Azure Data Box Disk: よく寄せられる質問

Azure Data Box サービスは、オフラインでのデータ インジェストを意図して設計されています。 このサービスによって管理される一連の製品はすべて、異なる記憶域容量のデータ転送を想定してカスタマイズされています。

Azure Data Box Disk を使用すると、テラバイト級のデータを Azure との間で、迅速に、低コストで、かつ安全に転送することができます。 お客様には、1 台から 5 台 (最大記憶域容量 35 TB) のディスクが Microsoft から発送されます。 Azure portal で Data Box サービスを使用して、ディスクの構成、接続、ロック解除を簡単に行うことができます。

Microsoft BitLocker ドライブ暗号化によってディスクが暗号化され、暗号化キーは Azure portal で管理されます。 その後、お客様のサーバーからデータをコピーしていただきます。 データセンターでは Microsoft が、プライベート ネットワークの高速なアップロード リンクを使用し、ドライブに格納されたお客様のデータを Azure にアップロードすることによって、そのデータをクラウドに移行します。

Azure に転送したいデータが 40 TB (またはそれより少なくても) あれば、Data Box Disk を有効活用できると考えられます。

Data Box Disk の価格については、価格に関するページを参照してください。

Data Box Disk を入手するには、Azure portal にサインインし、Data Box ディスクの注文を作成します。 連絡先情報と通知の詳細を指定してください。 発注後、利用の可否に応じて、10 日以内にディスクが発送されます。

1 台につき 8 TB の容量 (使用可能な容量は 7 TB) のディスクが 5 台で、使用可能な最大容量は 35 TB となります。 したがって、1 回のやり取りで転送できるデータは 35 TB となります。 それを超えるデータを転送するには、さらに多くのディスクを注文する必要があります。

Data Box Disk が現在使用できる場所については、「利用可能なリージョン」を参照してください。

Data Box Disk は、米国、カナダ、EU、英国、オーストラリア、シンガポール、インド、中国、香港特別行政区、日本、韓国、南アフリカ内のすべてのリージョンでサポートされています。 サポートされるのは、Azure パブリック クラウド リージョンのみです。 Azure Government やその他のソブリン クラウドはサポートされません。

Data Box Disk は配送先と同じ国/地域内でのデータ インジェストのみをサポートし、国境を越えることはありません。 欧州連合 (EU) 域内の注文は唯一の例外であり、EU のどの国にも、また EU のどの国/地域からも Data Box Disks を配送できます。

たとえばカナダの場所にあるデータを Azure 米国西部ストレージ アカウントに移行する場合、次のようにして実現できます。

オプション 1:

データを含むサポートされているディスクを、Azure Import/Export サービスを使用して、カナダのソースの場所から Azure 米国西部のデータセンターに発送します。

オプション 2:

1. ストレージ アカウントを選択して (たとえば、カナダ中部など)、カナダで Data Box Disk を注文します。 SSD ディスクは、カナダ中部の Azure データセンターから、注文の作成時に指定された (カナダの) 出荷先住所に出荷されます。

2. オンプレミス サーバーからのデータをディスクにコピーした後、Microsoft から提供されている返却ラベルを使用して、カナダの Azure データセンターに返します。 Data Box Disk に存在するデータは、注文の作成時に選択したカナダの Azure リージョンの移行先のストレージ アカウントにアップロードされます。

3. その後、AzCopy などのツールを使用して、米国西部のストレージ アカウントにデータをコピーできます。 この手順では、Data Box Disk の課金に含まれていない Standard Storage と 帯域幅の料金が発生します。

いいえ。 Data Box Disk によって、顧客データがサービス リージョン外に格納されることはありません。 顧客は、データの完全な所有権を持ち、注文の作成時に選択したストレージ アカウントに基づいて、指定された場所にデータを保存できます。

顧客データに加えて、Data Box Disk のデータには、メタデータ、監視ログなどがあります。 データの損失を防ぐため、すべてのリージョン (ブラジル南部、東南アジア、東アジアを除く) で、Data Box Disk のデータは geo 冗長ストレージ アカウントを使用してペアになっているリージョンに保管され、レプリケートされます。

ブラジル南部、東南アジア、東アジアでは、データ所在地の要件により、Data Box Disk のデータは 1 つのリージョンに含まれるようにゾーン冗長ストレージ (ZRS) アカウントに保管されます。 東南アジアでは、Data Box Disk のすべてのデータがシンガポールに格納されます。 ブラジル南部では、データはブラジルに格納されます。 東アジアの場合、データは香港に格納されます。

