HTML エディター フィールド コントロールをカスタマイズする
最終更新日: 2010年9月27日
適用対象: SharePoint Server 2010
この記事の内容
制約
定義済みの表形式
スペル チェック
HTML エディター フィールド コントロールを使用して、HTML コンテンツを発行ページに挿入することができます。発行用 HTML の列の種類を含むページ テンプレートにも HTML エディター フィールド コントロールが含まれています。このエディターは、ページのコンテンツに挿入するドキュメントとイメージを選択するための、カスタマイズされたスタイル、制約の編集、再利用可能なコンテンツのサポート、スペル チェック、資産の選択の使用などの特殊な機能を備えています。このトピックでは、HTML エディター フィールド コントロールの機能と属性の一部を変更する方法について説明します。
制約
ページ レイアウトのコンテンツ タイプがページ コンテンツ列をサポートする場合、以下のマークアップを使用して、ページ レイアウトにリッチ HTML フィールド コントロールを追加できます。
<PublishingWebControls:RichHtmlField id="ArticleAbstract" FieldName="ArticleAbstract"
AllowExternalUrls="false"
AllowFonts="true"
AllowReusableContent="false"
AllowHeadings="false"
AllowHyperlinks="false"
AllowImages="false"
AllowLists="false"
AllowTables="false"
AllowTextMarkup="false"
AllowHTMLSourceEditing="false"
DisalbeBasicFormattingButtons="false"
runat="server"/>
上記の例では、RichHTMLField は豊富な HTML 編集機能を提供するフィールド コントロールの名前です。AllowFonts、 AllowTables などの属性はフィールド上の制限を指定します。
HTML フィールド コントロールではフォント タグを使用できますが、このコントロールでは、現在のサイト コレクションの外部にある URL、集中管理されたリストに保存されている再利用可能なコンテンツ、標準 HTML 見出しタグ、ハイパーリンク、イメージ、番号付きまたは記号付きリスト、表、テキスト マークアップは使用できません。
表 1. HTML エディター フィールド コントロール プロパティ
属性 |
説明 |
---|---|
AllowExternalUrls |
現在のサイト コレクションの内部にある URL だけが、リンクまたはイメージを参照するために使用できます。 |
AllowFonts |
フォント タグをコンテンツに含めることができます。 |
AllowHtmlSourceEditing |
HTML エディターは、HTML を直接編集できるモードに切り替えることができます。 |
AllowReusableContent |
集中管理されたリストに保存されている再利用可能なコンテンツのフラグメントをコンテンツに含めることができます。 |
AllowHeadings |
HTML 見出しタグ (H1、H2 など) をコンテンツに含めることができます。 |
AllowTextMarkup |
太字、斜体、下線付きテキストをコンテンツに含めることができます。 |
AllowImages |
イメージをコンテンツに含めることができます。 |
AllowLists |
番号付きまたは記号付きリストをコンテンツに含めることができます。 |
AllowTables |
<table>、<tr>、<td> などの表関連タグをコンテンツに含めることができます。 |
AllowHyperlinks |
他の URL へのリンクをコンテンツに含めることができます。 |
AllowHtmlSourceEditing |
false に設定すると、HTML エディターは HTML ソース編集モードに切り替えることができなくなります。 |
AllowHyperlinks |
HTML へのハイパーリンクの追加を許可する制約を取得または設定します。 このフラグを false に設定した場合、<A> タグ、<AREA> タグ、および <MAP> タグが HTML から削除されます。既定は、true です。このプロパティでは、編集ユーザー インターフェイス (UI) でこれらの操作を有効にするかどうかも指定します。 |
AllowImageFormatting |
イメージの書式項目を取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowImagePositioning |
イメージの位置を取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowImageStyles |
[表のスタイル] メニューが有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowInsert |
[挿入] オプションが表示されるかどうかを取得または設定します。この制約でメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowLists |
リスト タグを HTML に追加できる制約を取得または設定します。このフラグを false に設定している場合、<LI> タグ、<OL> タグ、<UL> タグ、<DD> タグ、<DL> タグ、<DT> タグ、および <MENU> タグが HTML から削除されます。既定は true です。編集 UI でこれらの操作を有効にするかどうかも指定します。 |
AllowParagraphFormatting |
段落の書式項目が有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowStandardFonts |
標準フォントが有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowStyles |
[スタイル] メニューが有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowTables |
