Exchange 2013 で受信者のカスタム メール ヒントを構成する
製品: Exchange Server 2013
メール ヒントとは、Outlook Web App と Microsoft Outlook 2010 およびそれ以降のバージョンでユーザーが電子メール メッセージの作成中に次の操作を行ったときに情報バーに表示される情報メッセージです。
受信者を追加する
添付ファイルを追加する
[返信] または [全員に返信] を選択する
既に受信者にアドレス指定されているメッセージを [下書き] フォルダーから開く
あらかじめ用意されたメール ヒントに加え、すべての種類の受信者に対してカスタム メール ヒントを作成することができます。 あらかじめ用意されたメール ヒントの詳細については、「メール ヒント」を参照してください。
はじめに把握しておくべき情報
予想所要時間 : 10 分
この手順を実行する際には、あらかじめアクセス許可が割り当てられている必要があります。 必要なアクセス許可を確認するには、「 メール フローのアクセス許可 」トピックの「メール ヒント」エントリを参照してください。
基本のメール ヒントの構成は、Exchange 管理センター (EAC) またはシェルで行います。 ただし、追加のメール ヒント翻訳はシェルでしか構成できません。
受信者にメール ヒントを追加すると、次の 2 つのことが行われます。
テキストに HTML タグが自動的に追加されます。 たとえば、[
This mailbox is not monitored
] というテキストを入力すると、メール ヒントは自動的に [<html><body>This mailbox is not monitored</body></html>
] になります。 メール ヒントの追加の HTML タグはサポートされていません。テキストは、受信者の MailTipTranslations プロパティに既定値として自動的に追加されます。 メール ヒントテキストを変更した場合、既定値は MailTipTranslations プロパティで自動的に更新されます。
メール ヒントの長さは 175 文字 を超えることはできません。
このトピックの手順で使用可能なキーボード ショートカットについては、「Exchange 2013 の Exchange 管理センターのキーボード ショートカット」を参照してください。
ヒント
問題がある場合は、 Exchange のフォーラムで質問してください。 Exchange Server のフォーラムにアクセスします。
受信者のメール ヒントを構成する
EAC を使用して受信者のメール ヒントを構成する
EAC で、[受信者] に移動します。
受信者の種類に基づいて、次のいずれかの受信者タブを選択します。
メールボックス
グループ
リソース
連絡先
Shared
[受信者] タブで、変更する受信者を選択し、[編集] をクリックします。
表示される受信者のプロパティ ページで、 [メール ヒント] をクリックします。
メール ヒントのテキストを入力します。 完了したら、[Save] をクリックします。
シェルを使用して受信者のメール ヒントを構成する
受信者のメール ヒントを構成するには、次の構文を使用します。
Set-<RecipientType> <RecipientIdentity> -MailTip "<MailTip text>"
<RecipientType> には、受信者の種類を指定します。 たとえば、 Mailbox
、 MailUser
、 MailContact
、 DistributionGroup
、 DynamicDistributionGroup
などです。
たとえば、"Help Desk" という名前のメールボックスに送信されたサポート要求に 2 時間以内に応答することになっているとします。 このことを説明するカスタム メール ヒントを構成するには、次のコマンドを実行します。
Set-Mailbox "Help Desk" -MailTip "A Help Desk representative will contact you within 2 hours."
シェルを使用して異なる言語の追加のメール ヒントを構成する
既存のメール ヒント テキストやメール ヒント翻訳に影響を与えずに追加のメール ヒント翻訳を構成するには、次の構文を使用します。
Set-<RecipientType> -MailTipTranslations @{Add="<culture1>:<localized text 1>","<culture2>:<localized text 2>"...; Remove="<culture1>:<localized text 1>","<culture2>:<localized text 2>"...}
<culture> には、言語に関連付けられている ISO 639 の 2 文字の有効なカルチャ コードを指定します。
たとえば、Notifications という名前のメールボックスに、"監視対象外のメールボックス" というメール ヒントがあるとします。このメール ヒントにスペイン語の翻訳を追加するには、次のコマンドを実行します。
Set-Mailbox -MailTipTranslations @{Add="ES:Esta caja no se supervisa."}
正常な動作を確認する方法
受信者のメール ヒントが正常に構成されたことを確認するには、次の手順を実行します。
Outlook Web App か Outlook 2010 またはそれ以降のバージョンで、該当する受信者宛ての電子メール メッセージを作成します (ただし、送信は行いません)。
情報バーにメール ヒントが表示されることを確認します。
追加のメール ヒント翻訳を構成した場合は、メール ヒント翻訳の言語と一致する言語設定の Outlook Web App でメッセージを作成し結果を確認します。