既存のバージョンと並行して実行するアプリケーションの新しいバージョンを展開する方法
既存のバージョンと並行して実行されるアプリケーションの新しいバージョンをデプロイする方法。
概要
一度にすべてのパートナーを対象にするのではなく、最初は一部のビジネス パートナーだけが最新バージョンを使用できるようにするなど、アプリケーションの大幅アップグレードを段階的に実行する場合にこの方法を使用します。 この方法を使用すると、新しいバージョンへの完全な切り替えの準備ができるまで、新しいバージョンをまだ使用していないユーザーに、既存のアプリケーションを実行してサービスを提供し続けることができます。 このシナリオの背景情報については、「 シナリオ: アプリケーションの 2 つのバージョンをデプロイする」を参照してください。
アセンブリ バージョンを作成する場合と異なり、アプリケーション バージョンは、バージョン番号を増やす方法では作成しません。 代わりに、元のアプリケーションとは異なる名前を持つ新しいアプリケーションを作成し、それに新しいバージョンのアプリケーション アイテムを取り込みます。
アセンブリなどの多くの種類のアイテムは、BizTalk グループ内の 1 つのアプリケーションにしか存在できません。したがって、グループ内に既に存在するアセンブリを新しいアプリケーションへ展開するには、そのバージョン番号を増やす必要があります。 詳細については、「 アプリケーションまたはグループで一意である必要がある成果物」を参照してください。
前提条件
BizTalk Server Administrators グループのメンバーであるアカウントでサインインします。 アカウントには、ローカル ファイル システムとグローバル アセンブリ キャッシュに対する読み取り/書き込みアクセス許可も必要です。 ローカル コンピューターの管理者アカウントには、このアクセス許可があります。
アクセス許可の詳細については、「BizTalk アプリケーションの展開と管理に必要なアクセス許可」および「最小セキュリティ権限」を参照してください。
アプリケーションの新しいバージョンをデプロイする
Visual Studio で、アプリケーションの新しいバージョンに展開するアセンブを必要に応じて変更します。
次のように、各アセンブリのバージョン番号を増やします。
ソリューション エクスプローラーで BizTalk プロジェクトを右クリックし、[プロパティ] をクリックしてプロジェクトのプロジェクト Designerを起動します。
[ アプリケーション ] タブがアクティブでない場合はクリックし、[ アセンブリ情報 ] ボタンをクリックします。
アセンブリのバージョン番号を増やし、[ OK] をクリックします。
プロジェクトを保存します。
Note
パイプライン デザイナー オブジェクト モデルを使用して、アセンブリ バージョンを増やす際のスキーマの競合を避けます。
ソリューションの各プロジェクトの展開プロパティで、次の操作を行います。
アプリケーション名を新しいアプリケーションに対して使用する名前に変更します。
グローバル アセンブリ キャッシュ (GAC) 内のアセンブリをインストールするためのオプションが選択されていることを確認します。
手順については、「 Visual Studio で配置プロパティを設定する方法」を参照してください。 ソリューションを展開するときに、アセンブリは、新しいアプリケーションに展開され、GAC にインストールされます。
アセンブリを含んでいるソリューションを展開します。 手順については、「 Visual Studio から BizTalk アセンブリを展開する方法」を参照してください。
新しい受信ポート、およびパートナーがメッセージを送信する際の送信先となる新しい 1 つ以上の URL を指定する任意の必要な受信場所を作成します。 手順については、「 受信ポートを作成する方法」を参照してください。 「 受信場所を作成する方法」も参照してください。
「送信ポートを作成する方法」の説明に従って、必要に応じて適切 な送信ポートを作成します。
「アプリケーションを構成する方法」の説明に従って、新しく作成された受信ポートと送信ポートに新しい アプリケーションをバインドします。
「BizTalk アプリケーションをエクスポートする方法」の説明に従って、アプリケーションをテスト環境から .msi ファイルにエクスポートします。
Note
次の手順に従って、アプリケーションをテストし、実稼動環境へ展開することができます。 開発、テスト、ステージング、運用におけるアプリケーション展開タスクの詳細については、「 アプリケーション展開タスク」を参照してください。
「BizTalk アプリケーションをインポートする方法」の説明に従って、アプリケーション .msi ファイルを運用環境の BizTalk グループにインポートします。 アプリケーションで参照が必要な場合は、「 別のアプリケーションへの参照を追加する方法」の説明に従って、MSI インポート ウィザードの使用中に追加できます。
「BizTalk アプリケーションをインストールする方法」の説明に従って、新しいアプリケーションを実行する各ホスト インスタンス にインストールします。 更新されたそれぞれのアセンブリが、アセンブリをホストする各コンピューターの GAC にインストールされたことを確認します。 必要に応じて、「GAC にアセンブリを インストールする方法」の説明に従って、GAC にアセンブリをインストールします。
パートナーに新しい URL へのメッセージの送信を開始する必要があることを通知します。 パートナーがこれを実行すると、アプリケーションによって指定したパートナーに対するメッセージの処理が開始されます。