COLLAPSE
現在のコンテキストと比較してより詳細なレベルのコンテキストを取得します。 式が指定されている場合は、新しいコンテキストでその値を返します。これにより、階層のナビゲーションと、より詳細なレベルでの計算を行うことができます。
構文
ナビゲーションと計算の両方を実行する構文。
COLLAPSE ( <expression>, <axis>[, N] )
COLLAPSE ( <expression>, <column>[, <column>] ... )
ナビゲーションのみを実行する構文。
COLLAPSE ( <axis>[, N] )
COLLAPSE ( <column>[, <column>] ... )
パラメーター
| 用語 | 定義 |
|---|---|
| 式 (expression) | 新しいコンテキストで評価される式。 |
| axis | 軸参照。 |
| column | データ グリッド内の列。 |
| N | (省略可能) 折りたたむレベルの数。 省略した場合、既定値は 1 となります。 |
戻り値
ナビゲーションと計算の両方を実行するバージョンの場合、この関数は新しいレベルに移動した後に、新しいコンテキストで式の値を返します。 ナビゲーションのみを実行するバージョンの場合、この関数は新しいレベルに移動して評価コンテキストを変更します。
解説
- この関数は、ビジュアル計算でのみ使用できます。
- この関数のナビゲーション専用バージョンは、CALCULATE 関数内で使用できます。
- 階層のレベルは、軸参照によって参照される各軸のすべての列によって決まります。
- 列を指定すると、各列の軸が最初に検出されたときに、それを含めて決定されます。
- N を指定すると、この関数は現在のレベルまたは最下位レベルのいずれか近い方から N レベル上の階層に移動します。
- 複数の列を指定すると、この関数は、指定されたすべての列が存在しない最初のレベルに到達するまで階層を上に移動します。
- ナビゲーションは、データ マトリックス内の現在のセルから開始され、階層を上に移動します。 指定した列が現在のセルより下のレベルにある場合、その列は無視されます。
例
合計、年、四半期、月のレベルを含む階層の売上合計をまとめたテーブルがある場合、次の DAX 計算では、それぞれ親レベル、親の親レベル、年またはセルフ レベルで、[SalesAmount] の値が取り込まれます。
ParentValue = COLLAPSE([SalesAmount], ROWS)
GrandParentValue = COLLAPSE([SalesAmount], ROWS, 2)
QuarterOrSelfValue = COLLAPSE([SalesAmount], [Month])
次のスクリーンショットは、マトリックスとビジュアル計算を示しています。
