アプリケーション プールのリサイクルの設定
アプリケーション プールのリサイクルの設定によって、システム リソースを回復する方法を制御できます。ここでは、アプリケーション プールのリサイクルの設定を指定する方法について説明します。
アプリケーション プールのリサイクルの設定の指定
アプリケーション プールのリサイクルの設定は、アプリケーション プールの [プロパティ] ダイアログ ボックスの [リサイクル] タブで指定します。
アプリケーション プールのリサイクルの設定を指定するには
- IIS 管理コンソールを開き、プラス記号をクリックしてローカル コンピュータを展開します。
- プラス記号をクリックして [アプリケーション プール] フォルダを展開します。
- 適切なアプリケーション プールを右クリックし、[プロパティ] をクリックします。アプリケーション プールの [プロパティ] ダイアログ ボックスが表示されます。
- [リサイクル] タブをクリックし、適切なアプリケーション プールの設定を指定します。
アプリケーション プールの [プロパティ] ダイアログ ボックスの [リサイクル] タブ
メモリのリサイクル
[メモリのリサイクル] は、ASP.NET プロセス モデルの memoryLimit の設定に相当するアプリケーション プールの設定です。この設定は、ワーカー プロセスが使用できる最大メモリ容量を指定します。ワーカー プロセスのメモリ使用量がこの値を超えると、このプロセスを置換する新しいプロセスが作成され、現在のすべての要求は新しいプロセスに再割り当てされます。ASP.NET プロセス モデルの memoryLimit の設定とアプリケーション プールの [メモリのリサイクル] の設定には、2 つの大きな違いがあります。
- ASP.NET プロセス モデルの memoryLimit の設定では物理メモリだけが使用されます。アプリケーション プールの [メモリのリサイクル] の設定では、物理メモリと仮想メモリについて個別に制限を指定できます。ASP.NET アプリケーションでは、共通言語ランタイムのガベージ コレクタの動作から、一般的に物理メモリ (または物理メモリと仮想メモリの組み合わせ) が使用されます。ヒープを断片化する古いネイティブ アプリケーションでは、一般的に仮想メモリが使用されます。
- アプリケーション プールの [メモリのリサイクル] の設定は、合計メモリ容量に対する割合ではなく、MB 単位で指定します。
ワーカー プロセスのリサイクル
[ワーカー プロセスのリサイクル] は、ASP.NET プロセス モデルの requestLimit の設定に相当するアプリケーション プールの設定です。この設定は、ワーカー プロセスまたはアプリケーション プールのリサイクルを開始する要求の数を指定します。既定では、[ワーカー プロセスのリサイクル] は無効になっています。[ワーカー プロセスのリサイクル] を有効にするには、このチェック ボックスをオンにして、スピン ボックスで要求の数を指定します。
ワーカー プロセスのリサイクル
[ワーカー プロセスのリサイクル] は、ASP.NET プロセス モデルの timeout の設定に相当するアプリケーション プールの設定です。この設定は、ワーカー プロセスまたはアプリケーション プールをリサイクルする間隔を指定します。既定では [ワーカー プロセスのリサイクル] は有効で、120 分に設定されています。間隔を変更するには、スピン ボックスで値を変更します。この設定を無効にするには、[ワーカー プロセスのリサイクル] チェック ボックスをオフにします。
参照
ワーカー プロセス分離モード用のアプリケーション プールの設定 | アプリケーション プールのパフォーマンスの設定 | アプリケーション プールの状態の設定 | アプリケーション プールの ID の設定 | IIS 6.0 のアプリケーション分離モード | IIS 6.0 のアプリケーション分離モードの概要 | ASP.NET プロセス モデルの設定と IIS 6.0 アプリケーション プールの設定の対応 | <processModel> 要素