ブラジル南部、東南アジアまたは東アジアでサービス停止が発生した場合、顧客は別のリージョンから新しい注文を作成できます。 新しい注文は、それらが作成されたリージョンから提供され、Data Box Disk の往復の発送はお客様が担当します。

いいえ。 Data Box Disk リソースは、データを転送するストレージ アカウント リージョンと同じである必要はありません。 注文時に選択された国/地域またはコマース境界内の任意のリージョン内にあるストレージ アカウントを選択できます。 Data Box Disk リージョンは、注文の作成時にリソースをデプロイするためにのみ使用されます。 これは国/地域またはコマース境界ごとに固定されており、変更することはできません。

大きな災害のために 1 つのリージョンが失われるような極端な状況では、Microsoft がリージョン間のフェールオーバーを開始できます。 この場合、ユーザーによる操作は必要ありません。 注文が同じ国/地域またはコマース境界内にある場合は、フェールオーバー Azure リージョンを通じて処理されます。 ただし、一部の Azure リージョンには、同じ地理的または商取引の境界内にペアのリージョンがありません。 これらのリージョンのいずれかに障害が発生した場合は、使用可能な別のリージョンから Data Box の注文を再作成し、この新しいリージョンの Azure にデータをコピーする必要があります。 詳しくは、「Azure でのリージョン間レプリケーション: 事業継続とディザスター リカバリー」を参照してください。

Data Box Disk に関して何か問題が発生した場合は、Microsoft サポートに問い合わせてください。

Azure Data Box Disk を入手するには、Azure portal にサインインし、Data Box Disk の注文を作成します。 連絡先情報と通知の詳細を指定してください。 発注後、在庫状況に応じて、10 日以内に Data Box Disk が配送されます。 詳細については、Data Box の注文に関する記事を参照してください。

Data Box Disk の注文を作成できない場合は、サブスクリプションの種類またはアクセスのいずれかに問題があります。

サブスクリプションを確認してください。 Data Box Disk は、エンタープライズ契約 (EA) とクラウド ソリューション プロバイダー (CSP) のサブスクリプション オファーでのみ利用できます。 これらの種類のサブスクリプションのいずれもお持ちでない場合は、Microsoft サポートに連絡してサブスクリプションをアップグレードしてください。

サポートされている種類のサブスクリプション プランをお持ちの場合は、サブスクリプションのアクセス レベルを確認してください。 注文を作成するには、サブスクリプションの共同作成者または所有者である必要があります。

注文処理のフェーズごとの推定リード タイムの目安は、以下のとおりです。

これらのリード タイムは、"推定" です。 注文処理の各段階にかかる時間は、データセンターの負荷、同時実行されている注文、およびその他の環境条件の影響を受けます。

Data Box Disk の注文の推定リード タイム:

1. Data Box Disk の注文:数分間 (ポータルから)
2. ディスクの割り当てと準備: 在庫状況と処理される保留中の注文の数に応じて、最大 5 営業日
3. 発送: 2 から 3 営業日
4. お客様のサイトでのデータ コピー: データの性質、サイズ、ファイル数によって異なります。
5. 返送: 2 から 3 営業日
6. データセンターでの処理と Azure へのアップロード: データのアップロードは、操作の処理が完了し、ディスクが接続されるとすぐにデータセンターから開始されます。 アップロード時間は、データの性質、サイズ、ファイル数によって異なります。

いいえ、Data Box Disk ではインポートのみがサポートされています。 エクスポート機能は使用できません。 Azure からデータをエクスポーする場合は、Azure Data Box を使用できます。

いいえ。 データのサイズとディスクの在庫に応じて、8 TB のディスク (最大 5 台) が発送されます。

Azure portal で、対象の Data Box Disk の注文に移動し、[デバイスの詳細] に移動します。 パスキーをコピーします。 お使いのオペレーティング システム用の Data Box Disk ロック解除ツールを Azure portal からダウンロードして抽出します。 ディスクにコピーするデータがあるコンピューターでツールを実行します。 パスキーを指定すると、ディスクのロックが解除されます。 ロック解除に使用するパスキーは、すべてのディスクで共通です。

具体的な手順については、「ディスクのロック解除」をご覧ください。

はい。 Linux と Windows のどちらのクライアントを使用しても、Data Box Disk に接続し、データをコピーできます。 詳細については、ホスト コンピューターに関してサポートされるオペレーティング システムの一覧を参照してください。

注文をキャンセルできるのは、ディスクの注文後、発送される前までです。 ディスクが発送された後は、注文をキャンセルすることはできなくなります。 ただし、有料でディスクを返却することはできます。

