オブジェクト、メソッド、プロパティ、およびイベントについて
オブジェクトとコレクション
オブジェクトは、ワークシート、セル、グラフ、フォーム、レポートなど、アプリケーションの要素を表します。 Visual Basic のコードで、オブジェクトのメソッドを適用したりオブジェクトのプロパティの値を変更したりする場合は、その前にオブジェクトを識別する必要があります。
コレクションは、通常は同じ種類 (そうでない場合もあります) の複数のオブジェクトを含んだオブジェクトです。 たとえば、Microsoft Excel では、Workbooks オブジェクトは開いているすべての Workbook オブジェクトを含みます。 Visual Basic では、Forms コレクションはアプリケーションのすべての Form オブジェクトを含みます。
コレクションのアイテムは、番号または名前を使用して識別することができます。 たとえば、次のプロシージャでは、開いている 1 番目の Workbook オブジェクトが識別されています。
Sub CloseFirst()
Workbooks(1).Close
End Sub
次のプロシージャでは、文字列として指定された名前を使用して Form オブジェクトが識別されています。
Sub CloseForm()
Forms("MyForm.frm").Close
End Sub
オブジェクトが共通のメソッドを共有している場合は、オブジェクトのコレクション全体を操作することもできます。 たとえば次のプロシージャは、開いているすべてのフォームを閉じます。
Sub CloseAll()
Forms.Close
End Sub
オブジェクトの取得
すべてのアプリケーションには、含まれているオブジェクトを返す方法があります。 ただし、その方法はすべて同じではないため、アプリケーションで使用中のオブジェクトまたはコレクションのヘルプ トピックを参照して、オブジェクトを返す方法を調べる必要があります。
メソッド
メソッドは、オブジェクトが実行できる処理です。 たとえば、Add はコンボ ボックスに新しいエントリを追加するので、ComboBox オブジェクトのメソッドです。
次のプロシージャは、Add メソッドを使用して ComboBox に新しいアイテムを追加します。
Sub AddEntry(newEntry as String)
Combo1.Add newEntry
End Sub
プロパティ
プロパティとは、オブジェクトの属性であり、オブジェクトの特性 (サイズ、色、画面上の位置など) や動作の側面 (有効/無効や表示/非表示など) を定義します。 オブジェクトの特性を変更するには、そのプロパティ値を変更します。
プロパティの値を設定するには、オブジェクトに対する参照の後にピリオド、プロパティ名、等号 (=)、および新しいプロパティ値を追加します。 たとえば次のプロシージャは、 Caption プロパティを設定して、Visual Basic フォームのキャプションを変更します。
Sub ChangeName(newTitle)
myForm.Caption = newTitle
End Sub
プロパティには、設定できないものもあります。 各プロパティのヘルプ トピックに、そのプロパティが設定可能 (読み取り/書き込み) か、読み取りだけ可能 (読み取り専用) か、書き込みだけ可能 (読み取り専用) かが記載されています。
オブジェクトのプロパティ値を取得することにより、そのオブジェクトに関する情報を取得できます。 次のプロシージャは、現在アクティブなフォームの一番上に表示されるタイトルをメッセージ ボックスに表示します。
Sub GetFormName()
formName = Screen.ActiveForm.Caption
MsgBox formName
End Sub
イベント
イベントとは、オブジェクトによって認識されるアクション (マウス クリックやキー入力など) であり、それに応答するためのコードを記述できます。 イベントは、ユーザーによる操作やプログラム コードの結果として発生する場合と、システムによってトリガーされる場合があります。
関連項目
サポートとフィードバック
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