スライダー コントロールのメンバー関数
アプリケーションは、スライダー コントロールのメンバー関数を呼び出して、そのスライダー コントロール (CSliderCtrl) に関する情報を取得し、その特性を変更することができます。
スライダーの位置 (つまり、選択した値) を取得するには、GetPos メンバー関数を使用します。 スライダーの位置を設定するには、SetPos メンバー関数を使用します。 VerifyPos
メンバー関数を使用すれば、スライダーが最小値と最大値の間に位置していることをいつでも確認できます。
スライダー コントロールの範囲は、スライダー コントロールが表すことのできる一連の連続した値です。 ほとんどのアプリケーションでは、スライダー コントロールが最初に作成されるときに、SetRange メンバー関数を使用して範囲が設定されます。 アプリケーションでは、SetRangeMax および SetRangeMin メンバー関数を使用することで、スライダー コントロールが作成された後でも範囲を動的に変更できます。 範囲を動的に変更できるアプリケーションでは、通常、ユーザーがスライダー コントロールの操作を終了した時点でその最終的な範囲設定を取得します。 これらの設定を取得するには、GetRange、GetRangeMax、GetRangeMin の各メンバー関数を使用します。
アプリケーションでは、TBS_AUTOTICKS スタイルを使用することで、スライダー コントロールの目盛りを自動的に表示できます。 ただし、アプリケーションで目盛りの位置または頻度を管理する必要がある場合は、いくつかのメンバー関数を使用できます。
目盛りの位置を設定するには、アプリケーションで SetTic メンバー関数を使用できます。 SetTicFreq メンバー関数を使用すると、アプリケーションは、スライダー コントロールの目盛りが一定の間隔で範囲内に表示されるように設定できます。 たとえば、アプリケーションでこのメンバー関数を使用して、1 から 100 の範囲内で 10 個だけ目盛りを表示することができます。
目盛りに対応する範囲のインデックスを取得するには、GetTic メンバー関数を使用します。 GetTicArray メンバー関数は、これらのインデックスの配列を取得します。 クライアント座標で目盛りの位置を取得するには、GetTicPos メンバー関数を使用します。 アプリケーションでは、GetNumTics メンバー関数を使用して目盛りの数を取得できます。
ClearTics メンバー関数は、スライダー コントロールのすべての目盛りを削除します。
アプリケーションが TB_LINEDOWN または TB_LINEUP 通知メッセージを受信したときのスライダーの移動距離は、スライダー コントロールの線のサイズによって決まります。 同様に、ページ サイズによって、TB_PAGEDOWN および TB_PAGEUP 通知メッセージへの応答が決まります。 アプリケーションでは、GetLineSize、SetLineSize、GetPageSize、および SetPageSize メンバー関数を使用して、行およびページ サイズの値を取得および設定できます。
アプリケーションでは、メンバー関数を使用して、スライダー コントロールの寸法を取得できます。 GetThumbRect メンバー関数は、スライダーの四角形領域を取得します。 GetChannelRect メンバー関数は、スライダーの四角形領域を取得します (チャネルは、スライダーが移動する領域であり、範囲が選択されている場合は強調表示を含みます)。
スライダー コントロールに TBS_ENABLESELRANGE スタイルが指定されている場合、ユーザーはそこから連続した値の範囲を選択できます。 メンバー関数をいくつか使用することで、選択範囲を動的に調整できます。 SetSelection メンバー関数は、選択範囲の開始位置と終了位置を設定します。 ユーザーが選択範囲の設定を完了すると、アプリケーションは GetSelection メンバー関数を使用して設定を取得できるようになります。 ユーザーの選択をクリアするには、ClearSel メンバー関数を使用します。