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HTTP、TCP、または名前付きパイプを使用した同期シナリオ

ここでは、シングル スレッド クライアントで HTTP、TCP、または名前付きパイプを使用したときの、さまざまな同期要求/応答シナリオでのアクティビティと転送について説明します。 マルチスレッド要求の詳細については、「HTTP、TCP、または名前付きパイプを使用した非同期シナリオ」を参照してください。

エラーを伴わない同期要求/応答

ここでは、シングル スレッド クライアントを使用したときの、有効な同期要求/応答シナリオでのアクティビティおよび転送について説明します。

Client

サービス エンドポイントとの通信の確立

クライアントを構築して開きます。 各手順では、アンビエント アクティビティ (A) が "クライアントの構築" アクティビティ (B) と "クライアントを開く" アクティビティ (C) にそれぞれ転送されます。 転送されるアクティビティごとに、転送が返されるまで (つまり、ServiceModel コードが実行されるまで) アンビエント アクティビティは中断されます。

サービス エンドポイントへの要求

アンビエント アクティビティが "アクションを処理" アクティビティ (D) に転送されます。 このアクティビティでは、要求メッセージが送信され、応答メッセージが受信されます。 このアクティビティは、ユーザー コードに制御が戻ると終了します。 これは同期要求であるため、制御が戻るまでアンビエント アクティビティは中断されます。

サービス エンドポイントとの通信の終了

クライアントの "閉じる" アクティビティ (I) が、アンビエント アクティビティから作成されます。 これは、"新規" や "開く" と同じです。

サーバー

サービス ホストの設定

ServiceHost の "新規" アクティビティ (N) および "開く" アクティビティ (O) は、アンビエント アクティビティ (M) から作成されます。

リスナー アクティビティ (P) は、各リスナーの ServiceHost を開くと作成されます。 リスナー アクティビティは、待機してデータを受信および処理します。

ネットワーク上のデータの受信

データがネットワークに到着すると、受信したデータを処理するために "バイトを受信" アクティビティ (Q) が作成されます (まだ存在しない場合)。 このアクティビティは、接続またはキュー内の複数のメッセージに再使用できます。

SOAP アクション メッセージを作成するための十分なデータがある場合、"バイトを受信" アクティビティは "メッセージを処理" アクティビティ (R) を起動します。

アクティビティ R では、メッセージ ヘッダーが処理され、アクティビティ ID ヘッダーが確認されます。 このヘッダーが存在する場合、アクティビティ ID は "アクションを処理" アクティビティに設定されます。それ以外の場合は、新しい ID が作成されます。

呼び出しが処理されると、"アクションを処理" アクティビティ (S) が作成されて転送されます。 このアクティビティは、受信メッセージに関連するすべての処理 ("ユーザー コードを実行" (T) と "応答メッセージを送信" (該当する場合) を含む) が完了すると終了します。

サービス ホストの終了

ServiceHost の "閉じる" アクティビティ (Z) は、アンビエント アクティビティから作成されます。

Diagram showing synchronous scenarios: HTTP, TCP, or named pipes.

<A: name> の A は、前の説明および表 3 に含まれるアクティビティを表すショートカット シンボルです。 Name は、アクティビティの短縮名です。

propagateActivity=true の場合、クライアントとサービスの "アクションを処理" アクティビティはどちらも同じアクティビティ ID を持ちます。

エラーを伴う同期要求/応答

前述のシナリオとの違いは、応答メッセージとして SOAP エラー メッセージが返されることだけです。 propagateActivity=true の場合は、要求メッセージのアクティビティ ID が SOAP エラー メッセージに追加されます。

エラーを伴わない同期一方向

最初のシナリオとの違いは、メッセージがサーバーに返されないことだけです。 HTTP ベースのプロトコルの場合は、ステータス (有効またはエラー) がクライアントに返されます。 それは、WCF プロトコル スタックのなかで HTTP プロトコルだけが、要求/応答セマンティクスを使用するからです。 TCP 処理は WCF からは見えないため、受信確認はクライアントに送信されません。

エラーを伴う同期一方向

メッセージの処理中 (Q 以降) にエラーが発生しても、クライアントには通知が返されません。 これは、「エラーを伴わない同期一方向要求/応答」のシナリオと同じです。 エラー メッセージを受信する必要がある場合は、一方向のシナリオを使用しないでください。

二重

上述のシナリオとの違いは、クライアントがサービスとして動作することです。この場合、非同期のシナリオと同様、クライアントは "バイトを受信" アクティビティと "メッセージを処理" アクティビティを作成します。