BTARN 送信パイプライン
Microsoft BizTalk Accelerator for RosettaNet (BTARN) は、RNIFSend パイプライン (RNIFSend.btp) での送信用に RosettaNet 実装フレームワーク (RNIF) メッセージを準備します。 送信パイプラインには、次のものが組み込まれています。
XML プリプロセッサ
XML アセンブラー
MIME/SMIME (Multipurpose Internet Mail Extensions/SecureMultipurpose Internet Mail Extensions) エンコーダー
XML プリプロセッサ
XML プリプロセッサは、メッセージに DOCTYPE ヘッダーを追加します。 このヘッダーは、メッセージに関連付けるドキュメント型定義 (DTD) スキーマを指定します。 RNIF 仕様には、RNIF 送信のための DOCTYPE ヘッダーが必要です。
XML アセンブラー
XML アセンブラーは、BizTalk Server XML アセンブラーに基づいています。 XML アセンブラーは、メッセージ コンテキストからエンベロープとドキュメントにプロパティを転送します。 そして、XML 部分および添付ファイルからメッセージを構築します。 メッセージの検証は実行しません。
ネイティブ BizTalk Server XML アセンブラーの詳細については、BizTalk Server ヘルプの「XML アセンブラー パイプライン コンポーネント」を参照してください。
MIME/SMIME エンコーダ
MIME/SMIME エンコーダーは、BizTalk Server MIME/SMIME エンコーダーに基づいています。 取引先契約のプロトコル設定と、BizTalk Server MIME/SMIME エンコーダーの設定に応じて、BTARN エンコーダーは次の処理を実行します。
RNIF 1.1 メッセージに必要な 8 バイトのバイナリ ヘッダーをメッセージに追加します。
メッセージ部分をエンコードし、ダイジェストを計算します。
ペイロード (Service Content と添付ファイル) またはペイロード コンテナー (Service Content、Service Header、および添付ファイル) を暗号化します。 取引先契約の [プロトコル] タブで [すべてのポートをエンコードする] 設定を に
False
設定した場合、エンコーダーはペイロードのみを暗号化します。 [ すべてのポートをエンコード する] 設定を にTrue
設定した場合、エンコーダーはペイロード コンテナーを暗号化します。ネイティブ BizTalk Server MIME/SMIME エンコーダーの詳細については、BizTalk Server ヘルプの「MIME/SMIME エンコーダー パイプライン コンポーネント」を参照してください。
メッセージ フロー
BTARN 送信パイプラインを介したメッセージ フローは次のとおりです。
取引先契約の [ すべてのパーツをエンコード する] 設定を に
True
設定した場合、MIME/SMIME エンコーダーはすべてのメッセージ パーツをエンコードします。 これは、契約の プロパティに設定されたEncoding
エンコード メソッドを使用します。RNIF 2.01 では、メッセージがアクション メッセージで添付ファイルがある場合、エンコーダーは各添付ファイルに対して次の処理を実行します。
添付ファイルがバイナリの場合は、エンコーダーがエンコードします。
エンコーダーは、添付ファイルのコンテンツ ID を生成します。
エンコーダーは、添付ファイルの MIME 部分を作成します。
RNIF 2.01 の場合、パイプラインはメッセージ パーツを暗号化し、(プロセス構成設定で設定されているように) [永続的な機密性が必要です ] の設定に応じて RNIF メッセージを作成します。
[永続的な機密性が必要です] を [ペイロード] に設定した場合、エンコーダーはサービス コンテンツと添付ファイルを暗号化します。 次に、アセンブラーは Service Header、Delivery Header、および Preamble を追加して RNIF メッセージを完成します。
[永続的な機密性が必須] を [ペイロード コンテナー] に設定した場合、エンコーダーはサービス ヘッダー、サービス コンテンツ、および添付ファイルを暗号化します。 次に、アセンブラーは Delivery Header と Preamble を追加して RNIF メッセージを完成します。
[永続的な機密性が必須] を [なし] に設定した場合、アセンブラーはサービス ヘッダー、配信ヘッダー、およびプリアンブルをサービス コンテンツと添付ファイル (暗号化なし) に追加して、最終的な RNIF メッセージを作成します。
RNIF 1.1 では、アセンブラーは暗号化せずに RNIF メッセージを完成します。
次の場合、エンコーダーはメッセージに署名します。
メッセージはシグナル メッセージで、否 認不可の Required プロパティ (プロセス構成設定の場合) は です
True
。メッセージはアクション メッセージであり、 Origin プロパティと Content プロパティ (プロセス構成設定) の否認不可は です
True
。
RNIF 2.01 では、エンコーダーは MIME メッセージの最初の本文部分のダイジェストを計算して、保持します。 取引先契約 (SHA-1 または MD5) の method プロパティで
Digest
設定されたメソッドを使用してダイジェストを計算します。