はい。 同じホスト コンピューターに複数の Data Box Disk を接続してデータを転送したり、複数のコピー ジョブを並列実行したりすることができます。

Data Box Disk の注文の状態は、Azure portal で追跡できます。 注文を作成する際に、通知メールを指定するように求められます。 指定した場合は、注文の状態が変化するたびにメールで通知されます。 通知メールの構成方法に関するページを参照してください。

Microsoft からの発送パッケージには、Data Box Disk と共に配送先住所ラベルが同梱されています。 このラベルを梱包箱に貼り付けて、封をしたパッケージを集荷場所に持ち込んでください。 ラベルを破損または紛失した場合は、[概要] > [出荷ラベルをダウンロード] に移動して、新しい返送ラベルをダウンロードしてください。

はい。 また、Microsoft では、US Gov リージョンでのみ、自己管理型の発送に対応しています。 Data Box Disk を注文するときに、自己管理型の発送オプションを選択できます。 注文した Data Box Disk を受け取るには、次の手順を行います。

1. 発注後、注文が処理されてディスクが準備されます。 受け取りの準備ができたことを知らせるメールが届きます。
2. 注文を受け取る準備ができたら、Azure portal 上で対象の注文に移動し、[概要] ブレードに移動します。
3. Azure portal にコードを含む通知が表示されます。 Azure Data Box オペレーション チームにメールを送信し、コードを知らせます。 チームから場所と受け取り日時が連絡されます。 電子メールの通知を受信した後、5 営業日以内にチームに電話する必要があります。

データのコピーと検証が完了したら、次の手順に従ってディスクを返送します。

1. データの検証が完了したら、ディスクの接続を解除します。 接続ケーブルを取り外してください。

2. すべてのディスクと接続ケーブルをエアー クッションで包んで梱包箱に詰めます。 アクセサリが不足している場合は、料金がかかることがあります。

   • 最初の配送時に使われていた梱包を再利用してください。 ディスクはエアー クッションでしっかりと包んで梱包することをお勧めします。
   • 箱内の物があまり動かないように、すき間が少なくなるようにしてください。

3. Azure portal 上で対象の注文の [概要] ブレードにアクセスします。 コードを含む通知が表示されます。

4. そのコードを使用して Azure Data Box オペレーション チームにメールを送信し、コードを知らせます。 いつどこにディスクを持ち込むかについての情報が提供されます。

Data Box Disk ソリューションのディスク数は最大 5 台で、使用可能な最大容量は 35 TB です。 ディスク自体は 8 TB (7 TB を使用可能) です。

最大サイズは Azure Storage の上限によって左右されます。 最大ブロック BLOB は約 4.768 TiB、ページ BLOB の最大サイズは 8 TiB です。 詳細については、Blob ストレージのスケーラビリティおよびパフォーマンスのターゲットに関する記事を参照してください。

USB 3.0 で接続したディスクでテストしたところ、ディスクのパフォーマンスは最大 430 MB/s でした。 実際の数値は、使用するファイルのサイズによって異なります。 ファイルのサイズが小さい場合は、パフォーマンスが低下する可能性があります。

Data Box Disk は BitLocker の AES-128 ビット方式を使って暗号化されており、そのパスキーは Azure portal でしか入手できません。 パスキーを入手するには、ご利用のアカウントの資格情報を使って Azure portal にログインします。 Data Box Disk ロック解除ツールを実行するときに、このパスキーを指定してください。

Robocopy や Diskboss などの SMB コピー ツールを使用して、データをディスクにドラッグ アンド ドロップしてください。Windows ファイル エクスプローラーを使用することもできます。

コピー処理は、次の方法で高速化できます。

• データ コピーのストリームを複数使用する。 たとえば、Robocopy でマルチスレッド オプションを使用します。 このときに使用する具体的なコマンドについて詳しくは、「チュートリアル: Azure Data Box Disk にデータをコピーして確認する」をご覧ください。
• 複数のセッションを使用する。
• ネットワーク共有経由でコピーすることは避け (ネットワーク速度によって制限される可能性があるため)、ディスクが接続されているコンピューターのローカルにデータを置くようにします。
• コピー処理全体を通して USB 3.0 以降を使用する。 USBView ツールをダウンロードします。このツールを使って、コンピューターに接続されている USB コントローラーと USB デバイスを特定してください。
• データのコピーに使用するコンピューターのパフォーマンスをベンチマークする。 BluestopFIO ツールをダウンロードし、これを使って、サーバーのハードウェアのパフォーマンスをベンチマークしてください。 最新の x86 または x64 ビルドを選択し、[Artifacts]\(成果物\) タブを選択して、MSI をダウンロードします。

