未送信の警告について
適用: Microsoft Dynamics AX 2012 R3, Microsoft Dynamics AX 2012 R2, Microsoft Dynamics AX 2012 Feature Pack, Microsoft Dynamics AX 2012
予期される警告を受信できない理由はいくつかあります。警告が送信される前にデータが変更された、あるいは大量の警告がユーザーに送信されないようにバッチ処理システムを停止したなどが考えられます。
警告の生成前にデータが変更された場合
予期される警告が受信されない場合、イベントが処理される前にデータが変更され、警告ルールの条件に該当しなくなることがあります。したがって、イベントの処理時に警告は送信されません。
バッチ ジョブが実行される際は、ログ記録されたイベントが処理され、データベース内の実際のデータがルールの条件に照合されます。ただし、イベントをログ記録した後にデータが変更された場合、特定の条件が満たされないことがあります。この場合、警告は生成されません。詳細については、「警告のバッチの実行について」の「変更ベースのイベントのバッチ処理」の「処理頻度が低いバッチ処理のリスク」を参照してください。
データのインポート中に警告ルールが無視される場合
データのインポート中は、警告ルールを作成したユーザーに大量の警告が送信されないように、警告処理を停止することができます。警告の生成を停止すると、インポートされるデータの条件に既存の警告ルールの一部が一致しても、インポート データによって警告が発生することはありません。
警告が遅延する場合
バッチ処理の繰り返し頻度が低く設定されている場合、期限の短いルールに基づく警告は用途に間に合うタイミングでは送信されない可能性があります。
例
発注書の支払期限まで 2 日以内になると警告を受けるように設定しています。バッチ ジョブが 1 日おきにしか実行されない場合、発注書の支払期限日の 1 日前に警告を受信する可能性があります。したがって、必要としている 2 日前の通知を受けることができません。
この状況は、期日の警告で期日が過ぎたことを警告する場合も当てはまります。たとえば、発注書の支払期限の 5 日後に警告を受けるように設定しているとします。バッチ ジョブ処理が 1 日おきにしか実行されない場合、発注書の支払期限日の 6 日後に警告を受信する可能性があります。詳細については、「警告のバッチの実行について」の「期日イベントに関するバッチ処理」を参照してください。
警告ルールが無効になり、警告が送信されない場合
期日の警告のルールは期限に関して多少柔軟に設定できます。つまり、期日の警告ルールには、バッチ処理がある期間実行されない場合でも対応できるように、許容時間を組み込んでおくことができます。ただし、警告ルールに設定された許容時間が経過すると、警告ルールが無効になります。したがって、警告は送信されません。詳細については、「警告のバッチの実行について」の「期日イベントに関するバッチ処理」の「柔軟な期日を設定する」を参照してください。
イベント キューが削除された場合
バッチ ジョブが実行される前にイベントのキューが削除された場合、システムに有効な警告ルールを所有するユーザーは、予期される警告を受け取ることができません。詳細については、「警告のバッチの実行について」の「イベント キューを削除する」を参照してください。
セキュリティ設定が変更された場合
セキュリティ設定が変更された場合、ユーザーは警告ルールの基になるデータへのアクセス許可を失います。この場合、ルールによって生成される警告はそのユーザーに配信されなくなります。