教育機関向け API の概要
Microsoft Graph の教育機関向け API は、教育のさまざまなシナリオに関係する情報によって Microsoft 365 のリソースを拡張します。それには、学校、クラス、ユーザー (学生と教師)、課題、および提出に関する情報が含まれます。 これにより、学校やクラスルームのさまざまなシナリオのための教育関連リソースの統合ソリューションを容易に構築できます。
教育のシナリオを統合する理由
クラスの名簿を認識するアプリケーションのビルド
教育関連のソフトウェア開発者の多くは、クラス名簿がアプリケーション実行に必要な情報の重要な部分の 1 つであるが、多くの場合は学校の学生情報システム (SIS) の内部にしまい込まれているという事実に早い段階で気付いています。 教師が新しいアプリケーションをクラスルームに導入しようとする場合、手動で名簿データをアプリケーションにインポートするために多くの時間を費やすことになります。 多くの独立系ソフトウェア ベンダー (ISV) では、SIS に接続して名簿データをインポートすることによりこの問題に対処しています。 何百とある学生情報システムで、それぞれ独自の書式が使用されているということが課題となります。
Microsoft School Data Sync と名簿 API を組み合わせることにより、アプリケーション開発者と学校がこの課題に対処できます。 名簿 API で可能になるシナリオのいくつかを次に示します:
Microsoft Teams を使用して割り当てタブでクラス割り当てを作成する
課題関連の教育機関 API を使用して、Microsoft Teams で課題と統合できます。 Microsoft 365 for Education の Microsoft Teams は、同じ教育機関 API に基づいており、API で実行できるユース ケースを提供します。 アプリは、これらの API を使用して割り当てのライフサイクルを通して割り当てを操作できます。
割り当て API は、次の重要なリソースを提供します。
- educationAssignment: 割り当て API のコア オブジェクト。 学習の一環としてクラスの学生またはチーム メンバーに割り当てられたタスクあるいは作業ユニットを表します。
- educationSubmission: 課題に対して個人 (またはグループ) が提出するリソースと、その課題に関連する成績とフィードバックを表します。
- educationResource: 割り当てられるまたは提出される学習オブジェクトを表します。 educationResource は、educationAssignment および/または educationSubmission に関連付けられています。
割り当て API により、Microsoft Teams 外でアプリが課題サービスと対話処理を実行できます。 配布、期限、評価は Microsoft Teams によって処理される一方、システムには、学生のための機能豊富な学習エクスペリエンスが用意されています。
割り当て API によって有効になるシナリオ例のいくつかを次に示します:
学校管理者が、学校データ同期管理 (プレビュー) を使用して ID および名簿の同期を管理できるようにする
School Data Sync は、Microsoft Entra ID と Microsoft 365 を使用して、学生情報システムから学生 ID と名簿データをインポートおよび同期するプロセスを自動化するのに役立ちます。 情報が同期されると、名簿 API を使用することにより、名簿情報をアプリケーションに読み込むことができます。
学校の学生情報システムと学校データ同期との統合処理を担当するシステム統合担当者は、Microsoft Graph で SDS 管理 API を使用することにより、CSV ファイルまたはサポートされている SIS API コネクタのいずれかからの同期処理をセットアップすることができます。
学校データ同期管理 API では、同期管理のためのエンドツーエンドのシナリオがサポートされています。たとえば:
- 自動的に同期を開始する同期ファイルを作成します。
- 一時停止、再開、およびリセットの操作により同期ライフサイクルを管理します。
Microsoft Reflect との統合 (プレビュー)
Microsoft Reflect は、自己認識、共感、感情的成長を促進することで、つながり、表現、学習を促進するように設計されたウェルビーイング アプリです。 Microsoft Reflect と統合して、学生が [チェックインを反映する] に対する応答を取得できます。
Microsoft Reflect レポート API では、次のシナリオがサポートされています。
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