アカウント用またはセキュリティ グループ用のクラスタ化メールボックス サーバーを準備できます。準備の手順では、クラスタのノードの一時的なサーバー オブジェクトを作成します。メールボックス サーバーの役割がクラスタ内の最初のパッシブ ノードにインストールされると、一時的なサーバー オブジェクトは自動的に削除されます。
- クラスタ化メールボックス サーバーのインストール。
手順 1.、2.、および 4. は、代理の管理者が実行します。手順 3. は、管理者が実行します。
開始する前に
クラスタを形成するには、使用するアカウントに、各ノードのローカルの Administrators グループのメンバシップが委任されている必要があります。
クラスタ化メールボックス サーバーのコンピュータ オブジェクトを作成し、セットアップを委任するには、使用するアカウントに Exchange 組織管理者の役割が委任されている必要があります。
Exchange Server 2007 を管理するために必要なアクセス許可、役割の委任、および権限の詳細については、「アクセス許可に関する考慮事項」を参照してください。
手順
クラスタを形成するには、次の操作を行います。
以下のトピックで説明されている手順に従って、クラスタを形成します。
Windows Server 2003 でクラスタ アドミニストレータを使用してクラスタ化メールボックス サーバーのコンピュータ オブジェクトを作成するには、次の操作を行います。
クラスタ アドミニストレータを開き、クラスタに接続します。
クラスタ名を右クリックし、[新規作成] をポイントし、[グループ] をクリックします。
グループの新規作成ウィザードが表示されます。[名前] ボックスに、インストールするクラスタ化メールボックス サーバーの名前を入力します。必要に応じて、[説明] ボックスに説明を入力します。続行するには、[次へ] をクリックします。
[優先所有者] ページが表示されます。[利用可能なノード] ボックスの一覧で、クラスタ化メールボックス サーバーをホストするすべてのノードを選択し、[追加] をクリックします。選択したノードは [優先所有者] の一覧に表示されます。[終了] をクリックして続行し、作成確認ダイアログ ボックスの内容を確認して [OK] をクリックします。
新しく作成したグループを右クリックし、[新規作成] をポイントし、[リソース] をクリックします。
新しいリソース ウィザードが表示されます。[名前] ボックスに、IP アドレス (<CMS 名>) を入力します。ここで、<CMS 名> はクラスタ化メールボックス サーバーの名前です。必要に応じて、[説明] ボックスに説明を入力します。[リソースの種類] ボックスの一覧で [IP アドレス] を選択します。続行するには、[次へ] をクリックします。
[実行可能な所有者] ページが表示されます。適切なノードが選択されていることを確認し、[次へ] をクリックして続行します。
[依存関係] ページが表示されます。依存関係がないことを確認し、[次へ] をクリックして続行します。
[TCP/IP アドレス パラメータ] ページが表示されます。クラスタ化メールボックス サーバーに割り当てられる静的 IP アドレスとサブネット マスクを入力します。[ネットワーク] ボックスの一覧で [パブリック] が選択され、[このアドレスに対して NetBIOS を有効にする] が選択されていることを確認します。[終了] をクリックして続行し、作成確認ダイアログ ボックスの内容を確認して [OK] をクリックします。
新しく作成したグループを右クリックし、[新規作成] をポイントし、[リソース] をクリックします。
新しいリソース ウィザードが表示されます。[名前] ボックスに、ネットワーク名 (<CMS 名>) を入力します。ここで、<CMS 名> はクラスタ化メールボックス サーバーの名前です。必要に応じて、[説明] ボックスに説明を入力します。[リソースの種類] ボックスの一覧で [ネットワーク名] を選択します。続行するには、[次へ] をクリックします。
[実行可能な所有者] ページが表示されます。適切なノードが選択されていることを確認し、[次へ] をクリックして続行します。
[依存関係] ページが表示されます。[利用できるリソース] ボックスの一覧から [IP アドレス (<CMS 名>)] を選択し、[追加] をクリックして [リソースの依存関係] ボックスの一覧に追加します。続行するには、[次へ] をクリックします。
[ネットワーク名パラメータ] ページが表示されます。[名前] ボックスに、クラスタ化メールボックス サーバーのネットワーク名を入力します。[DNS 登録の成功を必要とする] チェック ボックスと [Kerberos 認証を有効にする] チェック ボックスが両方ともオンになっていることを確認します。[終了] をクリックして続行し、作成確認ダイアログ ボックスの内容を確認して [OK] をクリックします。
新しく作成したグループを右クリックし、[オンラインにする] をクリックします。
Windows Server 2008 でフェールオーバー クラスタ管理ツールを使用してクラスタ化メールボックス サーバーのコンピュータ オブジェクトを作成するには、次の操作を行います。
フェールオーバー クラスタ管理ツールを開き、クラスタに接続します。
クラスタ名を右クリックし、[サービスまたはアプリケーションの構成] を選択します。[高可用性ウィザード] が表示されます。
[開始する前に] ページが表示されたら、[次へ] をクリックします。
[サービスまたはアプリケーションの選択] ページで [その他のサーバー] を選択し、[次へ] をクリックします。
[クライアント アクセス ポイント] ページの [名前] ボックスに、インストールするクラスタ化メールボックス サーバーの名前を入力します。[アドレス] ボックスに、インストールするクラスタ化メールボックス サーバーの IP アドレスを入力します。
[記憶域の選択] ページでは記憶域を選択せずに [次へ] のみをクリックします。
[リソースの種類の選択] ページではリソースを選択せずに [次へ] のみをクリックします。
[確認] ページで、構成設定を確認します。ネットワーク名リソースと IP アドレス リソースのみが含まれています。設定が正しくない場合、[前へ] を 1 回または複数回クリックして訂正を行います。設定が正しければ、[次へ] をクリックします。
[概要] ページで、操作の結果を確認します。[終了] をクリックし、[高可用性ウィザード] を閉じます。
Exchange セットアップ プログラムを使用してクラスタ化メールボックス サーバーを準備するには、次の操作を行います。
次のコマンドを実行して、クラスタ化メールボックス サーバーを準備します。
Setup /NewProvisionedServer:<CMSName> /ServerAdmin:<Account or Group>
クラスタ内の各ノードで次のコマンドを実行して、クラスタ内の各ノードを準備します。
Setup /NewProvisionedServer:<Node Name> /ServerAdmin:<Account or Group>
たとえば、Contoso ドメイン内のグループのインストーラ用に EXSCC1 という名前のクラスタ化メールボックス サーバーを準備するには、次のコマンドを実行します。
Setup /NewProvisionedServer:EXSCC1 /ServerAdmin:Contoso\Installers
Contoso ドメイン内のグループのインストーラ用に NODE1 という名前のノードを準備するには、次のコマンドを実行します。
Setup /NewProvisionedServer:NODE1 /ServerAdmin:Contoso\Installers
クラスタ化メールボックス サーバーをインストールするには、次の操作を行います。
この後、下位の管理者は、以下のトピックで説明されている手順に従って、クラスタ化メールボックス サーバーをインストールする必要があります。
参照している情報が最新であることを確認したり、他の Exchange Server 2007 ドキュメントを見つけたりするには、Exchange Server TechCenter を参照してください。