DataObject とクリップボードの違いについて教えてください
DataObject とクリップボードはどちらも、ある場所から別の場所にデータを移動する手段を提供します。 アプリケーション開発者が DataObject または Clipboard を使用する際には、留意する必要がある重要な事項がいくつかあります。
DataObject と Clipboard ではいずれも、データ形式がそれぞれ異なるデータであれば、一度に複数のデータを格納できます。 既に使用されている形式のデータを格納すると、新しいデータが保存され、古いデータは破棄されます。
Clipboard はピクチャ形式とテキスト形式をサポートしています。 DataObject は、現時点ではテキスト形式しかサポートしていません。
DataObject はアプリケーションが実行されている間だけ存在しますが、Clipboard はオペレーティング システムが実行されている限りは存在します。 つまり、Clipboard にデータを格納した後でアプリケーションを閉じても、データは失われません。 しかし、 DataObject の場合は異なります。 DataObject にデータを格納したアプリケーションを閉じると、データは失われます。
DataObject は標準の OLE オブジェクトですが、Clipboard は違います。 つまり、クリップボードは標準の移動操作 (コピー、切り取り、貼り付け) をサポートできますが、ドラッグ アンド ドロップ操作はサポートしません。 アプリケーションにドラッグ アンド ドロップ操作のサポートが必要な場合は、 DataObject を使用する必要があります。
ヒント
SetText メソッドを使用して Clipboard または DataObject にデータを移動する際に、独自のデータ形式名を定義できます。 これは、アプリケーションによって移動されるテキストとユーザーによって移動されるテキストを区別するのに役立ちます。
関連項目
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