手順 5 (オプション): Outlook フォーム領域 (*.ofs) とフォーム領域マニフェスト (FormRegionManifest.xml) を作成する
Microsoft Outlook フォーム領域ファイルには、外部データ ソースのマップされていないプロパティ (フィールド) のレイアウトが含まれます。このフォーム領域ファイルは、Outlook がフォーム領域を読み込むときに必要とする情報を含むフォーム領域マニフェスト ファイルとペアになります。
最終更新日: 2011年8月22日
適用対象: SharePoint Server 2010
Microsoft Business Connectivity Services (BCS) は、簡素化されたソリューションでは、既定で外部データ ソースのマップされていないその他のフィールドを表示するフォーム領域を作成します。マップされていないフィールドは、その数が 5 つ以下の場合は Outlook インスペクターの結合フォーム領域に Business Connectivity Services 拡張プロパティとして表示されます。6 つ以上の場合は、分離フォーム領域に表示されます。中間宣言型の Outlook ソリューションでは、フォーム領域マニフェスト ファイルで、マップされていないフィールドを表示する場所を指定できます。表 1 では、マップされていないフィールドを含む Outlook フォーム領域を表示できる Outlook のさまざまな場所について説明します。
表 1. Outlook フォーム領域の場所
フォーム領域の場所 |
説明 |
---|---|
Separate |
フォーム領域を新しいページとして Outlook フォームに追加します。 |
Adjoining |
フォーム領域を Outlook フォームの既定ページの下部に追加します。 |
Replacement |
フォームの既定ページを、指定された Outlook フォーム記憶領域ファイル (.ofs) と置換します。 |
ReplaceAll |
フォームを、指定された Outlook フォーム記憶領域 (.ofs) ファイルと置換します。 |
中間宣言型の Outlook ソリューションでユーザー設定フォーム領域が必要な場合、外部データ ソースのマップされていないプロパティ (フィールド) 用のレイアウトを含む Outlook フォーム記憶領域ファイル (*.ofs) を作成します。さらにフォーム領域マニフェスト ファイルを作成する必要もあります。このファイルには、Outlook がフォーム領域を読み込むために必要な情報が含まれています。フォーム領域の XML スキーマに関する詳細は、「Office 2010 Reference: Office Fluent User Interface XML Schema (英語)」をダウンロードし、「Form Region Manifest」と「Form Region Localization Manifest」を参照してください。
Outlook でフォーム領域を作成するには
Outlook の [ファイル] メニューで、[オプション] をクリックし、[リボンのユーザー設定] をクリックします。次に [メイン タブ] で [開発者] チェック ボックスをオンにします。これによって、リボンに [開発者] タブが追加されます。
[開発者] タブの [ユーザー設定フォーム] グループで、[フォームのデザイン] をクリックします。Outlook アイテム タイプ (この場合は連絡先) に応じて、フォームのデザインを選択します。[デザイン] グループで [新しいフォーム領域] をクリックします。
[ツール] グループで、[コントロール ツールボックス] をクリックします。
[ツールボックス] ウィンドウから、目的のコントロールをフォーム領域にドラッグします (この例ではテキスト ボックスから開始)。
コントロールを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。
[プロパティ] ダイアログ ボックスの [値] タブで、[フィールドの選択] の横にある [新規] をクリックします。
[新しい列] ダイアログ ボックスの [名前] フィールドに、ソリューション マニフェスト (OIR.config) の OfficeItemProperty フィールドにある PropertyName 属性の名前を入力し、[整数]、[日付/時刻] など、一致する型を選択します。[OK] をクリックして、ダイアログ ボックスを閉じます。
[OK] をクリックして [プロパティ] ダイアログ ボックスを閉じます。
同じように、必要なプロパティをすべて追加します。
必要に応じて、フォームのラベルまたはデザインを追加または変更します。
[デザイン] グループで [フォーム領域] をクリックし、次に [フォーム領域に名前を付けて保存] をクリックします。フォーム領域に formRegionCustomer.ofs という名前を付け、Solution Artifacts フォルダーに保存します。
次に、フォーム領域マニフェスト ファイルを作成します。BCS Artifact Generator ツール (英語)を使用して、BDC モデルに基づくフォーム領域マニフェスト ファイルを作成できます。
または、以下のようにフォーム領域マニフェスト ファイルを手動で作成することもできます。
SharePoint 2010 SDK にあるテンプレート ファイルをコピーし (「テンプレート: FormRegionManifest.xml」を参照)、Solution Artifacts フォルダーに formRegionCustomer.manifest.xml として保存します。
formRegionCustomer.manifest.xml を開いて、XML エディターで編集します。Visual Studio で XML ファイルを開いている場合は、FormManifest スキーマを追加します。これにより IntelliSense 機能を使用できるようになり、有効なエントリを作成できます。
XML で EnterX というマークの付いた値を有効な値と置換します。次の XML の例は、編集後のファイルの内容を示しています。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <FormRegion xmlns:xsi="http://www.w3.org/2001/XMLSchema-instance" xmlns:xsd="http://www.w3.org/2001/XMLSchema" xmlns="https://schemas.microsoft.com/office/outlook/12/formregion.xsd"> <icons> <page>addin</page> </icons> <name>CustomerForm</name> <formRegionType>adjoining</formRegionType> <exactMessageClass>false</exactMessageClass> <layoutFile>formRegionCustomer.ofs</layoutFile> <title>Customer Details</title> </FormRegion>
ファイルを保存して閉じます。
これで、OIR.config ファイルを、ユーザー設定フォーム領域の詳細情報で更新できるようになりました。BCS Client Runtime では、このファイルを使用して宣言型のソリューションで使用するコンポーネントを決定します。そのためには、<FormRegions> 要素を検索し、以下と置換します。
<FormRegions xsl:type="Declarative:DeclarativeFormRegions"> <FormRegion Name="Customer" InternalName="CustomerForm" FormFileName="formRegionCustomer.ofs" ManifestFileName="formRegionCustomer.manifest.xml" /> </FormRegions>
ファイルを保存して閉じます。
ユーザー設定フォーム領域とフォーム領域マニフェスト ファイルの作成が終了し、中間宣言型の Outlook ソリューションが拡張され、OIR.config ファイルがこの情報で更新されました。このソリューションを再パッケージ化し、Outlook に展開して、予想したように動作するかをテストする必要があります。