MCMS 2002 のタスクについては Office SharePoint Server 2007 SDK のどの説明を参照するか
Microsoft Office SharePoint Server 2007 は、以前 Microsoft Content Management Server (MCMS) 2002 によって提供されていた、ワークフローや認証などの多くのサービスを含む Windows SharePoint Services 3.0 を基盤としているため、MCMS 2002 では開発者のタスクであったタスクの多くが、Office SharePoint Server 2007 では IT 担当者のタスクになりました。
また、Windows SharePoint Services 3.0 は Microsoft ASP.NET 2.0 に基づいているため、Office SharePoint Server 2007 も ASP.NET 2.0 を使用します。そのため、マスタ ページやプロバイダなどのいくつかの機能が、MCMS 2002 が行うことの一部に対応しています。
以下のセクションでは、MCMS 2002 の主な開発の領域を示し、Office SharePoint Server 2007 ではそれらに対応する情報がどこにあるかを示します。
テンプレート
Office SharePoint Server 2007 では、テンプレートはページ レイアウトとマスタ ページで置き換えられています。Office SharePoint Server 2007 のマスタ ページは、サイトのレイアウトを決定する ASP.NET のマスタ ページです。
マスタ ページとページ レイアウトは、サイトの外観を決定するために作成します。マスタ ページには、ナビゲーション、検索、言語の設定など、複数のページ レイアウト間で共有されるコントロールが含まれます。ページ レイアウトは、MCMS 2002 のテンプレート ファイルに類似した ASPX ページですが、プレースホルダ コントロールではなく、フィールド コントロールを含んでいます。
図 1 は、ページ レイアウトとマスタ ページがどのように連携して Web ページのレイアウトを作成するかを示しています。
図 1. マスタ ページとページ レイアウトの連携
マスタ ページの詳細については、Windows SharePoint Services 3.0 SDK の「Master Pages」と、「Migrating from ASP to ASP.NET 2.0の「Master Pages」セクションを参照してください。
ナビゲーション
Office SharePoint Server 2007 でのナビゲーションは、Microsoft Visual Studio 2005 のナビゲーション プロバイダ モデルを使用しています。Microsoft Office SharePoint Server 2007 のナビゲーション プロバイダは、Visual Studio 2005 の標準ナビゲーション コントロールと連携し、サイトのナビゲーションを表示するため、多くのオプションを提供しています。
オーサリング コネクタ
Office SharePoint Server 2007 では、MCMS 2002 オーサリング コネクタはスマート クライアントによる作成に置き換えられています。ユーザーは Microsoft Office Word 2007 からのファイルをドキュメント ライブラリへ保存し、次にそのライブラリ上で、スマート クライアントの作成コンバータがファイルをページに変換します。ほとんどすべての種類のファイルを Office SharePoint Server 2007 の発行機能によって管理されるページに変換するコンバータを開発することもできます。
Web 作成者
配置先で Web サイトを作成するという MCMS 2002 での基本的なアイデアは、Office SharePoint Server 2007 にも存在します。ユーザーはコンソールとダイアログ ボックスによって、ページの作成と編集を行えます。新しい作成環境は、XML と Visual Studio 2005 コントロールを使用して構築されています。
プレースホルダ
MCMS 2002 では、ユーザーはページ上のプレースホルダ コントロールにコンテンツを追加できました。Office SharePoint Server 2007 では、ユーザーがフィールド コントロールにコンテンツを入力し、そのコンテンツはページ上のフィールドに格納されます。MCMS 2002 プレースホルダ コントロール モデルと同様に、フィールド コントロール モデルは拡張可能であり、Office SharePoint Server 2007 には既定のフィールド コントロールがいくつか用意されています。
イベントの発行
MCMS 2002 では、イベントは主に、ワークフローを作成するために使用されました。ワークフローは現在では、強力な組み込み機能になっています。この機能は Microsoft Windows Workflow Foundation (WF) と Windows SharePoint Services 3.0 を基に作成されており、IT 担当者やユーザーが拡張することができます。Office SharePoint Server 2007 には、発行サイトのページ用に既定のワークフローが付属しており、独自のものを作成できます。
準備
MCMS 2002 では、ユーザーは Site Manager を使用して新しいサイトを作成していました。Microsoft Office SharePoint Server 2007 では、Web ページを使用してサイトの準備を行います。最初に、ユーザーが選択できるサイト テンプレートまたはポータル サイト テンプレートを作成してサイトを作成し、次に、Web ベースのユーザー インターフェイスを使用してサイトを準備します。
展開
COM ベースのサイト展開処理の API は、新しい Microsoft .NET ベースの API によって置き換えられました。展開用のユーザー インターフェイスは大幅に高機能になったため、ほとんどの展開シナリオは IT 担当者が実施できます。新しい API を使用すると、同じネットワーク上にないサーバー間にコンテンツを展開するなどの他のシナリオに対処できます。
See Also
概念
Microsoft Content Management Server 2002 開発者