Excel での作業項目の一括追加または変更

追加または変更する作業項目が多数存在する場合は、Excel を使用すると時間を節約できます。 単純なリストを使用すると、バックログ項目、タスク、バグ、懸案事項など、複数の種類の作業項目を一度に一括して追加または変更できます。 ツリー リストを使用すると、作業項目とその親子リンクを一括して追加または変更できます。

作業項目の一括追加と一括変更には、Microsoft Project を使用することもできます。

単純なリストを使用した作業項目の追加

1. Microsoft Excel 2007 以降のバージョンがない場合は、インストールします。

2. Visual Studio またはチーム エクスプローラーがインストールされていない場合、Team Foundation アドインを Excel にインストールするには、このリンク先に示すバージョンのいずれかをインストールする必要があります。

3. Excel で、空のワークシートを開きます。 [チーム] リボン (または Excel 2007 を使用している場合は [チーム] メニュー) が表示されない場合は、手順 2. を参照してください。

   

   ヒント

   [チーム] リボンが表示されなくなった場合は、再度有効にする必要があることがあります。

4. TFS および作業項目を追加するチーム プロジェクトに接続します。 接続できない場合は、チーム メンバーになる必要があります。

   

   初めて Excel から TFS に接続するときは、認識されたサーバーの一覧に TFS を追加することが必要になる場合があります。

   

5. これで、ワークシートが単純なリストとしてチーム プロジェクトにバインドされました。 これにより、ワークシートからチーム プロジェクトに作業項目を追加したり、チーム プロジェクトからワークシートに作業項目を追加したりすることができます。

   

6. 追加する作業項目のタイトルおよびそれらの作業項目の種類を指定します。

   

   [状態] フィールドと [理由] フィールドに既定値が自動的に入力されます。

7. ワークシートを発行します。

   

   カーソルが、データを含むセルの中にあることを確認してください。 そうでない場合、[発行] ボタンが無効になることがあります。

   ID が作業項目に割り当てられたことに注意してください。

   

8. また、Web ポータルで作業項目を開いて詳細情報を追加することもできます。

   

   

作業項目の変更は、Excel、Project、Web ポータル、またはチーム エクスプローラーで実行できます。

作業の同期を保つには、次のヒントに従ってください。

保存されたワークシートを初めて開く場合は、 (更新ボタン) を使用して、TFS から最新のデータをダウンロードします。 [列の選択] を使用してワークシートに列を追加することにより、追加フィールドのデータを入力します。 データの競合を回避するために、追加および変更を頻繁に発行します。 発行前または更新前のデータの損失を防ぐために、ブックを定期的に保存します。

ツリー リストを使用したバックログ項目とタスクおよび親子リンクの追加

ユーザー ストーリーやユーザー操作の内訳構造や階層のセットなどの、入れ子になった作業項目のリストを一括追加することができます。 次に説明する手順に従って、たとえば、次の図に示すようなタスク、サブタスク、バグの入れ子になったリスト、またはリンクされたタスクをプロダクト バックログ項目に追加できます。

列のレイアウトによる親子リンクの表示方法を示すツリー リスト

1. 前の手順の手順 1. ～ 6. を実行します。

2. ツリー レベルを追加して、単純なリストをツリー リストに変換します。

   

   リストの種類に [ツリー] というラベルが付き、[タイトル 2] という追加の列が挿入されます。

   

3. [タイトル 1] の下にバックログ項目のタイトルを入力し、[タイトル 2] の下にタスクのタイトルを入力します。 また、それぞれに対して、対応する作業項目の種類を選択します。

   

4. ワークシートを発行します。

   

   TFS によって各作業項目に ID が割り当てられ、バックログ項目の下に一覧表示されている各タスクに対して親/子リンクが作成されます。

   

ツリー リストの使用に際して役立つヒント: TFS では、[タイトル] 列のデータを解釈して、作業項目間のリンクのパターンを判定します。 変更を発行したときに、次のいずれかの条件に該当すると、エラーが発生したり、無効なリンクや、誤った作業項目間にツリー リンクが作成されたりする可能性があります。 親子関係を持つ作業項目の間の行が空白である。 作業項目のタイトルが入力されている列が正しくない。 すべての子作業項目のタイトルを入力したことを確認してください。 同一行に、データが含まれている [タイトル] 列が複数ある。 各行内の 1 つのタイトル列のみにテキストを入力します。 リストが並べ替えられた。 ツリー リストは並べ替えないでください。 ツリー リストを並べ替えると、階層リンク関係が変更される場合があります。 ツリー リストを並べ替える場合は、即座に更新することでこの操作から復元できます。 エラーを解決するには、「Excel ツリー リスト内の無効なリンクの解決」を参照してください。 または を使用して、ツリー階層内の作業項目を降格または昇格できます。 親作業項目のタイトルの左側または右側の列が [タイトル] 列であることを確認します。 列の上部にあるヘッダーに「タイトル <number>」と表示されている必要があります。表示されていない場合は、ツリー レベルを追加します。 親子リンクが付いた作業項目は、親項目を 1 つだけを持つことができます。 2 つのバックログ項目に同じ作業項目タスクを追加することはできません。 追加する場合は、別個の作業項目タスクとして定義する必要があります。 エラー TF208104 を受信した場合、フィールドに行った変更は発行されますが、リンク階層へのすべての変更は発行されません。 作業項目に対して定義されているリンク関係の少なくとも 1 つは、Project Server の統合などの別のプロセスによってロックされます。 詳細については、「エラー TF208104 (階層リンク関係のロック) の解決」を参照してください。 作業項目を移動する場合、テーブル行全体が選択されていることを確認してください。

