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積荷の構築プロセスの自動化

注意

このトピックは、輸送管理 モジュールの機能に適用されます。これは、在庫管理 モジュールの機能には適用されません。

このトピックでは、 を実行しているときにのみ使用できる機能について説明します。このトピックでは、自動的に積荷を構築する積荷構築戦略の使用方法について説明します。次は、これが有効な場合のいくつかの例を示します。

  • 特定の一連の製品を定期的に出荷するとき。毎回積荷を構築するよりも、積荷構築戦略を適用できます。

  • 積荷が半分しか埋まらない状態を回避して、効率を最大限に高めるとき。

積荷構築戦略の使用

Microsoft Dynamics Ax には、容積ベースの積荷構築戦略 という積荷構築戦略が用意されています。この戦略を使用すると、積荷テンプレートの高さと重量に対して指定される最大値を使用できるし、または新しい値を入力して設定を上書きできます。この戦略を使用するには、[積荷構築ワークベンチ] フォームの [設定] クイック タブの [積荷構築戦略] フィールドで戦略を選択します。

また、アプリケーション オブジェクト ツリー (AOT) で新しいクラスを作成して、独自の積荷構築戦略を追加できます。この操作方法については、次の手順を参照してください。

必要条件

次の表に、開始する前に準備が整っている必要のある前提条件を示します。

カテゴリ

前提条件

リリースされた製品 および 倉庫

販売注文に含まれている製品と倉庫を、倉庫管理 プロセスに対して有効にする必要があります。

テンプレートの読み込み

1 つまたは複数の積荷テンプレートを作成する必要があります。提案された積荷を生成すると、積荷構築戦略によって、積荷テンプレートに定義された属性が使用されて、積荷に入れる内容が決定されます。詳細については、「積荷テンプレートの設定」を参照してください。

注意

には、容積ベースの積荷構築戦略 という積荷構築戦略が用意されています。複数の積荷テンプレートが存在する場合は、体積ベースの積荷テンプレート戦略では、リストにある最初の積荷テンプレートのみが使用されます。

ライセンス

新しいクラスを AOT に追加できるようにするには、Microsoft Dynamics Ax 用の X++ 開発ライセンス コード SysXpp が必要です。

新しい積荷構築戦略のクラスの作成

積荷構築のための別の戦略を実装する場合、新しいクラスを作成できます。このセクションでは、独自の積荷構築戦略クラスの作成と実装に役立つヒントや秘訣を提供します。

には、容積ベースの積荷構築戦略 という積荷構築戦略が用意されています。この戦略を使用すると、積荷テンプレートの高さと重量に対して指定される最大値を使用できるし、または新しい値を入力して設定を上書きできます。

[TMSILoadBuildStrategy] インターフェイスを実装するクラスを作成する必要があります。新しいクラスを使用できるようにするには、[TMSLoadBuildStrategyEnableAttribute] を使用して適用する必要があります。クラスを作成するとき、次の点を考慮する必要があります。

  • [getDescription] メソッドは、構築する戦略についてのわかりやすい説明が含まれている Microsoft Dynamics Ax ラベルに参照を戻す必要があります。この説明は、このクラスを使用する戦略を設定および使用するときに表示されます。

  • クラスは、クラス インスタンスを初期化するための、特定の数値、文字列、ブール値、およびUTC日時の値を要求できます。クラス インスタンスを初期化するために必要なデータのタイプをシステムに通知するために、[populateParameterCollection] メソッドを実行する必要があります。このメソッドは、[TMSLoadBuildStrategyParam ] クラスから派生したオブジェクト インスタンスを指定するように要求します。これらのオブジェクトは、パラメータを表しているので、パラメータ名を識別する一意のキーを使用することが要求されます。オブジェクトが [初期化] メソッドによって初期化されるとき、これらのキーがパラメータ値の取得に使用されます。パラメータ値は、[積荷構築戦略パラメータ] フォームでユーザーによって指定されます。戦略クラスを追加した後、積荷構築戦略 フォームの クラスの一覧の生成 をクリックして、フォーム内のリストにクラスとそのパラメータを追加する必要があります。

  • [TMSLoadBuildSession] テーブルは、提示された積荷に関する情報を積荷構築セッションにグループ化します。これによて、複数のユーザーが同時にプロセスを実行している場合に、セッションが別々に維持されます。[TMSProposedLoadContent] テーブルには、積荷に割り当てる必要のある供給と需要の明細行に関する情報が含まれます。[TMSLoadBuildStrategyInputSet] テーブルは、いっしょに梱包しないコンテンツ明細行が別々に保持されように、明細行をグループ化します。各要求の積荷構築プロセスは、積荷構築戦略入力セットごとに別々に発生します。戦略クラスの [proposeLoads] メソッドは、各入力セットについて一度呼ばれます。このメソッドは、積荷構築戦略入力セットに属する [TMSProposedLoadContent] テーブル レコードによって反復され、[TMSProposedLoad] テーブル レコードへの参照を割り当てる必要があります。[TMSProposedLoads] テーブルへのオプションの参照を空白にしておくことによって、提案された積荷の内容のレコードが提案された積荷に割り当てられていないことを示します。提案された積荷を使用して積荷を作成した後、[TMSProposedLoad] テーブルの明細行が [TMSLoadTable] テーブルの明細行になります。[TMSProposedLoadContent] のテーブル レコードが 1 つまたは複数の積荷明細行になります。現物データ モデルの概要については、次の図を参照してください。

