方法 : カスタム ポリシー アサーションをインポートする
ポリシー アサーションはサービス エンドポイントの機能と要件を説明します。クライアント アプリケーションはサービス メタデータにあるポリシー アサーションを使用して、クライアント バインディングを構成したり、サービス エンドポイントのサービス コントラクトをカスタマイズしたりできます。
カスタム ポリシー アサーションは、System.ServiceModel.Description.IPolicyImportExtension インターフェイスを実装して、このオブジェクトをメタデータ システムに渡すか、またはアプリケーション構成ファイルに実装型を登録することによってインポートします。IPolicyImportExtension インターフェイスの実装は、既定のコンストラクタを提供する必要があります。
カスタム ポリシー アサーションをインポートするには
クラスに System.ServiceModel.Description.IPolicyImportExtension インターフェイスを実装します。次の手順を参照してください。
次のいずれかの方法でカスタム ポリシー インポータを挿入します。
構成ファイルを使用します。次の手順を参照してください。
ServiceModel Metadata Utility Tool (Svcutil.exe) で構成ファイルを使用します。次の手順を参照してください。
プログラムでポリシー インポータを挿入します。次の手順を参照してください。
任意のクラスに System.ServiceModel.Description.IPolicyImportExtension インターフェイスを実装するには
System.ServiceModel.Description.IPolicyImportExtension.ImportPolicy(System.ServiceModel.Description.MetadataImporter,System.ServiceModel.Description.PolicyConversionContext) メソッドで、対象となる各ポリシーについて、メソッドに渡された System.ServiceModel.Description.PolicyConversionContext オブジェクトで (必要となるアサーションのスコープに応じて) 適切なメソッドを呼び出すことにより、インポートする必要があるポリシー アサーションを見つけます。次のコード例では、System.ServiceModel.Description.PolicyAssertionCollection.Remove(System.String,System.String) メソッドを使用して、一度にカスタム ポリシー アサーションを見つけてコレクションから削除する方法を示します。remove メソッドを使用してアサーションの検索と削除を行う場合は、手順 4. を実行する必要はありません。
ポリシー アサーションを処理します。ポリシー システムでは、入れ子になったポリシーと wsp:optional を正規化しないので注意してください。これらの構造体については、ポリシー インポート拡張機能の実装で処理する必要があります。
ポリシー アサーションで指定されている機能または要件をサポートするバインディングまたはコントラクトのカスタマイズを実行します。アサーションでは、通常、バインディングに特定の構成、または特定のバインディング要素が必要です。System.ServiceModel.Description.PolicyConversionContext.BindingElements プロパティにアクセスすることで、これらの変更を実行します。これとは別に、コントラクトの変更が必要なアサーションがあります。コントラクトへのアクセスと変更には、System.ServiceModel.Description.PolicyConversionContext.Contract プロパティを使用します。ポリシー代替手段のインポートに失敗した場合、バインディングとコントラクトは同じなのに、ポリシー代替手段が異なるために、ポリシー インポータが複数回呼び出されることがあるので注意してください。作成するコードでは、この動作に対応する必要があります。
アサーション コレクションからカスタム ポリシー アサーションを削除します。アサーションを削除しない場合、Windows Communication Foundation (WCF) は、ポリシーのインポートが失敗して、関連付けられているバインディングがインポートされていないと見なします。System.ServiceModel.Description.PolicyAssertionCollection.Remove(System.String,System.String) メソッドを使用して、カスタム ポリシー アサーションの検索とコレクションからの削除を一度に行う場合は、この手順を実行する必要はありません。
構成ファイルを使用してメタデータ システムにカスタム ポリシー インポータを挿入するには
クライアント構成ファイルの <policyImporters> 要素の中にある <extensions> 要素にインポータ型を追加します。
クライアント アプリケーションで、System.ServiceModel.Description.MetadataResolver または System.ServiceModel.Description.WsdlImporter を使用してメタデータを解決すると、インポータが自動的に呼び出されます。
Svcutil.exe を使用してメタデータ システムにカスタム ポリシー インポータを挿入するには
Svcutil.exe.config 構成ファイルの <policyImporters> 要素の中にある <extensions> 要素にインポータ型を追加します。また、/svcutilConfig オプションを使用して、異なる構成ファイルに登録されているポリシー インポータ型を読み込むように Svcutil.exe を指定することもできます。
ServiceModel Metadata Utility Tool (Svcutil.exe) を使用してメタデータをインポートすると、インポータが自動的に呼び出されます。
プログラム使用してメタデータ システムにカスタム ポリシー インポータを挿入するには
- メタデータをインポートする前に、インポータを System.ServiceModel.Description.MetadataImporter.PolicyImportExtensions プロパティに追加します (たとえば、System.ServiceModel.Description.WsdlImporter を使用している場合)。
関連項目
リファレンス
System.ServiceModel.Description.MetadataResolver
System.ServiceModel.Description.WsdlImporter
System.ServiceModel.Description.MetadataResolver