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Web サービスに基づく外部コンテンツ タイプを作成する

最終更新日: 2010年7月28日

適用対象: SharePoint Server 2010

Microsoft SharePoint Designer 2010 の外部のコンテンツ タイプ デザイナーでは、Web サービスに接続する外部コンテンツ タイプを作成できます。外部コンテンツ タイプを作成するには、単に、Web サービスを検索し、必要な操作を実行して必要なデータを返す Web メソッドをポイントし、返されたデータを使用するだけです。コードまたは XML を記述することはありません。

このトピックでは、AdventureWorks SQL Server 2008 サンプル データベース内にある Person.Contact、Sales.Customer、および Sales.Individual テーブルに基づく、顧客という名前の外部コンテンツ タイプを作成する方法について説明します。

前提条件

  • Microsoft SQL Server 2008 を実行するサーバー。

  • Microsoft SharePoint 2010 を実行するサーバー。

  • クライアント コンピューターにインストールされた Microsoft SharePoint Designer 2010。

  • Web サーバーに展開されたこの SDK に付属する コード サンプル: AdventureWorks2008 ASP.NET Web サービス

Web サービスに基づいて外部コンテンツ タイプを作成する

SharePoint Designer 2010 では、外部のコンテンツ タイプ デザイナーを使用して外部コンテンツ タイプを作成するとき、SharePoint サイトが (外部リストなどの) 生成されたファイルと成果物を保存する必要があります。このため、最初の手順として、外部コンテンツ タイプの成果物を保存してクライアントの SharePoint Designer でそれを開くために、SharePoint Server を実行中のサーバーに SharePoint サイトを作成する必要があります。

一般的な外部コンテンツ タイプ設定を定義するには

  1. SharePoint Designer 2010 で、外部コンテンツ タイプの成果物を保存する SharePoint サイトを開きます。

  2. 左側のナビゲーション ウィンドウで、[外部コンテンツ タイプ] をクリックします。

  3. エンティティに対する操作別の [リボン] で、[外部コンテンツ タイプ] をクリックします。

    これにより、新しい [外部コンテンツ タイプ] ページが開きます。

  4. [名前] の横にある [新しい外部コンテンツ タイプ] リンクをクリックし、「WSCustomer」と入力します。

  5. [表示名] の横にある [新しい外部コンテンツ タイプ] リンクをクリックし、「WSCustomer」と入力します。

  6. [Office 項目の種類] ドロップダウンから [連絡先] を選択します。以下の図は、外部コンテンツ タイプの一般的な設定を示しています。

    外部コンテンツ タイプの全般設定

外部システムへの接続を追加するには

  1. 外部コンテンツ タイプのためのデータ ソースを指定するには、[ここをクリックして、外部データソースの検出と操作の定義を行います。] をクリックします。

  2. [外部データ ソース] の下の [接続の追加] ボタンをクリックします。

  3. 以下のように、[外部データ ソース タイプの選択] ダイアログ ボックスで [WCF サービス] を選択し、[OK] をクリックします。

    外部データ ソース タイプを選択する

  4. [WCF 接続] ダイアログ ボックスが開きます。そのダイアログ ボックスの [サービス メタデータの URL] フィールドに Web サービスの wsdl の URL を入力します。

  5. 次に、[サービス エンドポイントの URL] に asmx ページの URL を入力します。

  6. 名前を "AdventureWorksWS" として入力します。以下の図は、[WCF 接続] ダイアログを示しています。

    [WCF 接続] ダイアログ ボックス

  7. 残りの設定は既定のままにして、[OK] をクリックします。

前述の手順で指定した Web サービス アドレスへの接続が検証されると、以下のように、操作デザイン ビュー ウィンドウのデータ ソース エクスプローラー ウィンドウに、Web サービス定義内のメソッドが一覧表示されます

SharePoint Designer 2010 の Web サービス メソッド

サポートされる操作およびそのパラメーターとフィルターを定義するには

  1. 作成操作を作成します。

    1. CreateCustomer メソッドを右クリックし、コンテキスト メニューで [新しい作成操作] をクリックします。作成ウィザードが開きます。

    2. 操作のための既定の名前と表示名の値をそのままにして、[作成] ウィザードの [次へ] をクリックします。

    3. [データ ソース要素] グループ ボックスで、[CustomerID] パラメーターをクリックします。

    4. 以下のように、[プロパティ] グループ ボックスで、[識別子へのマップ] チェック ボックスをオンにします。

      入力パラメーターを識別子にマップする

    5. [次へ] をクリックして、[戻り値パラメーター構成] ページを表示します。

    6. [データ ソース要素] グループ ボックスで、[CustomerID] パラメーターをクリックします。

    7. [プロパティ] グループ ボックスで、[識別子へのマップ] チェック ボックスをオンにします。

    8. [完了] ボタンをクリックし、作成操作を完了します。

  2. アイテムの読み取り操作を作成します。

    1. [データ ソース エクスプローラー] で [GetCustomerById] メソッドを右クリックし、コンテキスト メニューの [新しいアイテムの読み取り操作] を選択します。このコンテキスト メニューには、SharePoint Designer でサポートされるすべての操作ステレオタイプが表示されます。

