チュートリアル: Azure Stack Edge Pro FPGA を設置する
重要
Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスは 2024 年 2 月に製造中止となります。 新しいデプロイをお考えの場合は、ワークロードに合わせて Azure Stack Edge Pro 2 または Azure Stack Edge Pro GPU デバイスを検討することをお勧めします。
このチュートリアルでは、Azure Stack Edge Pro FPGA 物理デバイスを設置する方法を説明します。 インストール手順には、デバイスの開梱、ラックへの取り付け、ケーブル接続が含まれます。
インストールが完了するまでに、約 2 時間かかる場合があります。
このチュートリアルでは、以下の内容を学習します。
- デバイスを開梱する
- デバイスをラックに取り付ける
- デバイスをケーブル接続する
前提条件
物理デバイスをインストールするための前提条件は以下のとおりです。
Azure Stack Edge リソースの前提条件
開始する前に次の点を確認します。
- Azure Stack Edge Pro FPGA の配置の準備に関するページの手順をすべて完了していること。
- デバイスを配置する Azure Stack Edge リソースを作成済みであること。
- Azure Stack Edge リソースを使用して、デバイスをアクティブ化するためのアクティブ化キーを生成済みであること。
Azure Stack Edge Pro FPGA 物理デバイスの場合
デバイスを配置する前に次の点を確認します。
- デバイスが平らで安定した水平の安全な作業台に置かれていることを確認します。
- セットアップを行う予定の現場に以下のものがあることを確認します。
独立した電源からの標準 AC 電源
\- または -
無停電電源装置 (UPS) を備えたラック配電ユニット (PDU)
デバイスを取り付ける予定のラックの、空いている 1 つの 1U スロット
データセンターのネットワークの場合
作業を開始する前に、次のことを行います。
Azure Stack Edge Pro FPGA を配置するためのネットワーク要件を確認し、その要件に従ってデータセンター ネットワークを構成します。 詳細については、Azure Stack Edge Pro FPGA のネットワーク要件に関するセクションを参照してください。
デバイスが最適に動作するように、インターネットの最小帯域幅が 20 Mbps であることを確認します。
デバイスを開梱する
このデバイスは 1 つの箱に梱包して出荷されます。 以下のステップを完了して、デバイスを開梱します。
- 平坦で水平な場所に箱を置きます。
- 箱と梱包材を調べて、つぶれ、切断、水害などの明らかな損傷がないか確認します。 箱または梱包材がひどく破損している場合は、箱を開けないでください。 Microsoft サポートに問い合わせて、デバイスが正常に使用できる状態にあるかどうかを評価してください。
- 箱を開梱します。 開梱後、次の内容物を確認してください。
- 単一エンクロージャの Azure Stack Edge Pro FPGA デバイス 1 台
- 電源コード 2 本
- レール キット アセンブリ 1 組
- 安全、環境、規制に関する情報を記載した小冊子 1 冊
上記の項目の中で足りないものがある場合は、Azure Stack Edge Pro FPGA サポートに連絡してください。 次のステップでは、デバイスをラックに取り付けます。
デバイスをラックに取り付ける
デバイスは、標準の 19 インチ ラックに設置する必要があります。 以下の手順に従って、標準 19 インチ ラックにデバイスを取り付けてください。
重要
Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスが正しく動作するようにラックに取り付ける必要があります。
前提条件
- 作業を始める前に、安全、環境、規制に関する情報を記載した小冊子の中の安全のための指示を一読してください。 この小冊子は、デバイスと同梱されています。
- レールの取り付けを始めるときは、ラックの最下部に一番近い場所を使用します。
- ツールが必要なタイプのレールを取り付ける構成では、
