書式設定されたデータの表示と保存
数値や日時などのデータは、CultureInfo オブジェクトをパラメーターとして受け取る String.Format(IFormatProvider, String, Object[]) などのメソッドを使用して、特定のカルチャに適した表示形式に設定できます。 現在のスレッドに関連付けられている暗黙的なカルチャを使用して表示形式を設定することもできますが、明示的にカルチャを指定することによリ、結果をより正確に制御できます。
データをユーザー インターフェイスでの表示用に書式設定するか、メモリまたはファイルへの保存用に書式設定するかを決定する際には、次の 3 つのガイドラインを検討してください。
保存用にデータを書式設定するには、インバリアント カルチャを使用します。データを表示するために再書式設定する場合は、ユーザーが指定したカルチャを使用します。
データをファイルまたはメモリに保存したり、データを通信リンクを介して送信するには、インバリアント カルチャを使用します。 これは、インバリアント カルチャにより一貫した形式のデータが生成され、他のアプリケーションで比較、操作、および交換できるからです。 データの書式設定に使用するカルチャが一定でないと、並べ替えなどの操作が意味のないものになってしまいます。
保存したデータを表示する必要がある場合は、ユーザーが指定したカルチャを使用してデータを再書式設定します。
データの表示に使用されるカルチャのプロパティは、その標準の値とは異なる場合があります。
ユーザーはデータの表示に特定のカルチャを指定できますが、そのカルチャのユーザー インターフェイスのプロパティは、予期した標準の値とは異なる場合があります。 これは、ユーザーが標準以外の値を持つユーザー インターフェイス プロパティのカスタム カルチャを指定した場合や、ユーザーがコントロール パネルの [地域と言語のオプション] で現在のカルチャのユーザー インターフェイス プロパティの一部をオーバーライドした場合に発生します。
データの表示形式を決定する国際基準は、変更される可能性があります。
.NET Framework のカルチャは、日付、時刻、通貨などを決定する国際基準に準拠します。 ただし、国際基準は不変ではなく、書式設定は変更される可能性があります。 たとえば、地方自治体が国/地域よりも優先される権限によって新しい書式設定を命じた場合に、変更される可能性があります。 その結果、データの表示形式が変更された場合は、アプリケーションを更新して、改訂されたカルチャ情報を使用する必要があります。