このフィールドを編集するときに表を追加できる制約を取得または設定します。 |
AllowTableStyles |
[表のスタイル] メニューが有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
AllowTextMarkup |
このフィールドを編集するときにテキスト マークアップを追加できる制約を取得または設定します。 |
AllowThemeFonts |
テーマのフォントが有効になっているかどうかを取得または設定します。この制限はメニューのみを無効にし、コンテンツに対しては制限を加えません。 |
定義済みの表形式
HTML エディターには定義済みの表形式が用意されていますが、個別のページのスタイルに合わせてカスタマイズできます。各表形式は、個別の表タグのカスケード スタイル シート (CSS) クラスのコレクションです。最初と最後の行、奇数または偶数の行、最初と最後の列などのスタイルを定義できます。
HTML エディターは、ページ上で参照されたスタイル シートから特定のスタイルを動的に適用し、表の書式設定時にユーザーが利用できるようにします。表の書式設定時に利用できるカスタム スタイルでは、関連するクラス名は PREFIXTableXXX-NNN の形式に従う必要があります。
PREFIX は既定では ms-rte ですが、RichHTML フィールド コントロールのコントロール PrefixStyleSheet() プロパティを使用して、既定値を上書きできます。
XXX は、EvenRow または OddRow などの特定の表セクションです。
NNN は、表のスタイルを識別する名前です。
次の例は、表のスタイル形式に使うクラスの完全なセットを示します。
.ms-rteTable-1 {border-collapse:collapse;border-top:gray 1.5pt;
border-left:gray 1.5pt;border-bottom:gray 1.5pt;
border-right:gray 1.5pt;border-style:solid;}
.ms-rteTableHeaderRow-1 {color:Green;background:yellow;text-align:left}
.ms-rteTableHeaderFirstCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableHeaderLastCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableHeaderOddCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableHeaderEvenCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableOddRow-1 {color:black;background:#FFFFDD;}
.ms-rteTableEvenRow-1 {color:black;background:#FFB4B4;}
.ms-rteTableFirstCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableLastCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableOddCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableEvenCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;}
.ms-rteTableFooterRow-1 {color:blue;font-style:bold;
font-weight:bold;background:white;border-top:solid gray 1.0pt;
border-bottom:solid gray 1.0pt;border-right:solid silver 1.0pt;
border-style:solid;}
.ms-rteTableFooterFirstCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;
border-top:solid gray 1.0pt;text-align:left}
.ms-rteTableFooterLastCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;
border-top:solid gray 1.0pt;text-align:left}
.ms-rteTableFooterOddCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;
text-align:left;border-top:solid gray 1.0pt;}
.ms-rteTableFooterEvenCol-1 {padding:0in 5.4pt 0in 5.4pt;
text-align:left;border-top:solid gray 1.0pt;}
Microsoft SharePoint Server 2010 には、既定の表スタイルが用意されています。ただし、システムが既定の .css ファイルに含まれていない新しいスタイルを検出した場合は、既定のセットが削除され、新しく定義されたスタイルのみが HTML エディター ダイアログ ボックスに表示されます。
スペル チェック
SharePoint Server 2010 では、HTML エディターにスペル チェック機能が含まれています。この機能は、開発者が SpellCheckV4Action Web コントロールと SpellCheckToolbarButton Web コントロールを使用してカスタマイズできます。スペル チェック処理は、スペル チェック中にクライアントのファイルとデータを登録します。またコンソール タブを取得するメソッドを持ち、選択された項目で現ユーザーがスペル チェック操作を実行できる権限を持っているかどうかを確認するためにユーザー権限を呼び出します。さらに適切な ECMAScript (JavaScript、JScript) コードを呼び出し、利用可能なスペルとリクエストで使用する既定の言語に関する情報をクライアントに送信します。