Q & A

Q: Web ポータルだけで作業するときに、Excel を使用できますか。

A: できます。 Web ポータルからクエリを開くことはできませんが、Excel からクエリを開くことはできます。 Excel を使用するには、Team Foundation アドインを取得する必要があります。これは、Visual Studio またはチーム エクスプローラー のインストール時にインストールされます。 これらのバージョンのいずれかがインストールされていない場合は、今すぐインストールします。 チーム エクスプローラーは無料でインストールできます。

チーム エクスプローラーをインストールした後、Excel を開いて [チーム] リボンを探します。

Q: リストの種類はどのように選択すればよいでしょうか。

A: 次の表を参考にして、リストを選択してください。

タスク	リスト構造	リストの更新
関連付けられていない多数の作業項目を作成および発行する	単純なリスト	入力リスト
関連付けられていない多数の作業項目を一括編集する	単純なリスト	クエリ リストまたは入力リスト
多数の作業項目およびそれに依存する作業項目または関連付けられている作業項目を一括編集する	ツリー リスト	クエリ リスト
トップダウン プランニングを実行し、親子リンクが付いた作業項目を発行する	ツリー リスト	入力リスト
多数の作業項目の階層構造および親子リンクの関係を表示および変更する	ツリー リスト	クエリ リスト
時間と共に変更されるフィルター処理された作業項目のセットに基づくレポートを確認する	単純なリストまたはツリー リスト	クエリ リスト

Q: ツリー グループのコマンドを有効にするにはどうすればよいですか。

A: ツリー グループのコマンドが使用できない場合、ワークシートが単純なリストとして構成されています。 「ツリー リストを使用したバックログ項目とタスクおよび親子リンクの追加」の手順 2. の説明に従って、単純なリストをツリー リストに変換できます。

Q: ツリー リストを単純なリストに変換するにはどうすればよいですか。

A: まず、行った変更を発行します。 次に、[チーム] リボンで、[構成]、[一覧] の順にクリックし、[作業項目のみを更新] をクリックします。 ツリー構造が平坦化され、クエリ リストが入力リストに変更されます。

Q: ツリー レベルを削除するにはどうすればよいですか。

A: 削除する [タイトル number] 列 (最も大きな番号の列) の下に入力されたコンテンツをすべて削除した後、[最新の情報に更新] をクリックしてワークシートを更新します。

ヒント

ツリー レベルを削除する前に、必ず作業項目に加えた変更を発行します。ツリー レベルを削除するには、最新の情報に更新して、作業項目リストのデータを上書きする必要があります。データを発行しない場合、データは失われます。

Q: 入力リストをクエリ リストに変換するにはどうすればよいですか。

A: [チーム] リボンで、[構成]、[一覧] の順にクリックし、使用するクエリをクリックします。 クエリから返された作業項目のみを使用して、ワークシートが更新されます。 また、ツリー クエリを選択した場合、リストはツリー リストになります。

Q: 使用するリストに既存の作業項目を追加するにはどうすればよいですか。

A: クエリ以外の入力リストを使用する場合は、[チーム] リボンの を選択して作業項目を追加できます。

Q: Excel の切り取りと貼り付け機能を使用できますか。

A: はい、できます。 切り取り、貼り付け、自動入力、書式設定、並べ替え (単純なリストのみ)、フィルター、数式の追加など、Excel の多くの機能を使用できます。

行を切り取って貼り付けることにより、リスト内の項目を並べ替えたり、作業項目間のリンク関係を変更したりすることができます。

作業項目をドラッグするには、移動する作業項目または一連の作業項目を選択し、コンテキスト メニューを表示して [選択]、[テーブルの行] をクリックします。選択範囲の境界にポインターを合わせ、ポインターが移動ポインター に変わったことを確認した後、別の位置に行をドラッグします。

ヒント

作業項目リストを再表示するとき、すべての書式設定が維持されているわけではありません。たとえば、日付形式は TFS によって設定されます。日付形式フィールドに加えた変更はすべて TFS で使用されていた日付形式で上書きされます。

Q: 選択した一連の作業項目をすばやく更新するにはどうすればいいですか。

A: チーム エクスプローラーの作業項目クエリに一覧表示されている作業項目を選択し、選択したいずれかの作業項目でコンテキスト メニューを開いて、[Microsoft Excel で選択された項目を開く] を選択するか、またはツール バーの Excel アイコンをクリックします。

Q: Excel for Mac は使用できますか。

A: いいえ。 Team Foundation アドインを入手するためには、Visual Studio またはチーム エクスプローラーがインストールされているのと同じコンピューター上で Excel を使用する必要があります。 これらのアプリケーションを使用するには、Windows OS が必要です。

Q: 発行に関連するエラーはどのように解決しますか。

A: データの競合、データの妥当性確認エラー、または無効なリンクを解決するには、それぞれのトピックを参照してください。

Q: Team Foundation アドイン無効にする方法を教えてください。

A: アドインを無効化する場合は、「アドインを追加、削除する」を参照してください。

Q: 作業項目を一括変更するには、他にどのツールを使用できますか。

A: Web ポータルまたは Project を使用できます。

Q: Excel での作業に関するヒントの入手先。

A: 「Excel 2010 の基本的な作業」を参照してください。