- ねじ (#10-32、#12-24、#M5、または #M6) が 8 本必要です。 ねじ頭部の直径が 10 mm (0.4 インチ) 以上のものは利用できません。
- マイナス ドライバーが必要となります。
レール キットの中身の確認
レール キット アセンブリを取り付けるためのコンポーネントが揃っていることを確認します。
A7 Dell ReadyRails II スライディング レール アセンブリ 2 個
フック & ループ ストラップ 2 本
ツールレス タイプのレールの付け外し (四角穴タイプまたは丸穴タイプのラックの場合)
ヒント
このオプションにツールは必要ありません。レールを付け外しするラックの四角穴または丸穴にはねじの溝がなく、ツールは不要です。
左右それぞれのレールの末端部パーツのうち、FRONT の文字が書かれたラベルが貼ってある方の位置を決めます。このとき、ラベルのある面が内側を向くようにすると共に、末端部パーツがそれぞれ、ラックの垂直フランジの前面から穴に収まるようにします。
それぞれの末端部パーツの位置を、希望する U スペースに対応する上下の穴の位置に合わせます。
後方のレール末端部をラックに取り付けます。末端部がラックの垂直フランジに完全に収まり、カチッという音を立ててラッチが掛かったら成功です。 前面の末端部パーツについても、ここまでの手順を繰り返し、ラックの垂直フランジに取り付けます。
レールを取り外すときは、末端部パーツ中央にあるラッチ解放ボタンを引き、レールを 1 本ずつ取り外します。
ツールが必要なタイプのレールの付け外し (スレッド ホール タイプのラックの場合)
ヒント
このオプションにはツールが必要です。レールを付け外しするラックの丸穴にはねじの溝があるので、ツール ("マイナス ドライバー") が必要となります。
マイナス ドライバーを使って、前後のマウンティング ブラケットからピンを取り外します。
レール ラッチ サブアセンブリを回しながら引き、マウンティング ブラケットから取り外します。
左右のマウンティング レールを、ラック前面の垂直フランジにねじで取り付けます (ねじは 2 本ずつ使用します)。
左右のバック ブラケットをスライドさせて、ラック後部の垂直フランジに合わせ、ねじを 2 本ずつ使って固定します。
ラックへのシステムの取り付け
内側のスライド レールをラックから引き出します。ロックがかかって固定されるまで引いてください。
システムの両側面に付いているレールはめ込み用の突起のうち、一番後ろにあるものの位置を確認し、スライド アセンブリにいくつか付いている J 形の穴のうち、一番奥のものにはめ込みます。 システムを下方向に回転させて、全部の突起を J 形の穴に入れます。
ロック レバーのカチッという音が聞こえるまで、システムを奥に押し込みます。
左右のレールのスライドリリース ロック ボタンを押し、システムをラックに収納します。
ラックからのシステムの取り外し
内部レールの側面にあるロック レバーを探します。
各レバーを上に回転させ、ロック解除の位置まで動かします。
システムの左右をしっかりと持ち、システム左右の突起が J 形の穴の前方に来るように引っ張ります。 システムを持ち上げてラックから取り外し、水平な場所に置きます。
スラム ラッチの掛け外し
Note
スラム ラッチが付いていないシステムについては、3 番目の手順で説明したように、システムをねじで固定してください。
システムを前面から見て、スラム ラッチの位置を確認します。スラム ラッチは、システムの左右にあります。
ラッチは、システムをラックに押し入れると自動で掛かり、ラッチを持って引き上げると外れます。
ラックに収納した状態での出荷や、不安定な環境での利用に備えてシステムを固定するときは、各ラッチの下にあるハード取り付けねじを探し、それぞれのねじを #2 プラス ドライバーで締めます。
デバイスをケーブル接続する
ケーブルを配備し、デバイスを接続します。 以降の手順では、ご利用の Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスの電源およびネットワーク用ケーブルを接続する方法を説明します。
デバイスのケーブル接続を開始する前に、次の前提条件を満たす必要があります。
- 開梱してラックに取り付けた状態の Azure Stack Edge Pro FPGA 物理デバイス。
- 電源コード 2 本。