コピー処理は、次の方法で高速化できます。

• 高速なストレージ上にローカル VHDx を作成するか、または (速度は低くなりますが) HDD/SSD 上に空の VHD を作成します。
• それを VM にマウントします。
• その VM のディスクにファイルをコピーします。

いいえ。 現在 Data Box Disk でサポートされているストレージ アカウントは 1 つだけです (汎用またはクラシック)。 ホット BLOB とクール BLOB の両方がサポートされています。

Data Box Disk で使用できるツールセットには、次の 3 つのツールが含まれています。

• Data Box Disk ロック解除ツール: このツールは、Microsoft から出荷された暗号化ディスクのロックを解除するために使用します。 ツールを使用してディスクのロックを解除するときは、Azure portal での Data Box Disk の注文に関して取得できるパスキーを指定する必要があります。
• Data Box Disk 検証ツール: このツールは、Azure の命名規則に従ってサイズ、形式、および BLOB 名を検証するために使用します。 コピーしたデータのチェックサムも生成されます。これは、Azure にアップロードされたデータを検証するために使用されます。
• Data Box Disk 分割コピー ツール: このツールは、複数のディスクを使用していて、大きなデータセットをそれらのすべてのディスクに分割してコピーする必要がある場合に使用します。 このツールは、現在 Windows で使用できます。 このツールはマネージド ディスクではサポートされません。 このツールでは、コピー時にデータが検証されるため、このツールを使用するときは検証手順をスキップできます。

このツールセットは、Windows と Linux の両方で使うことができます。 ツールセットは、次の場所からダウンロードできます。

• Windows 用 Data Box Disk ツールセットをダウンロードする
• Linux 用 Data Box Disk ツールセットをダウンロードする

はい、Data Box ディスクでの Azure File Sync の使用がサポートされるようになりました。

データ コピーの注文の状態が完了として表示されたら、すぐにデータにアクセスすることができます。

ディスク上の BlockBlob フォルダーと PageBlob フォルダーにデータをコピーすると、BlockBlob フォルダーと PageBlob フォルダーのサブフォルダーごとのコンテナーが Azure Storage アカウントに作成されます。 BlockBlob と PageBlob フォルダーの直下にファイルをコピーした場合、そのファイルは Azure Storage アカウントの $root という既定のコンテナーに置かれます。 データを AzureFile フォルダー以下のフォルダーにコピーすると、ファイル共有が作成されます。

コンテナー名に含まれる大文字は、自動的に小文字に変換されます。 名前が他の方法で準拠していない場合 (たとえば、特殊文字やその他の言語が含まれている場合)、アップロードは失敗します。 詳細については、Azure の名前付け規則を参照してください。

データのコピーが完了した後、DataBoxDiskImport フォルダーに用意されている DataBoxDiskValidation.cmd を実行することで、検証用のチェックサムを生成できます。 ディスクが複数ある場合は、ディスクごとにコマンド ウィンドウを開いてこのコマンドを実行する必要があります。 データのサイズによっては、この操作にかなり (数時間など) 時間がかかる場合があるので注意してください。

Azure へのデータのコピーが完了した後、そのデータは、NIST SP 800-88 Revision 1 のガイドラインに従ってディスクから確実に消去されます。

Data Box Disk は Microsoft BitLocker 暗号化の AES-128 方式で暗号化され、すべてのディスクのロックを解除してデータにアクセスするには、1 つのパスキーが必要です。

はい。 データを検証する場合 (推奨)、ディスクにデータを追加したときは検証を再実行する必要があります。

前回の注文を複製することができます。 複製することで前回と同じ注文が作成されるので、注文の詳細のみを編集すればよく、住所や連絡先、通知の詳細を入力する必要はありません。

はい。 データは Azure にアップロードされましたが、指定されたリソース グループのあるマネージド ディスクが表示されない場合は、データが無効だった可能性があります。 ページ BLOB、ブロック BLOB、Azure Files、またはマネージド ディスクが無効だった場合は、次のフォルダーに移動されます。

• ページ BLOB は databoxdisk-invalid-pb- で始まるブロック BLOB コンテナーに移動されます。
• Azure Files は databoxdisk-invalid-af- で始まるブロック BLOB コンテナーに移動されます。
• マネージド ディスクは databoxdisk-invalid-md- で始まるブロック BLOB コンテナーに移動されます。

次のステップ

• Data Box Disk のシステム要件を確認する。
• Data Box Disk の制限事項を理解する。
• Azure portal で Azure Data Box Disk をすばやく展開する。