trace 要素 (ASP.NET 設定スキーマ)
トレース結果を収集、保存、および表示する方法を制御する ASP.NET コード トレース サービスを構成します。
<trace
enabled="true|false"
localOnly="true|false"
pageOutput="true|false"
requestLimit="integer"
mostRecent="true|false"
writeToDiagnosticsTrace="true|false"
traceMode="SortByTime|SortByCategory"
/>
属性および要素
以降のセクションでは、属性、子要素、および親要素について説明します。
属性
属性 |
説明 |
---|---|
enabled |
省略可能な Boolean 型の属性です。 アプリケーションでトレースを有効にするかどうかを指定します。 Trace.axd ビューアーを使用するには、トレースを有効にする必要があります。 既定では、Trace.axd ビューアーは httpHandlers 要素に追加されています。 既定値は、false です。 |
localOnly |
省略可能な Boolean 型の属性です。 トレース ビューアー (Trace.axd) がホスト Web サーバー上でだけ使用できるかどうかを指定します。 false の場合、トレース ビューアーは任意のコンピューターから使用できます。 既定では、Trace.axd ビューアーは httpHandlers 要素に追加されています。 既定値は、true です。 |
mostRecent |
省略可能な Boolean 型の属性です。 最新のアプリケーション レベルのトレース出力を表示し、requestLimit で指定されている制限値を超えた古いトレース データを破棄するかどうかを示します。 false の場合、requestLimit 属性に到達するまでは、要求のトレース データが表示されます。 この属性は .NET Framework Version 2.0 で新たに追加されました。 既定値は、false です。 |
pageOutput |
省略可能な Boolean 型の属性です。 各ページの末尾でトレース出力を表示するかどうかを指定します。 false の場合、トレース出力にアクセスするにはトレース ユーティリティを使用する必要があります。 既定値は、false です。 |
requestLimit |
省略可能な Int32 型の属性です。 サーバー上に格納されるトレース要求の数を指定します。 制限値に達したときに mostRecent 属性が false の場合、トレースは自動的に無効になります。 要求数の上限は 10,000 です。 10,000 を超える値が指定された場合、エラーは表示されず、ASP.NET によって 10,000 に切り捨てられます。 既定値は、10 です。 |
traceMode |
省略可能な TraceDisplayMode 型の属性です。 トレース情報の表示順序を指定します。 traceMode 属性には、次のいずれかの値を指定できます。
値説明
SortByCategory トレース情報はユーザー定義のカテゴリ別にアルファベット順に表示されます。
SortByTime トレース情報は処理順に表示されます。
既定値は、SortByTime です。 |
writeToDiagnosticsTrace |
省略可能な Boolean 型の属性です。 登録されたリスナーが Trace メッセージを表示できるようにするために ASP.NET トレース メッセージを System.Diagnostics トレース インフラストラクチャへ転送するかどうかを指定します。 詳細については、system.diagnostics の trace 要素の説明を参照してください。 この属性は .NET Framework Version 2.0 で新たに追加されました。 既定値は false です。 |
子要素
なし。
親要素
要素 |
説明 |
---|---|
configuration |
共通言語ランタイムおよび .NET Framework アプリケーションで使用されるすべての構成ファイルで必要なルート要素です。 |
system.web |
構成ファイルの ASP.NET 構成設定のルート要素を指定します。ASP.NET Web アプリケーションを構成する構成要素やアプリケーションの動作を制御する構成要素が含まれます。 |
解説
トレースが有効な場合、各ページ要求はトレース メッセージを生成します。このトレース メッセージは、ページ出力の末尾に追加したりアプリケーション トレース ログに保存したりできます。 トレース ログの内容は、ASP.NET トレース ビューアー (Trace.axd) で表示できます。 既定では、Trace.axd は httpHandlers 要素に追加されます。
メモ |
---|
一般的に、アクティブな Web サイトでトレースを有効にしないでください。これは、Web サイトのページを表示する任意のユーザーに重要な構成情報が表示される可能性があるためです。トレースは、デバッグ専用です。localOnly 属性が true の場合、トレース情報は localhost 要求についてのみ表示されます。また、Web.config ファイルで <deployment retail=true> が設定されている場合、トレースは無効になります。 |
Trace クラスのプロパティおよびメソッドを使用して、リリース ビルドをインストルメントできます。 インストルメンテーションにより、アプリケーションを本運用と同じ設定で実行して、アプリケーションの状態を監視できます。 トレースは、システムの実行を中断させることなく問題を特定して不具合を修正するために役立ちます。
トレースを有効にするには、トレース フラグを設定してアプリケーションを再コンパイルする必要があります。 この場合、トレースをサポートする言語コンパイラの構成行で、compilerOptions 属性を ="/d:TRACE" に設定します。 「<compiler> 要素」を参照してください。
既定の構成
次の既定の trace 要素は、Machine.config ファイルまたはルート Web.config ファイルで明示的には構成されていません。 しかし、これが .NET Framework 2.0 以降のバージョンのアプリケーションによって返される既定の構成です。
<trace
enabled="false"
localOnly="true"
mostRecent="false"
pageOutput="false"
requestLimit="10"
traceMode="SortByTime"
writeToDiagnosticsTrace="false"
/>
次の既定の trace 要素は、.NET Framework Version 1.0 および 1.1 の Machine.config ファイルで構成されます。
<trace
enabled="false"
localOnly="true"
pageOutput="false"
requestLimit="10"
traceMode="SortByTime"
/>
使用例
トレース構成設定の指定方法を次のコード例に示します。
<configuration>
<system.web>
<trace enabled="true"
pageOutput="true"
requestLimit="15"
mostRecent="true" />
<system.web>
</configuration>
要素情報
構成セクション ハンドラー |
|
構成メンバー |
|
構成できる場所 |
Machine.config ルート レベルの Web.config アプリケーション レベルの Web.config 仮想ディレクトリ レベルまたは物理ディレクトリ レベルの Web.config |
要件 |
Microsoft Internet Information Services (IIS) Version 5.0 以降 .NET Framework Microsoft Visual Studio |
参照
処理手順
方法 : トレース ビューアーで ASP.NET トレース情報を表示する
方法 : Location の設定を使用して特定のディレクトリを構成する
参照
system.web 要素 (ASP.NET 設定スキーマ)