- 管理インターフェイスに接続するための 1-GbE RJ-45 ネットワーク ケーブルを 1 本以上。 デバイスには、管理用とデータ用に 1 つずつ、2 つの 1-GbE ネットワーク インターフェイスがあります。
- 構成するデータ ネットワーク インターフェイスのそれぞれに対して、25-GbE SFP+ 銅線ケーブル 1 本。 少なくとも 1 つのデータ ネットワーク インターフェイス (ポート 2、ポート 3、ポート 4、ポート 5、またはポート 6) がインターネットに接続されている必要があります (Azure への接続が可能なもの)。
- 2 つの配電ユニットへのアクセス (推奨)。
Note
- データ ネットワーク インターフェイスを 1 つだけ接続する場合は、Azure へのデータ送信には、ポート 3、ポート 4、ポート 5、ポート 6 などの 25/10 GbE ネットワーク インターフェイスを使用することをお勧めします。
- 最善のパフォーマンスを実現し、大量のデータを処理するには、すべてのデータ ポートを接続することを検討してください。
- データ ソース サーバーからデータを取り込むことができるように、Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスをデータセンター ネットワークに接続する必要があります。
Azure Stack Edge Pro FPGA デバイスについて:
フロント パネルには、ディスク ドライブと電源ボタンがあります。
- デバイスの前面には 10 個のディスク スロットがあります。
- スロット 0 には、オペレーティング システム ディスクとして使用される 240 GB の SATA ドライブがあります。 スロット 1 は空で、スロット 2 から 9 は、データ ディスクとして使用される NVMe SSD です。
バック プレーンには、冗長電源ユニット (PSU) が搭載されています。
バック プレーンには、次の 6 つのネットワーク インターフェイスがあります。
- 1 Gbps インターフェイス (2 つ)。
- 10 Gbps インターフェイスとしても使える 25 Gbps インターフェイス (4 つ)
- ベースボード管理コントローラー (BMC)
バック プレーンには、これらの 6 つのポートに対応する次の 2 つのネットワーク カードがあります。
- QLogic FastLinQ 41264
- QLogic FastLinQ 41262
ここに挙げたネットワーク カードがサポートしているケーブル、スイッチ、トランシーバーの一覧については、「Cavium FastlinQ 41000 Series Interoperability Matrix (Cavium FastlinQ 41000 シリーズの相互運用性マトリックス)」を参照してください。
以下の手順に従って、デバイスの電源とネットワークのケーブルを接続します。
お使いのデバイスのバックプレーンにあるさまざまなポートを確認してください。
デバイス前面にあるディスク スロットと電源ボタンを確認します。
エンクロージャのそれぞれの PSU に電源コードを接続します。 高可用性を確保するには、両方の PSU を取り付けて、異なる電源に接続します。
ラックの配電ユニット (PDU) に電源コードを接続します。 2 つの PSU が別の電源を使用していることを確認します。
電源ボタンを押してデバイスを有効にします。
1 GbE ネットワーク インターフェイスのポート 1 を、物理デバイスの構成に使用するコンピューターに接続します。 ポート 1 は管理専用のインターフェイスです。
ポート 2、ポート 3、ポート 4、ポート 5、ポート 6 のうちの 1 つ以上をデータセンター ネットワーク/インターネットに接続します。
- ポート 2 を接続する場合は、RJ-45 ネットワーク ケーブルを使用します。
- 10/25 GbE ネットワーク インターフェイスの場合は、SFP+ 銅線ケーブルを使用します。
次のステップ
このチュートリアルでは、Azure Stack Edge Pro FPGA に関する次のようなトピックについて説明しました。
- デバイスを開梱する
- デバイスをラックに取り付ける
- デバイスをケーブル接続する
次のチュートリアルに進み、デバイスの接続、設定、およびアクティブ化を行う方法を学習してください。