Dynamics CRM クライアントのネットワーク キャパシティ、スループットの確認
公開日: 2016年11月
対象: Dynamics CRM 2015
Web アプリケーションや Outlook 用 Dynamics CRM などの Microsoft Dynamics 365 クライアントのパフォーマンスに影響する主なネットワーク特性は、帯域幅 と 待ち時間です。
帯域幅は、特定の通信チャネルの幅または容量です。
待ち時間は、ネットワーク上のある点から別の点まで信号が移動するためにかかる時間で、2 点間で固定のコストです。
Microsoft Dynamics 365 クライアントのパフォーマンス低下の主要な原因の一つが、クライアントが Microsoft Dynamics 365 組織に接続するネットワークの待ち時間です。 待ち時間が少ない (ミリ秒単位で測定) と、一般に、パフォーマンスは向上します。
ネットワーク接続の待ち時間が少ない場合でも、たとえば大きいファイルのダウンロードや電子メールの送受信などでネットワーク接続をたくさんのリソースが共有している場合は、パフォーマンスが低下することがあることに注意してください。
高帯域幅のネットワークが、必ず待ち時間が少なくなるわけではありません。 たとえば、サテライトのリンクを横断するネットワーク パスは、スループットが非常に高くても待ち時間が長くなることが多くなります。 サテライト リンクを移動するネットワークのラウンド トリップでは、通常、5 秒以上の待ち時間が発生します。 リクエストの送信、応答の待機、別のリクエストの送信、別の応答の待機、などといった動作をするアプリケーションは、各パケット交換で、サーバーの速度に関わらず、5 秒以上の時間がかかります。
待ち時間を確認する方法
Microsoft Dynamics 365 には、クライアントから組織への接続性を分析し、レポートを作成する基本的な診断ツールがあります。Dynamics 365 診断ツールを実行するには、次の手順に従います。
ユーザーのコンピューターまたはデバイスで、Web ブラウザーを起動し、Microsoft Dynamics 365 組織にサインインします。
URL https://myorg.crm.dynamics.com/tools/diagnostics/diag.aspx を入力します。myorg.crm.dynamics.com は、Microsoft Dynamics CRM Online 組織の URL です。 同様に、設置型展開用の Microsoft Dynamics CRM Server へのパスを入力できます。
[実行] を選択します。
レポートに、テストおよびベンチマーク情報の表が表示されます。 特に重要なのは、[待ち時間テスト] 列の値です。 この値は、20 回のテスト実行の平均です。 通常、この値が小さいほど、クライアントのパフォーマンスは良好です。 より待ち時間の長い接続を使用しても、ユーザーが操作に満足できる可能性もありますが、アプリケーションのパフォーマンスが最適になる推奨値は 150 ms (ミリ秒) 未満です。
アプリケーションのパフォーマンスを向上するためのベスト プラクティス
フォームの読み込み速度を最大限にします。詳細:フォームのパフォーマンスの最適化
読み込みが非常に長くなる可能性がある、従来のフォームの表示を使用しないようにします。詳細:[システムの設定] ダイアログ ボックス - [全般] タブ
関連項目
パフォーマンスのチューニングと最適化
主な準備および構成タスク
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