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SAP アダプターでパフォーマンス カウンターを使用する

Microsoft BizTalk アダプター パック クライアントは、パフォーマンス カウンターを使用してアダプターのパフォーマンスを測定できます。 BizTalk アダプター パックセットアップ プログラムは、BizTalk アダプター パックのインストールと共に、パフォーマンス カウンター カテゴリ "Microsoft BizTalk Adapter for mySAP Business Suite" を作成します。

LOB 時間 (累積) パフォーマンス カウンター

BizTalk .NET Adapter for SAP カテゴリには、"LOB 時間 (累積)" と呼ばれる 1 つのパフォーマンス カウンターがあります。 このパフォーマンス カウンターは、アダプターが開始するアクションを完了するために LOB クライアント ライブラリが実行する時間をミリ秒単位で示します。 SAP アダプターは、次のパターンでパフォーマンス カウンターのインスタンスを作成します。

<process id>:<app domain id>:<endpoint id>:<action id>  

エンドポイント ID は次のようになります。

  • アダプターから SAP システムへの呼び出しの場合 (送信)

    • A,<アプリケーション サーバー ホスト>,<システム番号>

    • B,<メッセージ サーバー ホスト>,<R3NAME>

    • D,destination<>

  • SAP システムからアダプター (受信) への呼び出しの場合

    • I、<ゲートウェイ ホスト>、<ゲートウェイ サーバー>

    • ID、<宛先>

    アクション ID は次のようになります。

  • <RFC 名> (RFC 呼び出しの場合)

  • T、<RFC 名> (tRFC 呼び出しの場合)

    パフォーマンス カウンターは、アダプターが SAP システムへの最初の呼び出しを行った後にのみ初期化されます。 また、パフォーマンス カウンターの InstanceLifetime プロパティは "Process" に設定されます。つまり、カウンターを作成するプログラムが終了するとすぐに、パフォーマンス カウンターが存在しなくなります。

Note

LOB 時間 (累積) パフォーマンス カウンターの精度は 16 ミリ秒です。

パフォーマンス カウンターの有効化

パフォーマンス カウンターは、バインド プロパティ EnablePerformanceCounters を設定することで有効または無効にすることができます。 パフォーマンス カウンターを有効にするには、 EnablePerformanceCounters バインド プロパティを True に設定 します。 パフォーマンス カウンターを無効にするには、 EnablePerformanceCountersFalse に設定します。 既定では、 EnablePerformanceCounters は False に設定 されています

パフォーマンス カウンターと WCF LOB アダプター SDK

EnablePerformanceCounters バインド プロパティの値を変更すると、WCF LOB アダプター SDK の対応するパフォーマンス カウンターの値も変更されます。 また、WCF LOB アダプター SDK のバインド プロパティは静的ですが、BizTalk アダプター パックのバインド プロパティは動的です。 そのため、AppDomain に SAP アダプター バインドのインスタンスが 2 つあり、 EnablePerformanceCounters バインド プロパティが一方では True に設定され、もう一方では False に設定されている場合、アダプター固有のパフォーマンス カウンターは一方で有効になり、もう一方では無効になります。 ただし、WCF LOB アダプター SDK のバインド プロパティは静的であるため、最後に指定された値に応じて True または False に設定されます。

参照

SAP アダプターのトラブルシューティング