Windows Communication Foundation での Internet Information Services 7.0 の構成
Internet Information Services (IIS) 7.0 はモジュール設計になっており、必要なコンポーネントを選択してインストールできます。この設計は、Windows Vista で新しく導入されたマニフェスト ドリブンのコンポーネント テクノロジに基づいています。IIS 7.0 には、40 以上のスタンドアロン機能コンポーネントがあり、個別にインストールできます。これにより、IT プロフェッショナルは必要に応じてインストールをカスタマイズできます。このトピックでは、Windows Communication Foundation (WCF) で使用する IIS 7.0 を構成し、必要なコンポーネントを決定する方法について説明します。
最小インストール : WAS のインストール
完全な IIS 7.0 パッケージの最小インストールでは、Windows プロセス アクティブ化サービス (WAS: Windows Process Activation Service) をインストールします。WAS はスタンドアロン機能であり、すべての Windows Vista オペレーティング システム (Home Basic、Home Premium、Business、Ultimate、および Enterprise) で利用できる唯一の IIS 7.0 の機能です。
コントロール パネルの [プログラム] をクリックし、[プログラムと機能] に表示される [Windows の機能を有効化または無効化] をクリックします。次の図に示すように、一覧に WAS コンポーネントが表示されます。
この機能には、次のサブコンポーネントがあります。
- .NET 環境
- 構成 API
- プロセス モデル
WAS のルート ノードを選択した場合は、既定で [プロセス モデル] サブノードだけがオンになっています。このインストールでは Web サーバーをサポートしないため、WAS のみをインストールすることに注意してください。
WCF または任意の ASP.NET アプリケーションを機能させるには、[.NET 環境] チェック ボックスをオンにします。つまり、WCF および ASP.NET を適切に機能させるには、すべての WAS コンポーネントが必要です。これらのコンポーネントのいずれかを一度インストールすると、チェック ボックスは自動的にオンになります。
IIS 7.0 : 既定のインストール
[インターネット インフォメーション サービス] 機能をオンにすることで、次の図に示すように、一部のサブノードが自動的にオンになります。
これは IIS 7.0 の既定のインストールです。このインストールにより、IIS 7.0 を使用して静的コンテンツ (HTML ページなど) を提供できます。ただし、ASP.NET や CGI アプリケーションを実行したり、WCF サービスをホストしたりすることはできません。
IIS 7.0 : ASP.NET サポートを行うインストール
IIS 7.0 で ASP.NET を機能させるには ASP.NET をインストールする必要があります。[ASP.NET] をオンにすると、画面は次のようになります。
これは、WCF アプリケーションと ASP.NET アプリケーションの両方が IIS 7.0 で機能するための最小限の環境です。
IIS 7.0 : IIS 6.0 互換コンポーネントを備えたインストール
Visual Studio 2005 や、IIS 6.0 メタベース API を使用する仮想アプリケーションを構成するオートメーション スクリプトおよびツール (Adsutil.vbs など) と共にシステムに IIS 7.0 をインストールする場合は、**[IIS 6.0 スクリプト ツール] を必ずオンにしてください。これにより、[**IIS 6.0 Management 互換性] の他のサブノードが自動的にオンになります。実行後の画面を次の図に示します。
このインストールにより、IIS 7.0、ASP.NET、およびWCF 機能を使用するために必要な準備ができ、Web でサンプルを利用できるようになります。
要求の制限
IIS 7.0 がインストールされた Windows Vista では、maxUri および maxQueryStringSize の設定の既定値が変更されています。既定では、IIS 7.0 における要求のフィルタ処理で使用できる文字数は、URL が 4096 文字、クエリ文字列が 2048 文字です。これらの既定値を変更するには、App.config ファイルに次の XML を追加します。
<system.webServer>
<security>
<requestFiltering>
<requestLimits maxUrl=”8192” maxQueryString=”8192” />
</requestFiltering>
</security>
</system.webServer>
関連項目
タスク
方法 : WCF アクティブ化コンポーネントをインストールして設定する
概念
WAS アクティベーション アーキテクチャ
Windows Communication Foundation で使用するための Windows プロセス アクティブ化サービスを設定する