      アイテムの読み取りウィザードが開きます。

    2. 操作のための既定の名前と表示名の値をそのままにして、アイテムの読み取りウィザードの [次へ] をクリックします。

    3. 入力パラメーター構成ページのエラー メッセージ グループ ボックスにエラーがあることを確認します。これは、この外部コンテンツ タイプの識別子フィールドを特定する必要があることを示します。

    4. これを行うには、[データ ソース要素] グループ ボックスの [CustomerId] フィールドをクリックし、[プロパティ] グループ ボックスの [識別子へのマップ] チェック ボックスをオンにします。

      これにより、ID フィールドは、このパラメーターだけでなく、この外部コンテンツ タイプの識別子として設定されます。エラーメッセージが表示されなくなります。

    5. [次へ] をクリックして、[戻り値パラメーター構成] ページを表示します。

    6. [データ ソース要素] グループ ボックスで、[CustomerID] パラメーターをクリックします。

    7. [プロパティ] グループ ボックスで、[識別子へのマップ] チェック ボックスをオンにします。フィールドが自動的に読み取り専用にマーク付けされていることを確認します。

    8. 次に、LastName、FirstName などのフィールドを Outlook プロパティにマップする必要があります。比較可能な Outlook プロパティにマップできる各フィールドを選択 (Office プロパティ フィールド内の該当するフィールドを選択) し、Outlook プロパティにマップします。

    9. [完了] ボタンをクリックし、[アイテムの読み取り] 操作を完了します。

  3. リストの読み取り操作を作成します。

    1. GetCustomers メソッドを右クリックし、コンテキスト メニューの [新しいリストの読み取り操作] をクリックします。

      リストの読み取りウィザードが開きます。

    2. 操作のための既定の名前と表示名の値をそのままにして、リストの読み取りウィザードの [次へ] をクリックします。

    3. 入力パラメーター構成ページで [次へ] をクリックし、戻り値パラメーター構成ページを表示します。

    4. [データ ソース要素] グループ ボックスで、[CustomerID] パラメーターをクリックします。

    5. [プロパティ] グループで、[識別子へのマップ] チェック ボックスをオンにします。

    6. [姓] フィールドを選択し、[ピッカーに表示] チェックボックスをオンにして、LastName フィールドが外部データアイテムの選択に表示されるようにします。FirstName について、この手順を繰り返します。

    7. [完了] をクリックし、リストの読み取り操作を完了します。

      アイテムの読み取り操作とリストの読み取り操作を作成すると、この外部コンテンツ タイプを使用して、外部リストを作成できます。

      外部コンテンツ タイプの操作を作成すると、それらの操作は、操作デザイン ビューの [外部コンテンツ タイプの操作] 部分に表示されます。

  4. 更新操作を作成します。

    1. UpdateCustomer メソッドを右クリックし、コンテキスト メニューの [新しい更新操作] をクリックします。

    2. 操作のための既定の名前と表示名の値をそのままにして、更新ウィザードの [次へ] をクリックします。

    3. [データ ソース要素] グループ ボックスで、[CustomerID] パラメーターをクリックします。

    4. [プロパティ] グループ ボックスの、[識別子へのマップ] ダイアログ ボックスを選択します。

      その他のパラメーターのチェックはオンのままにします。

    5. [完了] をクリックし、更新操作を完了します。

これで、顧客外部コンテンツ タイプに対する基本操作が正常に作成されました。

顧客に対する基本操作

外部コンテンツ タイプを保存するには

  • CRTL+S を押すと、外部コンテンツ タイプが SharePoint サイトの BDC に保存されます。

これで、Microsoft Business Connectivity Services (BCS) のあらゆるプレゼンテーション機能を使用して、Office 2010 および SharePoint 2010 の外部データを表示できます。以下の図は、WSCustomer 外部コンテンツ タイプに基づく外部リストを示しています。

顧客外部リスト