次の方法で共有


/I (追加インクルード ディレクトリ)

インクルード ファイルを検索するディレクトリのリストにディレクトリを追加します。

構文

/I directory

引数

directory
インクルード ファイルを検索するディレクトリのリストに追加するディレクトリ。 /Idirectory の間のスペースは省略可能です。 スペースを含むディレクトリは、二重引用符で囲む必要があります。 ディレクトリは、絶対パスでも相対パスでもかまいません。

解説

複数のディレクトリを追加するには、このオプションを複数回使用します。 ディレクトリが検索されるのは、指定したインクルード ファイルが見つかるまでだけです。

このオプションは、/X (標準インクルード パスの無視) オプションと同じコマンド ラインで使用できます。

#include ディレクティブ は、二重引用符 (つまり、最初にローカル) 形式で指定できます (例: #include "local.h")。 または、山かっこ (つまり、最初にインクルード パス) 形式で指定することもできます (例: #include <iostream>)。

コンパイラによるディレクトリの検索は、次の順序で行われます。

  1. 二重引用符形式を使用して #include ディレクティブを指定した場合は、最初にローカル ディレクトリが検索されます。 検索は、#include ディレクティブが含まれるファイルと同じディレクトリから始まります。 ファイルが見つからない場合は、次に、現在開かれているインクルード ファイルのディレクトリが、開かれたのとは逆の順序で検索されます。 ディレクトリの検索は親インクルード ファイルのディレクトリから始まり、上方向へ移動して親の親インクルード ファイルのディレクトリへと続きます。

  2. 山かっこ形式で #include ディレクティブを指定した場合、またはローカル ディレクトリ検索が失敗した場合は、/I オプションを使用して指定したディレクトリが、コマンド ラインで指定されている順序で検索されます。

  3. INCLUDE 環境変数で指定されているディレクトリ。

Visual Studio 開発環境でこのコンパイラ オプションを設定するには

  1. プロジェクトの [プロパティ ページ] ダイアログ ボックスを開きます。 詳細については、Visual Studio での C++ コンパイラとビルド プロパティの設定に関する記事を参照してください。

  2. [構成プロパティ]>[C/C++]>[全般] プロパティ ページを選択します。

  3. [追加のインクルード ディレクトリ] プロパティを変更します。 このプロパティでは、一度に複数のディレクトリを指定できます。 ディレクトリはセミコロン (;) で区切る必要があります。

このコンパイラ オプションをコードから設定するには

次のコマンドでは、main.c で要求さしたインクルード ファイルが次の順序で検索されます。最初に、二重引用符を使用して指定した場合は、ローカル ファイルが検索されます。 次に \include ディレクトリ、それから \my\include ディレクトリが検索され、最後に INCLUDE 環境変数に割り当てられているディレクトリが、左から右の順序で検索されます。

CL /I \include /I\my\include main.c

関連項目

MSVC コンパイラ オプション
MSVC コンパイラ コマンド ラインの構文