積荷構築戦略の設定とそのパラメータの設定

積荷構築戦略のクラスをAOTに追加した後、Microsoft Dynamics Ax にそのクラスを追加する必要があります。積荷構築戦略の設定によってこれを実行します。また、その設定によって、その戦略のパラメータを設定して維持することもできます。

積荷構築戦略を設定し、そのパラメータを設定するには、次の手順に従います。

  1. 輸送管理 >設定 >一般 >積荷構築戦略 をクリックします。

  2. [名前] フィールドに、戦略の名前を入力します。

  3. 積荷構築戦略クラス フィールドで、積荷構築戦略のロジックを含むクラスを選択します。クラスを選択すると、説明 フィールドにクラスの戦略の説明が自動的に表示されます。

    注意

    戦略を設定する場合、またはクラスを更新してクラス リストに追加する場合は、クラスの一覧の生成 をクリックします。

  4. クラスのパラメータを追加または管理するには、パラメーター をクリックします。

  5. フォームの左側のリストで属性を選択し、[一般] クイック タブで、そのパラメータの設定を入力または選択します。

    注意

    使用できるパラメータは、クラスを使用して提供され、クラスのデザインによって異なる場合があります。 で提供される容積ベースの積荷構築戦略のクラスの場合、1 つの積荷に充当できる最大容積能力の割合と、最大可搬重量を指定できます。パラメータ値は、積荷テンプレートで指定された最大設定と一緒に機能します。たとえば、積荷テンプレートの最大容積能力設定が 100 % で、容積能力パラメータに値 10 を指定した場合、積荷は 10 パーセントまで積載されます。

提案された積荷の構築、変更、および提案された積荷に基づいた積荷の作成

積荷構築線略に基づいて提案された積荷を作成できます。

提案された積荷を作成するには、次の手順に従います。

  1. 輸送管理 >照会 >積荷構築ワークベンチ をクリックします。

    または

    輸送管理 >照会 >積荷計画ワークベンチ をクリックします。 [アクション ウィンドウ] で [積荷構築ワークベンチ] をクリックします。

  2. 積荷構築テンプレート フィールドで、提案された積荷を生成するために使用するテンプレートを選択するか、または新しいテンプレートの名前を入力します。

  3. 積荷構築戦略 フィールドで、提案された積荷の生成時に適用する基準が入っている戦略を選択します。

  4. [供給タイプまたは需要タイプ] フィールドで、[販売] を選択します。

  5. オプション:設定 クイック タブで、積荷に入れる内容を制御する基準の範囲を指定できます。たとえば、出荷日と配送日、郵便番号、国と地域、サイトと倉庫の範囲を指定できます。また、フィルター コードを適用することもできます。詳細については、「フィルターおよびフィルター グループの設定」を参照してください。

  6. オプション: 販売注文明細行を検索するための追加の基準を定義するには、クエリの編集 をクリックし、基準を入力します。通常、これは特定のケースに使用されます。たとえば、積荷に対して特定の配送業者を使用する場合。

  7. 積荷テンプレート クイック タブで、提案された積荷の生成に使用する積荷テンプレートを選択します。上へ移動 および 下へ移動 ボタンを使用して、それらを評価する順序に配列します。

  8. 明細行プロパティの詳細については、「積荷の提案」を参照してください。

提案された積荷を変更するには、次の手順に従います。

  1. [提案された積荷の明細行] クイック タブで、次のいずれかの操作を行います。

    • 提案された積荷明細行を削除するには、提案された積荷から削除 をクリックします。明細行が 提案された積荷の明細行 クイック タブから 含まない クイック タブに移動します。これは、供給と需要でもまだ使用できます。

    • 積荷明細行を別の積荷に割り当てるには、提案された積荷 列で、割り当てる積荷を選択します。

  2. 含まない クイック タブで、提案された積荷に明細行を追加できます。たとえば、システムが積荷の能力を見つけることができなかったけれども、品目が積荷に適合することが分かっている場合に、これは役に立ちます。含まない クイック タブには、積荷構築戦略によって積荷に含めることができなかった販売注文明細行が含まれます。これは、積荷が既に積荷に許容される最大値を超える場合に発生します。提案された積荷に明細行を追加するには、提案された積荷 列で、割り当てる積荷を選択します。

提案された積荷に基づいて積荷を作成するには、この手順に従います。

  • 明細行プロパティの詳細については、「積荷の作成」を参照してください。

提案された積荷の未使用のデータのクリーンアップ

提案された積荷を作成するとき、一時提案を保存するセッションが作成されます。積荷を作成するとき、提案された積荷に関する情報はクリアされます。ただし、提案された積荷を作成しても、積荷を作成しない場合、データはクリアされません。提案された積荷をたびたび作成する場合、データの累積を開始できます。既定では、バッチ ジョブは、現在の日付の少なくとも前日に作成されたレコードを削除します。

提案された積荷の未使用のデータをクリーンアップするバッチ ジョブを実行するには、次の手順に従います。

  1. [輸送管理] > [定期処理] > [積荷構築セッション情報のクリア] をクリックします。

  2. バッチ ジョブの基準を入力します。

システム管理者向け技術情報

このタスクを完了するために使用するページに対するアクセス権限がない場合は、システム管理者に連絡し、次の表に示される情報を提供します。

カテゴリ

前提条件

コンフィギュレーション キー

システム管理 >設定 >ライセンス >ライセンス コンフィギュレーション をクリックします。 [取引] ライセンス キーを展開し、[在庫および輸送管理] コンフィギュレーション キーを選択します。

システム管理 >設定 >ライセンス >ライセンス コンフィギュレーション をクリックします。[X++ の開発] コンフィギュレーション キーを選択します。